実録の重み 『新選組始末記』/子母沢 寛 | み~くまのひとり言

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本との一期一会・・・今日はどんな本と出合えるかな☆

事実に勝るものはない。


時は昭和初期。

まだ新撰組の関係者が生存していた時代。


事件の目撃者や生存者を丹念に訪ね歩き、数多くの文献を集めて著されたこの一冊は、新撰組研究の古典とも言われている。


虚飾から一切離脱した世界で描き出される、

生の新撰組隊士の姿を見よ!

新選組始末記/子母沢 寛
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ようやく、大河ドラマの影響も薄れてきた感じ。新撰組フィーバーもそろそろ収まった頃でしょう。みんなが騒いでいる時は、何となく、紹介したくなくなるんですよ。ほんと、私って天邪鬼にひひ


子母沢寛さんは、私の大好きな作家のお一人です。

私の年代にしては、かなり好みが渋いと思いますが・・・はっきり言って、父の影響ですべーっだ!


まだ小学生高学年になった頃、初めて学んだ『歴史』という教科に魅了された私は、自力で歴史的な背景や当時の文化・風俗・風習などを調べまくりました。(今思えば、変な小学生ですねぇ・・・あせる幕末の歴史を調べている時に、たまたま家にあったこの本を手にとりました。(小学生で、よくこんな本が読めたと思うんですが・・・)


これが、虚飾された一般小説だったら、こんなに記憶には残らなかったと思います。

しかし・・・各所にちりばめられた「新撰組隊士」の生の証言は、幼い私の心を深く揺さぶりました。


真実の重み・・・とでも言うのでしょうか。


もう、夢中になって読んだ挙句、関連図書を片っ端から借りまくった記憶があります。(沖田総司とか、土方歳三とか・・・)


子母沢作品の特徴でもありますが、無駄な飾りは一切ありません。その分だけ、ひとつひとつの言葉の重みが増しているのかもしれませんね。


自らの目と耳で確かめた史実や、豊富な巷説をもとに、綿密に現地を踏査し、再編成された出来事の数々。また、生存している隊士の証言や、事件の目撃者からの証言などをもとに再現された様々な背景。


時代劇やドラマなどでは取り上げられることのない、隊士たちの生き様や運命を描き出した不朽の名作です。


『新撰組』は、時代に逆行した集団と言われていますよね。彼らのせいで、明治維新が数年遅れた・・・とも。しかし、「人切り集団」と言われる彼らを、私はなぜか憎むことができません。彼らには彼らなりの『夢』があり、『正義』があったのです。たとえそれが、歴史が望まない『正義』だったとしても・・・


やはり、日本人は「判官贔屓」なんでしょうかね。

ちなみに、私が一番好きなのは、俳句好きの「土方歳三」なんですが、この本に登場する「お金を紛失して切腹した名もなき隊士」のことが忘れられません。


これを読まずして、新撰組を語るなかれグー


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