ヒラム・アビフの伝説

 

 

【 序 】

 過去記事で、天照大御神および高天原の中に、ソロモン神殿の造営に関わった二人のヒラム(王ヒラムと青銅職人のヒラム・アビフ)をルーツとするものが含まれている可能性を見ています。とりわけ天照大御神を象徴し得るヒラム・アビフは重要に思えます。なおヒラム・アビフをフリーメーソンの祖だとする説がありますので、日本建国にフリーメーソンが関わった可能性も考えてみる必要があるのかもしれません。以下でこれらを念頭に、ヒラム・アビフの伝説に付いて見てみます。 

 

撮影 西宮恵比寿神社 画像と記事は関係ありません

 

【 ヒラム・アビフの殺害に関する伝説 】 

 

<伝説> 

旧約聖書に登場する王ヒラムはダビデ王との親交が深く、ダビデ王にソロモン神殿の造営に必要な資材や職人を提供したとされます。その際に派遣された青銅職人がヒラム・アビフです。アビフは神殿建築の親方でしたが、重要な秘密を聞き出そうとした3人の職人によって殺害されます。殺害の過程は神殿の南門から出てきたヒラムを一人が襲い喉を定規で突き刺し、西門へ逃れたヒラムをもう一人が襲いコンパスで胸を刺します。更に東門へ逃れたヒラムを最後の一人が木槌で頭を打ち付け死に至らしめます。その後3人は遺体をモリヤ山の頂上に埋め、その上にアカシアの葉で目印を付けて逃亡します。噂を知ったソロモン王は遺体を捜しますが、アカシアが目印となり遺体は発見され、獅子の握手法というやりかたで引き起こすと、ヒラム・アビフはそこで復活を果たします。 

 

<伝説の原型> 

ではこの伝説の原型は何か?と推理すると釈迦の四門出遊の話しが思い浮かびます。アビフの南西東の3門は、釈迦四門の「病老死」門に該当し、アビフのモリヤ山での復活は、釈迦の北門での修行僧との出会に対応するものであるように思えます。こう考えればフリーメーソンの宗教は必ずしもユダヤ・キリスト教を根本とするものではなく、広く仏教なども取り入れた混合宗教的なものでは?という気がします。そしてその最奥部に共通する根源的な何の思想・理念が存在するのでは?という気がします(それが何かは全く分かりませんが)。

 

混合宗教に関しては過去記事で見ているように、高天原の3種ゲマトリアが混合宗教"Chrislam"を示していることは興味深いかもしれません。宗教混合は新しい概念ですが、古事記の編纂者達はこの時、既にこの言葉を持っていた可能性をここに見ることが出来ます。

  • Takamagahara   Jewish 241  English  498     Simple 83 
  • Chrislam           Jewish 241  English   498     Simple 83 

 

【 フリーメーソンと仏教 】 

ヒラム・アビフは通常"Hiram Abiff"ですが、検索すれば"Huram Abiff"とも綴られることが分かります海外サイトの一例。以上を念頭にヒラム・アビフ”Huram Abiff”の3種ゲマトリアをみて見ます。

  • Huram Abiff     343  510  85 
  • Buddha dharma   343  510  85 

仏陀ダルマ"Buddha dharma"とはまさに仏法の意味であり、ヒラム・アビフをフリーメーソンの始祖だと考えたとき、フリーメーソンの思想の中に仏法が取り入れられている可能性をここに見ることが出来るかと思います。 

 

撮影 西宮恵比寿神社 画像と記事は関係ありません

 

【 結論 】 

以下結論をまとめてみます。なお、主に3種ゲマトリア手法による数値の一致を根拠にしていますので、偶然の可能性は排除できないことを付け加えておきます。 

  • 高天原、天照大御神という言葉の中に、ヒラム・アビフの影を見ることが出来る。ヒラム・アビフをフリーメーソンの始祖だとする説があり、その視点からは日本という国の建国とフリーメーソンが繋がる可能性がある。
  • ヒラム・アビフと言う名前の中に仏教の影を見ることが出来る。このことはフリーメーソンが特定の宗教ではなく、混合宗教の組織である可能性を示している。 高天原もまた混合宗教の場である可能性がある。

ここでは記事に出来ませんでしたが、ヒラム・アビフの復活に関して「アカシア」が重要な意味を持っている可能性があることを付記しておきます。