大学を出てから数年
東京で就職していたのですが
仕事も人に使われるって言うのも
うんざりしてしまいました
やはり、自分には父の弁護士事務所があるんだから
資格さえとれば
嫌な上司や馬鹿な同僚を見返すことができる
そう考えて勉強を始め
サバ缶スーパーでバイトしながら
頑張ろうと思ったんですが
それを聞きつけた母親が、それならお金は送ってあげるから
勉強に専念しなさいと言います
でも、最近の勉強のモチベーションは
澄香さんです
シングルマザーで頑張っていて
フィッシュ課では爽やかな笑顔で仕事をしている
絶対に弁護士になって澄香さんを幸せにしたい!
だから、精肉の仕事そっちのけで
澄香さんの周りをうろつきます
「あ、ぼく、司法浪人なんですけど
多分、今度は大丈夫!
休みの日とか何してるんですか?
ディズニーランドですか?
お嬢さんがいるんですよね
僕、チケット買いますから
一緒に行きましょう
僕って子の体つきだから
子供に人気あるんですよ~」