30歳前後の頃、ダイビング好きな友人たちに誘われてダイビングやドルフィンスイムによく行っていた時期がありました。
その頃は地方自治体の保健師をしていて、高齢者関連部署で、対応が複雑なケースや虐待の対応を地域の支援センターから振られ、それに対応することが仕事の中心でした。
一筋縄ではいかないケースを抱える日々、休日も仕事が頭の中をめぐりを離れることはありませんでした。
それでも、ダイビングに行き海の中で中性浮力を感じ、魚たちやサンゴを眺めて海の中にいる間は、仕事の事を忘れて夢中になることができました。
ある時、三宅島に連れて行ってもらった事がありました。
その日は遠くの台風の影響で、海が荒れ気味でした。
ビーチエントリーで自分の足で海に入っていくのに、波が高くて恐怖感を覚える中、友人は楽しげにエントリーして海中へ潜っていく。。。
私ともう一人の初心者の子が取り残され、怖いから今日は海中に入るのを諦めようと思っていたところ、
幸い、インストラクターが丁寧にサポートしてくれて2人とも海底まで辿り着くことができました。
海上で怖くて呼吸が浅くなった状態が海底へ潜っても続き、「レギュレーターを外してもっと息を吸い込みたい!」っていう衝動に駆られます。呼吸が浅いと苦しい気がして恐怖感は続いていました。
海底で、インストラクターが呼吸をゆっくりするよう誘導してくれたおかげで、なんとか恐怖感は薄れていきました。
落ち付くと、もみくちゃになりそうな海上の波立ち具合が嘘のように、海底付近は、穏やかに水が揺らぐ程度なことに気づき、
その後は、海中の景色と魚たちを見て楽しんだ記憶が残っています。
呼吸と恐怖は連動し、呼吸を整える事で、精神も落ち着く。
日常も同じだなと思います。
人間で生きている以上、感情・物事その他もみくちゃになるいろいろ、は起きます。
それでも、同じ場所にいても
深呼吸して、内側に意識を向けていると、
静かな場所に戻る事ができる。
そして本当はどうしたいか、どう在りたいかが見えてきます。
※写真は沖縄・鳩間島です。
話は変わって、
最近、あるプログラムに参加して
自分の深淵に繋がるワークを続けています。
積み重ねてみて、ようやく
今、自分がいつもどこかで、深海のような穏やかな場所に繋がり続けていられるようになってきました。
「積み上げて行くことが大事」と
どのティーチャーからも言われてきた言葉なのですが、つい怠け心がでると手抜きになる。。。
ようやく積み上げることの大切さが、
腑に落ちた気がします。
人生の高波があっても、いまここの深海の感覚に戻れたら、大丈夫