ヤマタノオロチとヨハネの黙示録と唯識 ⑤ 「オオゲツヒメ」

 

 

【 序 】

スサノオは乱暴狼藉により高天原を追放され、その降り立った地で大宜都比売(オオゲツヒメ)から食事の提供を受けようとしますが、そのオオゲツヒメを斬り殺してしまいます。そしてその後、更に別の場所で八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を斬り殺します。このスサノオが斬り殺した、オオゲツヒメヤマタノオロチの関係について以下で考えてみます。

 

撮影 2023.10.28 西宮市民祭

 

 

【 八岐大蛇とクシャーナ朝 】

まずヤマタノオロチですがこれは過去記事で、アナグラムからイラン系の王朝である「クシャーナ朝」と「倭国」の象徴ではないか?と措定しています。

  • 八岐大蛇 YamatanoorotiIran, Yamato Too(イラン、倭もまた)
  • 奇稲田(姫)KushinadaAid + Kushan (クシャーナ朝を助ける)

クシャーナ朝に付いて見ておきますと、紀元前2世紀に遊牧民であった月氏が、バクトリアに定着するようになり、この民を大月氏と呼びます。大月氏は前2世紀末頃から五つの翕侯(きゅうこう)を置いて、国を分割統治するようになります(翕侯とは官職で総督だとされます)。この五翕侯の内の一つである貴霜翕侯(クシャンきゅうこう)が、他の四翕侯を滅ぼして1世紀初頭から半ばに建国した王朝がクシャーナ朝です。そしてアナグラムの上からはスサノオが斬り殺した八岐大蛇とは、このクシャーナ朝(の煩悩)ではなかったのだろうか?と言うのが過去記事での結論です。そしてここでの留意点は、クシャーナ朝の前身が、大月氏国であったということです。

 

【 オオゲツヒメと大月氏国 】

スサノオの2件の斬り殺しと、月氏が建国した⒉つの国を対比してみます。

  • スサノオの2件の斬り殺し(オオゲツヒメ八岐大蛇
  • 月氏の⒉件の建国(大月氏国 クシャーナ朝

スサノオの2件の斬り殺しに関連性を認めるならば、上で見たように八岐大蛇がクシャーナ朝の象徴だとすれば、オオゲツヒメは大月氏国の象徴である可能性が出てきます。これを念頭にオオゲツヒメという名前を見ると次のように漢字を当てはめることが出来るように思えます。

  • オオゲツヒメ⇒大月姫

 

撮影 2023.10.28 阪神青木(サンシャインワーフ)

 

【 結論 】

推測に過ぎませんが、結論としては次のようになります。

  • スサノオが斬り殺したオオゲツ(ヒメ)とは大月(姫)であり、それは大月氏国の象徴である。