先日、翻訳絵本について
少々書きましたが・・・
今回はその続き
これ は、息子クンのために買ったもので
よく読み聞かせをしていました
というより、私が 楽しんでいました
ちなみに
原書の発売は1976年だそうですが
日本で評論社から出たのは1979年
日本語版の奥付は・・・
ここに紙が貼ってあったのですが
いつの間にか取れてしまって
([裕]はワタシの蔵書印 )
あちこちかなり傷んでいます
ま、絵本が傷んでいるのは愛された証拠
さて本題
たくさんの魅力が詰まっているのはもちろんですが
”翻訳” それも、当時ならでは(だぶん)の
ちょっとしたことに目を引かれました
たとえば
お店の看板や車体の文字など
とっても丁寧に日本語に直されていますが
特に「バナナ」「オレンジ」にご注目
元の「BANANA」「ORANGE」がうっすらと
おそらく、元の絵に色を合わせて塗った上に
日本語を書いた(描いた)のでしょう
今ならデジタル処理で簡単な作業かもしれませんが
当時は職人技
(現場のコトはよく知らないので
違っていたらごめんなさい )
お店や案内所の看板、乗り場案内なども
丁寧に訳してありますが
「ゆうびんしゃ」の下には「MALE」らしき文字
(”MAIL” 失礼致しました )
こういう箇所を見つけるのも楽しくて
もしかしたら、わざと、なのかなぁ
ペッタリ塗って描き直されている箇所は
なんとなく平面的に見えてしまいます
原書はこちら
”Busiest” は、”busy” の最上級
「チョー忙しいヒト」という感じでしょうか
でも、「忙しい」とだけ言うとマイナスのイメージが
生まれてしまうかもしれませんね
内容はまさに、たくさんの「はたらく人たち」が
描かれているので、ナイス翻訳
”busy town” はそのまま「ビジー町」としていますが
「せわし町」と訳してこの本を紹介するサイトも
”Scarry” を、ここでは「スカーリー」としていますが
別の出版社から「スキャリー」として
出されている作品もあります
英語の発音としては「キャ」に近いのかもしれませんが
日本の小さいこどもには「カ」のほうが
発音しやすいかもしれません。
この『どうぶつえほん』に登場するキャラクターは
『はたらく人たち』と共通です。
ねこのハックル、みみずのローリーは
あちこちで大活躍
みみずが活躍する絵本
日本ではなかなか見ないですねぇ
『どうぶつえほん』のほうは、どうも
教育(知育)的な使われ方を意識しているかな
という気がしてしまいます
(それが決してイケナイ訳ではないけれど)
やっぱり『はたらく人たち』は楽しい
各地図書館にありますので
是非一度、お手に取ってご覧ください
おとなこそ楽しめる絵本の1冊です