各種注目作の公開がスタートしたタイミングという、明らかにワンテンポ遅れてのUPとなってしまいましたが、推しの作品なので、聞いてー!
●大傑作!「グレイテスト・ショーマン」の感想。
グレイテスト・ショーマン
を観てきました。
公式サイト:www.foxmovies-jp.com/greatest-showman/
サーカスを設立した実在の人物、P・T・バーナムを描いたミュージカル映画。
主演は「ローガン」でお馴染みのヒュー・ジャックマン。
さらに歌曲には「ラ・ラ・ランド」のベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビです。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと
全然粗はあるんだけど・・・
大傑作だーーー!!
という感じで、思わず叫びたくなるほど大好きな映画でした。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
●実は全然満点じゃないんですけどね・・・
この映画、本国の批評家たちの評価はイマイチらしいんですが、その評価も全然納得できるのですよ。
基本的にストーリーとか登場人物たちの心情の変化の描き方は大味!
「え、そこ解決しちゃうんだ」とか「え、許しちゃうんだ」みたいな映画の細部が割と荒いのです。
大成した成功者が、思い上がってみんなの信頼を失ってしまい、改心するみたいな王道なストーリーラインでありながら、そこのドラマに大して新鮮味のある展開はないどころか、その過程の心境の変化などの描き方も薄いのです。
ぶっちゃけ、こんな映画じゃ最高なんて言ってやんねーよ!
って思いが全然あったんですが…
実はもう…かなり冒頭の方から涙でボロッボロになってる自分が居たのですわ・・・(次の項目につづく)
大体このあたりには、わたしはもう涙でぐしゃぐしゃです。
●思いっきり自分に刺さる敗者側のカウンター映画。
こんな、持たざる者側の人間を描いた映画、
耐えられるわけねーじゃねーか!
なんて叫びたくなる映画だったのですわ、この映画。
仕立て屋の貧乏な家柄生まれのバーナムや、そんなバーナムに誘われてショーに参加するフリークスの面々はまさに世間的には敗者側の人間。ワタクシ、そういうお話にひじょーに弱いのです。
五体満足であれどこの日本社会において私もこっち側の人間だよ(泣)まだこんな輝いてないけど。
というのも、自分自身も
才能や突出した特技は何もないかもしれないけど、それでも、それでも、それでも、きっといつの日か…!と思いながら、喰らいつくように日々を生きてるような状態なので、どちらかというそういった敗者側の人間への感情移入度合いが大きかったのです。
おかげで、懸命に生きようともがく登場人物たちの姿を観ている間に込み上げる気持ちは全然抑えきれず涙が止まらなかったわけでございます。
無骨で一流とは言えない映画かもしれないけど、自分のことを“持たざる側”の人間と思っている人には絶対に響く映画だと思うし、その一人である私はこの先何度もこの映画を絶対思い出すのだろう、としみじみ思う最高の体験でした。
本当に、本当に、ありがとうございました。
●グレイテストショーの名に恥じぬ見事なショー!
また、見事だと思うのは、そのショー映像の説得力。
ストーリーや心理描写こそ前述したように粗さが目立ちましたが、人々が魅了される体となっている随所に用意される演目やミュージカルのシーンが、しっかりこの映画を観ている人を魅了するものとなっているのが素晴らしいです!
ショー以外の歌唱シーンも、「ベイビードライバー」並の音楽とのシンクロがちょー気持ちいいのです。
ハッタリであれどみんなが笑顔になるショーや、異国の歌姫をアメリカに招いてその歌声に人々が圧倒されるという出来事が、しっかり説得力のある映像にできているのです。「グレイテスト・ショーマン」が批評家受けこそしていないものの、大衆受けしている理由って、こういった部分の感動が決定的なように思います。
レベッカ・ファーガソンの歌も最高でしたわ・・・って歌ってるのはローレン・アレッドって方なんだとか。
そんな感じで大好きな一品でした。
総合的に観て素晴らしい映画にしか、“ベスト”って言葉は、添えないようにしているつもりなのですが、この「グレイテスト・ショーマン」は明らかな欠点を凌駕するほど、心に刺さる映画だったので、あえて言わせていただきたいのです。
改めて明言します。
「グレイテスト・ショーマン」、今年ベスト級の映画でした。
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