店の棚に鮭のパックを並べていた
パートさんが慌てて
ユウナちゃんが来たことに気がついて
作業場から出ない野沢マネージャーのところに
やって来た
「ちょっと、マネージャー!
あんたがこのところ、年甲斐もなく
ベタベタ話し込んでた
女の子、アジ見て泣いてるよ」
野沢マネージャーはもう、
自分が何と言われても
そんなに悲しんでいるユウナちゃんを
放っては置けません
ユウナちゃんのところに行くと
「なにかあったのかい?」
そう聞くのですが、ユウナちゃんの
涙は止まりません
店先でおろおろしていても
他のお客さんが不審に思うだけだし
「ちょっと、もうすぐ、
社員が入る時間だからあと頼むよ
あの子、送ってくる」