山吉さんは夏の長期休暇

澄香さんは光ちゃんがコロナにかかって

お休みが続いています

 

昇君と英君

二人して忙しく仕事をするのですが

そうなると、無口な昇君も

喋らないわけには行きません

英君がちょっと、深刻そうに

 

「すみません、昇さん

あまり話は聞かないよう、気を付けていたんですが

愛子さんのこと

聞いてもいいですか?」

 

昇君はまだ、心の傷は癒えてはいませんでしたが

誰かに話すことで、心は軽くなるような気もします

 

「ああ、いいよ」

 

「結婚とか考えていたんですか?」

 

「う~ん、俺が全く生活能力のない

馬鹿だったから、結婚はできなかっただろうけれど

一緒に暮らしてくれて

俺のそばにいてくれた、それだけで

俺としては満足だったなぁ」

 

「そうなんですね

あの、ちょっと聞きづらいこと

聞いてもいいですか?」

 

「別に何でもいいよ、どんなこと?」

 

「あ、あの、子供の事なんです」

 

これには意外過ぎてびっくりです

でも、高校生だとそんなことも

聞きたいのかもしれない

そう思いました

そして、愛子さんと同棲し始めたころの事

思い出しました