4日目朝。
朝食食べてレンタカーを返したら、さようなら小豆島。

(土庄港にあるこのオリーブの葉の王冠仕立てのモニュメントは「太陽の贈り物」。
こちらも「オリーブのリーゼン」と同じく瀬戸内国際芸術祭作品です。)

再び高松へ戻ってきました。
せっかくなので帰りは岡山に出ようかという話もあったのですが高松で食べたいランチがあるのでこちらに。
(岡山行ったら半日では物足りないかもしれないしね。)
駅で荷物をコインロッカーに預け、空港までのチケットも購入して準備はばっちり。
のんびりと過ごすことにしました。
さっそくランチのお店を目指して再び琴電乗りましたよ~

瓦町駅で降りて少し歩き、向かった先は「まいまい亭」

讃岐の郷土料理を味わえるお店なのです。
讃岐料理研究家の店主が、江戸末期から現代までの郷土料理を書物やお年寄りなどから調べて再現させたのだとか。
そしてこの店主、HPでも書かれていますがとてもすごい人っぽい。
ちょっとドキドキ

でも老舗というほど畏まってなく昔ながらの居酒屋(?)のよう。

にこにこ微笑んでいる優しそうな店主でした

昼からお酒は飲めないので2人とも烏龍茶頼んだら見てこのなみなみ

これをこぼさず運べちゃうくらいのんびり穏やかそうな動きの店主さんなのです


ご飯もの単品もあったけれどせっかくなのでちょとしたコースで頂きました。
一皿めから前菜とは思えない魚丸ごと一匹料理が
季節野菜の煮物

椀物。


鮎を3日間煮続けたもので、骨まで軟らかくなっているので頭も骨も尻尾も丸ごと食べれます、と。
3日煮たら普通はもっと煮崩れそうなものだけど、そこがすごいところなのでしょう。
芯まで染みるとはこういうことかというほど、中はまで甘い出汁の色で真っ黒に。
そしてお野菜たち。
地味だけれど一つ一つがとても美味しかったです。

焼き穴子の鬼豆腐。
ねぎ、唐辛子乗せ。
厚揚げかと思ったら普通のお豆腐でした。
これもじっくり煮込んだのかな?
歯ごたえがしっかり。
昔の漁師たちが船の上で作っていたそうです。
しょう油煮
香の物酢の物

丼物。

こちらのしょう油煮は全てそら豆で、街中の至る所でこのそら豆煮を見かけます。
1度試食を味見したところ大豆とそれほど変わらない柔らかく甘いお豆でした。
こちらで出されたのも同じしょう油煮ですが、昔ながらの添加物も一切使わない方法で作られているそう。
食べてみたらまず食感が違くてびっくり。
お豆のね、堅さがしっかり残っているのですよ。
だから決して大豆と同じにはならない。
味付けも濃くなくて豆を活かした煮方でした。
左下は香の物。
5種類それぞれに味が違う。
ものすごく違う。
すごく濃いと思ったらびっくりするくらいあっさりしていたり。
同じ人が漬けたものなのか、と。
右下は酢の物。
キャベツ、ねぎ、豆腐の酢漬けです。
豆腐を漬けるとチーズのような食感になるんですねぇ。
焼いて水を切って酢に漬けるそうです。
ねぎは新鮮で下が意外と合っていた。
もろみ汁。
甘味。


穴子飯ともろみ汁です~。
この穴子飯、絶品でした

硬く炊いたご飯に穴子とタレをかけて蒸しているのですが、蒸した時にちょうど良い堅さになるようにお米を炊いているのだそう

駅で売られる穴子飯弁当が有名だそうですが全く味が違うと。
この穴子飯を気に入って来てくださる芸能人の方も多いらしく、錚々たる名前が出てきましたよー
なんと言うか普通なら穴子がメインなのでしょうが、ご飯そのものが美味しい。
たとえ穴子がいなくてもひたすら食べていたい一品でした
そしてもろみ汁。
てっきり味噌汁と思って飲んだところ何か違う。
なんか最近よくこの香り嗅いだよね?って思い出したら小豆島の醤の郷でした。
このコースね、特にお品書きもなく出される時に口頭で説明があったりなかったり。
最後に手書きで料理名を書いた伝票頂いてもろみ汁だとわかったの。
なんせ郷土料理だからさ、昔は味噌汁もこんな味がだったのだろうと勝手に解釈しながら頂いてましたよ

甘酒と梅の寒天。
夏バテにぴったりの組み合わせを寒天にしたものなので、薬とでも思って食べてください~って奥さま

店主とお似合いのとても柔らかい雰囲気の方でした。
ここの店主はすごい人なんだって気持ちで行ったのですが、奥の厨房からゴミの分別がなってなくて奥さまに叱られているのが聞こえてしまった…。
奥さま「燃えるゴミに瓶入れたらダメでしょう。聞いてるの??」
店主「入れてないよ………。」
奥さま「入ってたわよ!」
いやいや、長いことやってますよね??
すごい方なんですよね???
ゴミの分別ってー

失礼ながら可愛らしいと思ってしまった。
夫婦はきっとどこもこんなものなのでしょうか

保存のために当然、味の濃い(甘味、酸味、塩味)ものが出てくるのは分かっていたのです。
もしかしたら夫は苦手かもしれないな~とも。
でもせっかく来たならこんなものも頂きたい。
もっと若い時だったらおそらく来なかったであろうお店も今だからこそ楽しめるのだと思えるし。
なかなかできない経験させて頂きました
