~あらすじ~
タクVSオニキス戦。互いに最後の技にかける・・・。一方、陰で戦いを見ていたウリエルがミカエルに現状の報告をしに行く・・・。
ウリ「~というわけだ。」
ミカ「・・・なるほど、端折ったわけだ。まぁ、話は前回のを読んだ人ならわかるわけだからな。」
ウリ「ふざけてる場合か!!さっさとしないとタクが死ぬぞ!!」
ミカ「まぁそんなカリカリするな。あいつらだってタクを死なせるつもりはないさ。いざとなったら・・・どっちかがタクの代わりに犠牲になるつもりだろう・・・。」
ウリ「なっ・・・何・・・?」
ミカ「ユウキは、テレポートも使えるし、おそらくチェンジも使える。ギリギリでチェンジを使ってタクの代わりに攻撃を受ける・・・そんなとこだろう。」
ウリ「バカな・・・そんなことしたらユウキが・・・」
ミカ「私はシヴァにしっかりと伝えておいたはずだ、ウリエルの邪魔しないように・・・とな。それを破っているのだからそれなりのリスクは背負ってもらわなくてはならんだろう。・・・まぁ、私とてあいつらを見殺しにするつもりはないがな。」
~シヴァ・ユウキ側に戻り~
シヴァ「ユウキ、テレポートで・・・間に合いそうか・・・?」
ユウ「・・・いえ、おそらく無理です。ギリギリまで待つなら、チェンジでタクと場所を変えないと・・・」
チェンジとは、指定した相手と自分、もしくは使い手が指定した人物との場所を瞬時に変える技である。相手のオーラを自分側に引き寄せ、逆に指定した相手のオーラの残り香を頼りに自分のオーラを移動させて体ごと移動する・・・それを瞬時に行わなくてはならない為、技術とセンスが伴う技である。
ユウ「まぁ、タクの技とオニキスの技・・・同時に喰らっても運がよければ僕なら生きてられる可能性はありますよ。チェンジにオーラを使うとガードにオーラを回せないから危険すぎるんですがね・・・。」
シヴァ「ユウキ、チェンジを・・・俺にかけろ・・・。」
ユウ「・・・え?」
タク「もっとだ・・・もっと、限界まで溜まったってまだ足りねぇ・・・こいつを倒せるだけのオーラ・・・この1発で決着がつけられるだけの・・・オーラ・・・!!」
オニ「そろそろ機も熟したか・・・準備はいいか・・・タク・・・!?」
シヴァ「ユウキ、お前はここで死ぬわけにはいかない。タク同様、天界にとっての切り札だ。失うわけにはいかない。俺はもう充分生きたしな、ここしばらくはお前らと動いてなかなか楽しめた。ここら辺が潮時だろう。」
ユウ「そういうわけにはいきませんよ。シヴァさんだって、タクにはなくてはならない人ですよ。何たってタクの師匠なんですから。それにシヴァさんだったら間違いなく死にます。僕なら生きられる可能性もあります。0よりは可能性があるほうに懸けましょうよ。」
シヴァ「無理だ、いくらお前でも・・・あの2人の攻撃をガード出来ずに喰らえば・・・間違いなく死ぬだろう。生きていられたとしても、二度とは戦えまい。それでは困るんだよ。俺に任せろ、お前はまだ若い。」
ユウ「嫌です!!僕はここに来たときからもう決めていたんです!!タクに何かがあったら僕が代わりに受ける・・・と!!タクの代わりだったら・・・」
シヴァ「いいから俺に任せろっ!!」
ユウ「・・・シヴァさん・・・」
シヴァ「悪いな、ユウキ・・・俺もお前と全く同じ意見だ。タクの代わりに死ぬのも・・・悪くはない。立場上、そして俺はタク同様にお前も死なせたくはない。お前たちは俺を変えた・・・大したやつらだ・・・。これから天界を背負っていく、人間だろうと天使だろうとそんなものは関係ない。俺たちの時代ってのはもうとっくに終わってるのさ、俺も、ミカエルもな。」
ユウ「・・・僕は・・・シヴァさんが死ぬとこなんて・・・見たくない・・・です・・・」
シヴァ「なぁに、心配すんな。俺は悪運が強いんだ、死にゃしないさ。憎まれっ子何とやらっていうだろ・・・。ふっ、お前は俺を嫌ってたはずだろう?だから俺のことなんかで・・・涙なんか見せるんじゃねーよ。泣くのは・・・戦いが終わってからにしとけや。」
ユウ「・・・シヴァ・・・さん・・・!!」
ミカ「やれやれ、おいシヴァ・・・威勢良く啖呵切ったって話を聞いたんだが・・・何を負け前提に感動ストーリーを作ってるんだ?」
シヴァ「・・・ミカエル・・・お前、わざわざここに・・・?」
ミカ「お前が出した結論だろう?タクはオニキスに勝てるんじゃなかったのか?それとも口から出たデマカセだったのか・・・?」
シヴァ「・・・ふっ、おいおい、お前まさかタクの1対1を見るためだけにここに来たんじゃないだろうな・・・?」
ミカ「あぁ。タクの戦いは面白そうだ。それに、あいつがどれだけレベルアップしてるかも見たかったからな。」
シヴァ「このバカ・・・わざわざ人一人が戦うのを見るためだけに天界のトップであるお前がこんなとこに来るなんて・・・前代未聞だぞ、バカやろう。」
ミカ「悪いが私はまだ自分の時代が終わったなんて思ってはいない。少なくともシヴァ、私とお前、そして残る大天使・・・我々はこの戦いを終結させる義務があるのだ。先代から受け継がれた遺志・・・それをまっとうする為に・・・な。」
シヴァ「ふん、俺はそんなもん興味は無い。まぁこんなとこで言い争いをするつもりもないがな。」
ミカ「そういうことだ。タクはまだ何かやるんだろう?お前が諦めてたら何の為にタクがあそこで命を張ってるのかわからなくなるんじゃないのか?信じてやれよ、自分の弟子をな。」
シヴァ「お前に言われなくてもわかってる。・・・タク・・・」
ミカエルまで戦いの場に現れ、いよいよタクとオニキスの最後の技がぶつかる・・・。続きます。