鳥の巣博士、鈴木まもる先生の新刊
『身近な鳥のすごい巣』が間もなく販売開始
先生ご自身のブログで詳しいご紹介がありましたので
FBでシェア致しましたがその中にちょっと気になるコト。
と言っても、まもる先生のお言葉ではなく、出版社の
編集のかたがおっしゃったという”新書” に関する
基本姿勢のようなもの・・・
そう言えば少し前にも、編集のかたから
「新書の読者は50代男性が中心である」
というようなことを言われたとお書きになっていたので
60代オバサンだって読むんだけどな・・・と
ツブヤイタのでした
今回、さらに気になったのは
・「~です」「~なりました」という表現ではダメ
・個人のエッセイ的な要素も新書には合わない
・「~だ」「~である」といった文体にしてほしい
…といったご希望があったとのこと。
ホントにそうかなぁ
ということで、本棚から新書を何冊か引っ張り出して来て
検証(?)してみました
まずは、老舗〈岩波新書〉から
これ は、たしかに
「だ/である」調
ほかはどうでしょう・・・
この大平先生は、精神科医として臨床現場でご活躍
こういう文庫 も出していらっしゃいますが、いずれも
「です/ます調」
言語学者で特にオノマトペの大家、山口先生もそう。
以下、異なる出版社ですが
音楽・音声ジャーナリスト 山﨑広子さん
(このかたのご著書は講座でもよく紹介しています)
「です/ます調」
「女性だから」という訳でもなさそうで
トーキョー・ヴォイス・ドクターとして
世界のオペラ歌手から頼りにされた耳鼻咽喉科医師も
「です/ます調」
NHKラジオの「子ども科学電話相談」でもおなじみ
甲南大学特別客員教授・名誉教授 田中先生も
「です/ます調」
あ、人工知能研究者 黒川先生は
ズバッと言い切り方
内容も興味深く、小気味よい口調が結構好きです
これまで、新書だから「です/ます調」が似合わないとは
思ったことがなかったし、「だ/である調」と説得力が
異なるとも感じなかった……これは、私が鈍感なせい?
そもそも、新書であるかどうかではなく 内容によって
選んでいたので、出版社側がそういうイメージを
描いていたと知り、オドロキでした
出版社ごとに多少違いはあるかも知れませんが。
ただ、最近
「え? 新書で出されたの?!」と
かなり意外に思ったのは、この1冊
(もちろん 「です/ます調」ではありません)
出版されてすぐ本屋さんに行ったのに、無い
売り切れてしまったかと、店長さんに聞くと
持ってきてくれたのが、まさかの ”新書”
てっきり ハードカバー だと思って探したので
見つからなかったわけだワ
高橋さんはご自身「作家」と称していらっしゃるけれど
この作品は小説ではありません。
評論的な要素もありますが、どちらかといえば
エッセイの類ではないかと思います。
内容は決して軽い随筆ではありませんが、筆者の思い・考え
を伝えるという点では科学的な解説本でもありません。
で、こちら は シッカリ「です/ます調」で
岩波さんだけど、帯に「エッセイ」って謳ってますワ
要は、あんまり決めつけてもらいたくないなぁ、という
オバサンのこれまたグチでした