猫木の3周年記念っぽい変なリク募集企画?
に頂いた蓮キョコさんたちにさんざんさせたい事をさせていくだけなものとなっておりまする。




んでは、キョコさんverからな続きですの。



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「うぅーーん……これって、本当に敦賀さんのお役に立ててるのかなぁ?」



思わず、ぼそりとそんなつぶやきがこぼれる。
カーテンで囲まれた更衣室の中、下着姿で首を傾げている私の手にあるハンガーにはこう記されている。
バニーガールと、そうくっきりはっきり。
真っ白もっこもこふわふわ生地のタンクトップに尻尾付きのホットパンツ。真っ白のニーハイブーツにウサギ耳の生えたカチューシャ。小道具なのか人参の形をしたクッションまである。
うーぅん?そりゃね、ちょっとタンクトップの裾が短くっておヘソが覗いてたりするけど、まぁ、外国のカジノでお色気満載グラマラスなお姉さまが着るようなバニースーツじゃなくって良かったなとは思いますよ?だって、私、色気も胸も乏しい最上キョーコですし?
腑に落ちないままにも着替えて更衣室を出ると待ち受けていたアラビアンな姿のスタッフさん達が群がるように髪型やメイクなんかを整えてくれて……
促されるがままに衣装室の扉を開ければ、そこに待ち受けているのは豪奢なソファーに座った敦賀さん。そんな彼に向かってキッと睨みつけるみたいにして私は
『お……オオカミさんなんて怖くないんだからっ!』
半ばヤケクソな勢いで、ぎゅっと人参のクッションを抱きしめながら衣装に添付されていた『セリフ』を口にした。
でも……



………………あぁ、ほら。さっきの『遊んでにゃぁん♡』なセリフのクロネコちゃんな猫耳ガールの時よりも無表情で硬直したみたいに無言で固まってしまってるもの。










「そう。じゃぁ、俺の……『萌え』の探求に付き合ってくれる?」



そう仰っていた敦賀さん。
『萌え』と『敦賀蓮』その不釣り合いっぷりを上手く飲み込めないままの私に敦賀さんは言ったの。
彼が受けた次のドラマ『中宮くんは本性を表せない!』。
有名デザイナーとパターンナーの父母とモデルの姉を持つ外見エリートイケメン中身萌えオタクな、中宮   優。母と姉からコーディネートされて口酸っぱくなるほど外にはバラすな釘を刺され擬態した彼の密やかなる趣味は重度の萌えオタク。外面は完璧イケメンなのに一歩自室に入れば、所狭しと萌えポスターに漫画本やゲームにフギュアの山に添い寝シーツに抱き枕。身だしなみなんて二の次でだるだるスエットジャージ、バンザイ!ながっかりルックス。
そんな役どころを演じるのだと、そう仰るのは『オタク』から程遠く……リア充しまくりであろう世に抱かれたい男NO.1なお方さま。
どうせ演じるのなら、付け焼き刃でなく重度な『オタク』の人からも納得される程のオタクを演じたいのだと……劇中ではオタ芸だってやるんだからと、あのズルい仔犬みたいな表情で乞うにそう言っていた敦賀さん。
その為に……『萌え』を理解する為に手伝って欲しいのだと強請られた私が連れてこられたのは所属する事務所の衣装部門。
そこで私を待ち受けていた山みたいな衣装の数々。
『お兄ちゃん、だぁ〜い好き!』なセリフの付いたセーラー服や『あ、あんたなんかなんとも思ってないんだからねっ!!』なツンデレ?委員長と書かれたブレザーの制服と三つ編みのカツラと眼鏡。
今期覇権のアニメらしき魔法少女のコスチュームと変身スティック。ディ◯ー白雪姫風のドレスと真っ赤な林檎……まぁ、私のメルヘン趣味ドストライクでノリノリウキウキになっちゃってましたけど。
この辺りまでは「かわいいね」とか「よく似合ってるよ」なんて、あの隠れ遊び人の軽口な社交辞令が敦賀さんの口からボロボロと零れ落ちていて
「今夜はお礼に食事でもいこうか?」なんて仰る方に良かったら敦賀さんのお家でお作りしますよ?なんて約束していられたのもその頃までで…………
ツインテールにメイド服(白と黒の縞々ニーハイソックスにふりっふりピンクのエプロンワンピのミニな萌えverと真っ暗ロングなワンピにエプロンとホワイトプリムなクラシックver)な『おかえりなさいませ、ご主人様』なあたりからどんどんと無口で無表情になっていってしまわれた敦賀さん。
私なんかがこんなかわいいコスチューム着てみせても敦賀さんの萌え心にはちっとも響かないですよね…………なんて泣きたくなってきても、次々にと渡される衣装とさぁさぁと追い立てられる更衣室。
『ちゃんとごはん食べるまではオアズケですっ!』なセリフ付きのフリフリ真っ白エプロンとお玉な新妻コスな頃には、ぎゅっと耐えるみたいに腕組みなさったままなんの反応もなくなってしまって…………





