猫木の3周年記念っぽい変なリク募集企画?
に頂いた蓮キョコさんたちにさんざんさせたい事をさせていくだけなものとなっておりまする。
タイトルでいきなりネタバレシリーズのラストになるんだぜよぅ。
( *'w')b
 
 
んでは、こちら蓮くんverからの続きだったりしまする。
 
 
 
 
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どうしてこうなったのか……?
私はただ……自分の夢を『形』にしたかっただけなのに。
 
 
 
 
「んーー!んんーーーっ!!」
ぎゅむぎゅむっと、ただでさえ人より恵まれたであろう体格で日々のトレーニングを欠かさぬようなお方に雁字搦めなまでの力いっぱいに拘束されて……
無駄な足掻きとはわかりつつも、酸素を求めた身体は本能的に目の前のひとの胸を押しやろうと一心不乱に抵抗を繰り返す。
肌触りの良いアルマンディのシャツとの間になんとか作り出したほんの僅か数ミリ単位の空間で息苦しくも必死に肺へと取り込んだ空気。
それは、こんな危機的状況にもかかわらずにあのうっとりするようなセラピーで幸福な敦賀さんの香りを含んでいて……
このまま死んでしまったとすれば、私の死因は『癒死(いやし)』になるのかしら……なんて、酸欠で回らない頭でぼんやりと考えいた。
 
 
 
 
 


 
「何でもって言ってくださいましたよね!?絶対ですよね?絶対っ!?」
思い返せば、我ながら目先の欲に目が眩みまくったハイテンションだったと思う。
でもでもだって……だってよ?
夢だったんだもの。
イジメ役をはじまりに、私へとオファーが来るのはなんだかアクの強い役どころばかり。いや、演りがいはあるし、演るからには何だって全力で演るわよ。
でも、そんな私にやっとやって来てくれたの!!
お嬢様と妖精と並ぶ、いつか演じてみたかった役!そうっ!夢にまで見た『お姫様(プリンセス)』!!
スマートフォンのアプリゲームに押されるように据え置き型の売り上げがなかなか伸び悩むゲーム業界で、前作が記録的大ヒットした超大作の本格ファンタジーゲームの新作。
私、最上キョーコ、なんとそのCMキャラクターのオファーを受けちゃいました!!
絵本の中で見たようなおとぎ話のような世界観。
ふりふりキュートなプリンセスドレスを来たキャラクター『ココ姫』様の衣装を着させてもらえちゃうんですっ!!
…………でもね。そのCMの共演者、主人公な『アレン王子』をやってくださるのが、前作を3000時間やり込んだ事で有名なお笑い芸人の方。いや、イケメン芸人な方でとっても素敵なんですよ?
なんですけど…………
やっぱり、どうしても理想の『王子様』を形にしたくって。
ついつい、作ってしまっていたコスプレ衣装。
お裁縫は得意な方だし、布や装飾品や小道具なんかの素材にも拘って……頭の中にある敦賀さんの身体データを参照にしたから、たぶん敦賀さんぴったりサイズ。
そこに、当の敦賀さんが「なんでもするよ」なんて願ったり叶ったりで鴨ネギ状況、逃す訳もなく飛び付いたって訳にございます。
 
 

 
 
「……『王子様』になってください!」
 
 
 
 
 
それと、願わくば……
紳士スマイルで
じゃぁ、俺と……旅に出てもらうよ。王都奪還は先代の望みだし、二人で頑張らないとね?』
困りわんこなキュート顔で

『じゃぁ……狩りに行こうか?だって、君が言い出したんじゃないか、たまにはガッツリ食べろって。この村の周囲では無理だし、ちょっと遠出になるけど、良いよね?ああ、大丈夫、野宿が危険なことはわかってる。ちゃんと手立てはあるよ、なんせ君と一緒に行くんだからね』

なんてゲーム内での胸キュンシーンの再現をしていただきたいっ!!そして、許されるなら写メ……いや、ムービーで撮影だってしたい。誰にも見せたりしませんから!
でも、いざ面と向かって敦賀さんに「私とコスプレしてください!衣装は作って参りましたから!」なんて頼むのはちょっと恥ずかしくって……
「では……私と、その……あの……ちょっと…その…」
い、言い出し辛い。顔が熱くって真っ赤になってるのが自分でもはっきりと分かる。
もじもじと見上げれば、敦賀さんの顔から表情が消え去ってがしっと勢い良く腕組みをなさってて……お、怒ってらっしゃる?
は、速く言わなくちゃっ!!って、お願いを口にした筈…………
 
 
 
 

