山吉さんは、わかっていました

子供のころから、いい事のない人生

山吉さんの人生は父親がいないとこから始まり

おばあちゃんが寝たきりになったのが

小学生のころ

お母さんは働いて働いて

おばあちゃんは優しくて大好きで

その頃は面倒を見るのが自分でも

何とも思わなかったけれど

今、言われているヤングケアラーだったこと

 

美代子さんだってきっと、似たり寄ったり

裕也君、君はまだ、世間を知らなさすぎる

 

美代子さんはにっこり笑って涙を拭きました

 

「私はね、五人兄弟の真ん中で

住んでた家は畳がぼろぼろで

親は私になんか目をかける気もなかったような家だったよ

聞いたよ、裕也君っていいとこのお坊ちゃんで

私の子供のころなんて

裕也君が想像もできない世界だよ」

 

裕也君は少しひるみましたが

 

「でも、でも、結婚して子供もいるんだから・・・」