「ラインは送ったけど

店の事なんか書かねぇよ

たぶん、何の仕事してたなんか知らねぇんだよ

ここの女たちは大体子持ちなんだよ

旦那から逃げてきた女が多いし

変な話、こんな仕事だけど

暴力ふるう旦那から逃げてきた女の

避難場所ってこともあるんだ

ここでお金をためて子供と一緒に

まともな生活ができるように頑張るんだ

二年間くらい頑張って金を手にして

やめていく女も多いんだぜ」

 

澄香は呆然と秋子の遺体を見ながら

そんな話を聞いた

この、黒服も悪い奴じゃないんだろう

 

澄香はハッと正気に戻ると

すぐにてきぱきと手配をした

 

「ありがとうございます

私に知らせてくれて」

 

そう言うと、近くのここの寮で

光ちゃんを見てくれていると言う女のもとに行った

 

「あ、澄香ちゃん!」

 

光ちゃんは秋子が呼んでいたとおりに

澄香を呼ぶと、嬉しそうに抱き着いてきた