うちの実家の母が昨年虹の橋を渡ってしまったので、喪中につき新年の挨拶は失礼させていただくとして…(^_^;)
老母死去に関しては、実家で母と同居してた兄に各種手続きは丸投げしておりました。
まあ相続手続きをするような財産はありません。
とはいえ一応年金が振込まれる母名義の口座はあるわけですが、この口座に入っていた現金はたまたま母が亡くなる少し前に兄が生活費としてほとんど引き出していたので、残高はあまりなかったそうな。
しかし故人の口座というのは解約しようとすると手続きがめちゃくちゃめんどくさい。
なので兄には
「母の口座はそのままにしとこう。下手に”名義人が死亡した”と銀行で言ってしまうと解約手続きが大変なので」
とメールしときました。
ところが、兄の職場の人が
「そういう手続きはちゃんとした方がいい。放っとくと税務署とかがうるさいから」
といらん事を吹き込みやがったようで
「教えてもらった法律事務所に相談に行ってみる」
というメールが来たじゃありませんか。
誰だよそんないらん事言いやがったヤツ!
と、怒り狂って兄に鬼電したわよアタシは。ヽ(`Д´)ノ
まあ表面上は冷静を装いつつ
「その職場の人は、何を想定してそゆ事言ったの?」
と聞いてみたら、その人も親が亡くなって各種手続きをする際に不動産の相続手続きがめっちゃ面倒だったそうな。
ああ、それだったらちゃんとせにゃいかん。
不動産があるならちゃんと相続しとかないと、後々いろんな方面に迷惑かける事になるからね…(>_<)
だけどうちには相続する不動産なんか当然ありません。
もしかしたら兄の職場の人は
「調べてみたらお母さん名義の不動産があるかもしれないよ。ウチも親が不動産持ってるなんて知らなかったし。ちゃんと調べた方がいいよ」
と思って言ってくれたのかもしれないけど、我が家に関しては調べるまでもなく母名義の土地や物件はありません。
「いや知らないだけかもしれないよ。実はじーちゃんばーちゃんから相続した田舎の土地を持ってたって事もよくある…」
ありません!(ー_ー)!!
ウチの事情とか1ミリも知らんくせに何言ってやがる。
母の親…つまり母方のじいちゃんも財産的な物は何一つ持ってませんでした。我々、じいちゃんとも同居してたんでそのへんはよーーくわかっております。
なので手続きが必要な相続は何一つありません。
いや母名義の口座にそれなりの残高があったならまだしも、もういくらも残ってないんでしょ?そもそもいくら残ってんの?
と聞くと、5千数百円ぐらいだそうな。
予想以上に少額でした。
そりゃあもう、放置しといた方がいいわ。
実は猫撫は昔、ちょっとだけ法律関係の事務所に勤めていた事がありましてね。
ちょうどその事務所では銀行口座の相続の手続き代行の業務もやってたのでめっちゃめんどくさい事をよく知っています。
まず戸籍謄本が必要。
故人の分と相続人の分。
更に印鑑証明も要ります。
ところが、実印を印鑑登録してない人も多いじゃないですか。
猫撫も必要になる事態がなかったので実印登録なんかしてません。
なので慌てて役所に行って印鑑登録をして同時に証明書も取ってこないといけません。
本来なら実印として登録するにはそれなりの大きさのフォーマルな印鑑を注文したいところですが、そんな暇はないのでそのへんで売ってる三文判を持ってって実印登録せざるをえません。
実際、猫撫が法律事務所で見た相続手続き書類でも、三文判の印鑑証明を提出してる人、たくさんいました。
もちろん、それだけでなく銀行の書類も数種類あり、記入、捺印が必要です。
でもそんなややこしい手続き、当然みんな慣れてなんかいませんからどうしても不備な点が出てきて突っ返される事も多いのです。
銀行や役所に行かないといけないから仕事も休まざるをえないし。
なので結局、最初から法律事務所のプロに頼んだ方が確実。
でもプロに依頼したら当然ながら何万円かの手数料を払わないといけません。
もちろん、故人の口座にそれなりの金額が残っているならそれだけ手間暇かけたり手数料をかけたりする必要はありますが、うちの母の口座の残高は僅か5千数百円…
わざわざ解約手続き…イコール相続手続きする必要ある?
てな事をくどくどと説明してあげるとやっと兄も納得したようですが、それでも
「横領という事にはならんだろうか」
とまだ心配する始末。(=_=)
ま確かに、親子といえども親の預金を子供が勝手におろして使っては横領になります。
親が死亡しててもそこは厳密に言えば横領罪だよね。
「じゃ、口座にはもう手をつけずにそのまま置いとけば?それならとやかく言われる事はないやろ?」
そう言ったら今度こそ兄も納得したようです。(-_-;)ヤレヤレ
僅かな間だったとはいえ法律事務所に勤めた経験がこんなところで役に立つとは。
底辺社会人ゆえに職を転々としていたのがちょっとだけ役に立ちました。(~_~;)
ちなみに、兄が念のため友人にこの件を相談したところ、
「そのぐらいの金額なら置いといてもいいでしょう」
と言ってもらえてやっと安心したらしい。
…ったく、小心者ジジイやな。/(-_-)\