杉が幼稚園の時、![]()
おゆうぎ会で、浦島太郎の劇をすることになった。 ![]()
何で決まったかは記憶にないが、杉は『貝』の役だった。![]()
貝の役は、二人一組で床に座り、
手と足を繋いで揺れているだけで良かった。![]()
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もちろん、セリフなんてあるわけないのだ、『貝』だし。![]()
杉はこの役がやれて幸せだった。![]()
なぜなら、
大好きなエミちゃんと組んでいたから・・・!![]()
揺れてる時に、笑いかけると、笑い返してくれるエミちゃん。![]()
ああ・・・
なんと素敵な時間だろうか。![]()
周りの男の子の間では『昆布』の役が人気だったが、
杉の目には全く入っていなかった。![]()
こっちは『昆布』どころじゃないんだ、
俺は今、まさに人生の絶頂期!モテ期なんだ!と![]()
しかし、ある日、
悲しい出来事は唐突にやってきた。。。
杉が『貝』から『子供』の役にコンバートされたのだ。![]()
これは実際に聞いた訳じゃないので、おそらくの話なのだが、
杉は幼稚園児の頃から、少しデカい子だった。![]()
エミちゃんは特に大きいということはない。![]()
すると、組になった時、貝のバランスが微妙に悪くなる。![]()
しかし、子供の役であれば、デカい子、ちっこい子、
混ざっていてもおかしくない。
いや、むしろ混ざっていたほうが自然な感じがする。![]()
意固地になって貝がやりたいんだと言い張れば続けられたかもしれない。
しかし、異論を唱えることができなかった。![]()
おゆうぎ会当日、
エミちゃんが別の男の子と貝をやっている姿を舞台袖から見た。![]()
杉は悲しい気持ちのまま、叫んだ。
「浦島さーん!いってらっしゃーい!」
何が浦島だ馬鹿野郎ッ
I wanted to be a shell.![]()































