高田:今、仲の良い芸人さんを教えて下さい。
浮田:僕はルームシェアしてるんです。『見取り図』とか『ガスマスクガール』とかとね。
酒井:僕もそうなんですよ。『ヘンダーソン』や『吉田たち』、『プリマ旦那』とかと一緒に住んでいます。
高田:以前、酒井さんにインタビューさせていただいた時に、同居人である『プリマ旦那』の河野さんが酒井さんの剥いた桃を勝手に食べたと、怒ってらっしゃいましたよね?
酒井:河野もがさつなんですよ。
浮田:河野は根明なんですよ。だからそれが許されるんですね。
酒井:結局あいつオモロイいで、「まあええか」ってなりますけどね。
高田:浮田さんも根明ですよね?
浮田:そうですね。基本的にあまり気分が沈んだりっていうことはないんですよ。
高田:舞台立っても緊張とかしないんじゃないですか?
浮田:舞台はね。緊張する時は、やっぱりするんです。
酒井:キャサリンとしての初舞台の時、かなり緊張していましたね。
浮田:ベタな例えですけど、両手両足が揃ってしまうっていう感じでした。「立ち位置わからへん」みたいな(笑)。
酒井:最初の三回目くらいまでがひどかったんですけど、二人で出ていくじゃないですか。そしたら浮田がマイクの真ん中に立ち寄るんですよ。
浮田:もうこれは完全にトリオ時代の癖なんですよ。ドルフィンズの時は、僕が真ん中に立って両サイドにハゲ二人というのがあって、それが体に染み付いていたんですね。
酒井:こいつ、どんだけ目立ちたいねんと思いました(笑)。
高田:キャサリンとしての方向性みたいなものがあれば教えて下さい。
浮田:酒井君がこういうトーンですから、めちゃめちゃ明るい感じの漫才ではないんですよ。だからじわじわ来るような、家に帰ってからもまだちょっと尾を引いてるような感じにできたらなと思います。
酒井:まだ組んでそんなに経ってないので、色んなことをやっていきたいですけどね。
高田:以前にやらせていただいた酒井さんのインタビュー
で「哀愁の漂う笑いが好き」とおっしゃっていましたよね?
酒井:そんなイタいことを言ってましたか(笑)。
浮田:僕もそのインタビュー記事
を読ませていただきましたけど、かなりイタいこと言うてましたね。
高田:“悲しみの裏にある笑い”みたいなことをおっしゃっていましたが、もうそういう方向には行かないということでしょうか?
酒井:そっち系も嫌いではないですけど、どちらかというとコント向きかなという気がします。僕らがやっているのは漫才なんで、そういう意味ではまた違ってきますね。
高田:今はキャサリンとして漫才をやられていますが、いずれはコントもやってみたいというお気持ちは?
酒井:ないことはないです。
浮田:僕もキャサリンを組んだ時に、酒井君はピンでコントやっていたんで、恐らくコントをするんやろなと思っていたんです。だから漫才やるんやって知った時はちょっと驚きましたね。
高田:ネタはどちらが考えておられるんでしょう?
酒井:僕ですね。
高田:どれくらいのペースで新ネタを作っていきたいとかありますか?
酒井:まだ組んで間もないので、週に1本は新ネタを作っていきたいですね。
高田:ご家族はお二人がお笑いをやられていることに関しては、どのように思われていますか?
浮田:特に反対とかはないです。
酒井:うちも同じ感じですね。
高田:酒井さんて女兄弟がいらっしゃいますか?
酒井:はい。姉が一人いてます。
浮田:僕とは違って、めちゃめちゃ穏やかな家庭で育ってると思います。
高田:酒井さんて品がありますもんね。
酒井:よくわかってらっしゃいますね。
浮田:何を喜んどんねん。
高田:浮田さんのご家庭はどんな感じでしたか?
浮田:うちはサバイバルでしたね。
高田:サバイバル?
浮田:四人兄弟なんですけど、しょっちゅうケンカしてました。姉ちゃんにプレステの角でどつかれたこともありました。僕ね。オカンに一回「シェルター買ってくれ」って頼んだことあるんですよ。
高田:それは何のために?
浮田:あんまり兄弟間の争いが熾烈なんで自分の身を守りたいと思ったんです(笑)。
高田:今これが楽しいということは何でしょう?
浮田:草野球ですね。芸人同士で真剣に野球するんですけど、それがめちゃめちゃ楽しいです。やっぱり元野球部だったんで。
高田:野球をやられてたんでしたら、体育界系のノリが好きだったりということはないですか?
酒井:浮田はね。後輩に対しても“男気”溢れる感じで接していきますから。
高田:『ツートライブ さん』の『痛快ブログ!ツートライブくん!!』 によく浮田さんが登場するんですけど、“オラオラ系の浮田さん”という表現をされていますね。
浮田:確かによく書いてますけど、その前に『オラオラ系』って何なんでしょうね(笑)。
高田:酒井さんが今楽しいことは何ですか?
酒井:上手いことネタが出来た時は、やっぱり楽しいですね。
浮田:そんな真面目なこと言われたら、俺が恥ずかしなるわ。こっちは草野球の話してるのに(笑)。
高田:反対に苦痛なことは何でしょう?
浮田:バイトですね。ショーパブのホールスタッフでボーイをやっているんですけど、酒井君がそこのショーパブの警備員をやっているんです。
酒井:ショーパブ周辺を守っています。
高田:どうですか? ショーパブ周辺を守るのは?
酒井:やっぱりショーパブ周辺を守るのは苦痛です。
高田:では最後に今後の目標をお願いします。
浮田:まだそんなにキャサリンとしてのネタはできてないので、“確実に受ける一本”が欲しいですね。
高田:酒井さんは?
酒井:目標ですよね。う~ん。ちょっと待って下さいね。
浮田:遅い遅い。もっとはよ答えんと。ほら、待ってはるで。
酒井:もうちょっとで答えが見えそうです。ええっと、目標はですね。
高田:はい、何でしょう?
酒井:売れたいですね。
浮田:さんざん考えて結局それかい。
インタビュー・文 高田豪