秋子はそんな仲間たち以外にも人気があった
そう、一度でも喋れば
ずっと、一緒にいたい
そう思わせるような感じの良さがあって
他の子たちは、そんな嫌な奴らと仲良くできる
秋子のことは尊敬していたんだと思う
中学三年間は勉強ばかりしていたが
いつも楽しかった
医者の息子の信康は私とも仲良くなって
勉強で切磋琢磨し
医者の息子を鼻にかけることも無くなり
自分ももう一度頑張って、医者の道に進もう
そう考えなおしていた
それはきっと、秋子の優しさに触れたから
友理奈は秋子と同じ高校を目指したが
無理だったようで
私立の女子高に通うことが決まった時に
大泣きしていた
祐は勉強ではなんとか入れる高校があったのに
やはり家庭の事情で無理だったらしい
秋子はそのことを一番悲しく思っていた
世の中の理不尽に泣きながら怒り
卒業式の日に祐の手を握って悲しんでいた
祐にしてみたら、そうしてくれる秋子がいるだけで
嬉しそうだった
そんな秋子にこんなところで会ったのだ!