そうよね。色気なしお子ちゃまな私なんかじゃ敦賀さんの『萌え』心にはかすりもしませんよね。





用意されていた衣装の全てを着せ替えとお披露目終わって、尊敬する先輩の役作りにお役に立てなかった不甲斐なさと、今更に思い知らされたみたいな範囲外っぷりにため息をつきながら呪われしどピンクのラブミーツナギに着替えた私。
役立たずっぷりを謝罪しなければと、敦賀さんが
待っているだろう部屋の扉を開けようとした時……
「おーおー。蓮、どうだ?ベタなとこの衣装を片っ端から用意してやったが『萌え』は理解出来たか?」
からかうような事務所社長の声。
あぁ、やっぱりあのただの芸能事務所にしてはあり過ぎる萌えコスチュームの数々は社長の趣味ですか……なんえ考えながら開けてしまった扉。
「ええ……俺が、『最上さん萌え』なんだって理解出来ました。」
私を見てにっこりと、神々しく笑う敦賀さん。
はぁ???
固まった私へとモデルウォークで歩いて来ると、さぁじゃぁうちに帰ろうか?なんて言いながら背中へと腕を回しエスコートなさる方。
「気に入ったのがあったならくれてやるぞ?」
ご機嫌に歌うようにそう投げるように言って葉巻に火を付ける社長。
敦賀さんは部屋の出口へと歩きながら答えた。



「必要ありませんよ。猫耳もメイドも新妻エプロンもグッとは来ましたけど……最上さんだってだけで、こんな目に痛いラブミーピンク色のツナギ姿でも俺にとっては堪らなくかわいくて十二分に萌えますから。」







パタンと閉められたドア。カツカツと鳴る足音と腰に回された腕に促されて進む私の足。
所属事務所トップな私の雇い主である人と、尊敬する先輩にして密やかな想いびとである彼との会話の意味が飲み込めぬまま……隣を歩く彼を見上げれば、どこか企んだみたいなあのキラキラした悪い笑顔で彼は言ったの。






「約束してくれたよね、なんでもするって……付き合ってもらうよ?俺の『最上さん萌え』の探求に、一生ね。」






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いろんなコスプレキョコさんに萌える蓮くん。ちゃっかりお持ち帰り付き。
(๑╹ω╹๑ )



こちら↓拍手コメントにて匿名希望なお嬢さまからいただきましたもの。
「メイドコスや猫耳などのかわいい格好を強請る蓮さん」
な蓮キョコさんずにさせたいことにお応えしてみたつもり……だったりしますが、蓮くんあんまり強請ってないかも?
期待はずれでごめんなさーい。
_(┐「ε:)_



さらっと、敦賀さんにオタ芸踊らせようとしてますが、チラッと聞くところによるとアレ、どうやらあれ手足が長くてキビキビ動けるひとの方が絵になるらしいっすので……似合うのかもしれないっすよ?笑



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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