「本当に……本当に俺で、いいの?」
祈るように指を組んで拝むように懇願したまま、コクコクと首を大きく縦に振って肯定を示す。
「本当の本当?」
……あれ?敦賀さんは、なんでそんなに何度も何度も確認を取ってらっしゃるんだろう?王子様なんてはまり役、何度だって求められてきたでしょうに……
「もちろんですっ!敦賀さんしか考えられません!!」
なんかどっかおかしいな?なんて頭の片隅で思ったけど、目先の理想の王子様コスプレへの願望にすっかりとテンションが振り切れてた私は、はっきりしっかりとそう言葉で訴えた。
そして、次の瞬間にはガバッと腕を開いた方によってがっちりぎゅうぎゅうに捕獲されてたのよ。
「嬉しいっ……嬉しいよ」
力いっぱいに締め付けるような腕のせいでくぐもって聞こえくる敦賀さんの震える低音。
「どうしよう、嬉し過ぎて……俺、死ぬかもしれない。」
いやいや、死にそうなのはこっちですがっ!!
ギブギブと必死に腕を叩いてみるが、私を捕えたお方の腕はこれっぽっちも緩みもしない。
「夢じゃないよね?そうだ、社長に報告して……あと、社さんと琴南さんたちにも……アイツにも宣言して、会見もしちゃおうか!?」
なんの話ですか??社長に社さんにモー子さんたち?怨キョがピコって反応してるからアイツってあのバカの事ですよね??あと、会見って???
それよりも……そんなことよりもっ!!
さ、酸素!空気っ!!息がっ……呼吸をさせてくださいっ!?
死にものぐるいでもがいていると、やっと敦賀さんの胸から離された私の顔。反射的に滲んだいた涙で視界がぼやけてる。
はふはふと、荒い呼吸で不足していた酸素を取り込んでいる私の目の前には見た事もないくらいにキラキラフラッシュな神々スマイルの神の寵児のお顔。
 
 
 
 
「やっと……最上さんの王子様になれた。本当に嬉しい」
 
 
 
私の……?
あれ?私……もしかして
「では、私の…………『王子様』になってくださいっ!!」
って……私のっ!?……私の『王子様』になってほしいって敦賀さんに言っちゃってた!?
記憶を手繰るように遡ってみれば、テンパってそんな事を口走っていたような……
あれ?ダメじゃないっ!?私の想いは地獄の底まで秘密にする筈……なんとか誤魔化さないとっ!!
って、敦賀さんなんでそんなに嬉しそう???
「真っ赤になって、かわいい。俺の……キョーコ」
するりと頬を撫でる指先。真っ赤なのは、まだ酸素不足なままで貴方の所為ですよ……って!どうなさいましたか!?
私の目の前にいきなり降臨なさっていたのは、あの妖しいまでに妖艶な色香を纏う夜の帝王様で
 
 
 
 
「王子様とお姫様は……キスをして結ばれるんだよね?」
 
 
 

すぅっと、私の下唇をなぞる敦賀さんの指。ぞくっと背中に震えが走る。
敦賀さんの顔が近付いてきて……いつのまにか後頭部に添えられていた大きな手。
重ねられたやわらかな唇。
ふわりと香る敦賀さんの香りに頭の中がぼんやりとぼやけてく……
 
 
 

 
「んっ…………ん、んぅっ!?」
 
 
 
 
 
 
お……王子様は、こんな破廉恥なキスしませんーーー!!!
 
 
 
 
 
 
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3周年記念っぽい企画?ラストー!!
\\\\٩( 'ω' )و ////
 
 
 
こちら拍手コメントにて、匿名希望なお嬢さまよりいただきました
「お姫様役をやることになったキョコさん。やっぱり王子様は敦賀さん!的思い付きでのお願いの筈が、勘違いで頭に「私の」を付けてしまっての暴走蓮さん」
な、蓮キョコさんずにさせたいことリクに
くるっぽーと伝書鳩にてまじーん様よりいただいてた
「そう。じゃぁ、俺と……旅に出てもらうよ。王都奪還は先代の望みだし、二人で頑張らないとね?」←いきなりのパラレル?
「そう。じゃぁ、俺と……狩りに行こうか…?だって、君が言い出したんじゃないか、たまにはガッツリ食べろって。この村の周囲では無理だし、ちょっと遠出になるけど、良いよね?ああ、大丈夫、野宿が危険なことはわかってる。ちゃんと手立てはあるよ、なんせ君と一緒に行くんだからね」
「では……私と、コスプレしてください!衣装は私が作りますので!」
「では……私と、その////あの/////ちょっと…その////」←上目づかい
 な、感じのものを無理矢理にねじ込んでみたつもりなものにてございまする。
最後だもの、やりたい放題!?
_(:3」z)_



キョコさんが持参しただろうコスプレ衣装入りの大荷物。
お泊まりセット持って来てくれたんだね?的な誤解をこの暴走蓮さんがしやがる……とか妄想するとおもしろいかも。
(*ΦωΦ)


 
 ↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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