「西遊記之大聖帰来」が中国ではロングラン上映中。
興収9億元いってるみたいで、かなり異常な額なんですよこれ。
これだけ人が入ってるのも評価されてる証拠でしょう。
以前の感想でも述べましたが
本作、低質な中国アニメ映画に辟易していた私も
思わず親指を立てたくなる映画でした。
アクションにしても、背景美術にしても、
今まで見ていた中国アニメにはなかった
グッジョブ！
なポイントだらけでした。
そんな親指が立つポイントの中のひとつが、
映画のラストもラスト。一番最後のシーン。
中国問わず日本でも珍しいぐらいに
スパッと切りとるような終わらせ方で
すごく新鮮かつ明快で私のかなり好きな終わらせ方でした。
例えるなら「SRサイタマノラッパー」や「劇場版神聖かまってちゃん」の
入江悠監督っぽい映画の終わらせ方。
するどい切り口で映画を締めてくれます。
映画問わず、映像作品の最後の1シーンって非常に大切だと私は思ってまして
本作「西遊記之大聖帰来」に関しましても
“最後のあの1シーン”っていうのは主人公である
メイン二人の物語だったんだな、ということを
改めて思わせる素敵なラストだったと思っております。
・・・で、そこからのエンドロール。
ここがちょっぴり残念。
アニメ映画ではよくある
エピローグ型のエンドロールが流れます。
登場人物たちが本編の出来事を終えてどうしたか、ということが
エンドロールと一緒に2Dアニメ、というか紙芝居的に明らかな形で描かれて
しまいます。
映画本編を思い切ったラストに持っていっただけに
「あ、ここで物語の後日談的なの書いちゃうんだ・・・」
というか
「そいつの生死の行方、しっかり描いちゃうんだ」
っていう、萎えを感じてしまいました。
百歩譲って、この萎えは好みの話では
あると思うのですが、
本編では生まれて1,2年の赤子だった子たちが
最後のエンドロールで若干成長していたんですよね。
一瞬時系列的に「？」と思ったんですが、多分3Dと2D作ってる部署が違うから
うまくそこらへんの年齢設定の意思疎通ができてなかったんじゃないかな。
と勝手に想像しています。
中国企業で仕事してみて知ったんですが、わりと情報共有が緩く、
そこ大事だろって情報がしっかり行き届いてないなんてことが多々ありました。
スカイプの中国版ともいえるQQっての中国では普及しているんですが
こういったもので社内連絡しあってる企業も多く
私が関わっていた会社では個人やグループなど
いろんな範囲で情報のやりとりをしているうちに
特定の人達に連絡がいってないなんてパターンはあるあるでした。
会社のような場ではオフィシャルな情報共有システム
もしくは場がないといかんなぁと思ってましたが
今回の「西遊記之大聖帰来」に関してもこっそり
そういった情報共有ができてなかったのかなぁと、そんな細かい部分から思いました。
加えてエンドロールのエピローグパートが終わると
今度は主要キャラ達が影絵を鑑賞するという
後日談とも取りにくい2D アニメパートに突入します。
（ここはちゃんとアニメ）
後日談とも取りにくい理由は、なんでこいつ居るの？っていう
キャラクターも登場するため、
本編なのか楽屋ネタなのか判断しにくいパートなんですよ。
いつもはこういうおまけ要素に、気が利いてるね！と喜ぶ私ですが
いかんせん、ラストの切れ味が清々しかっただけに
どう受け取ればいいのかわからなず
今回に関しては蛇足感が否めませんでした。
本編は親指がビシッビシッと何本も立っていただけに
エンドロールに関してはそんな気になる点多々な感じでございました。
今作のエンドロールは、
あえてエピローグもおまけも外して文字だけが流れてくるような演出でも
十分満足感が得られたんじゃなかったかな、と
いつもの自分とは逆の珍しい感想を自分の中に抱いた次第でございます。
ま、こんなにエンドロールにぐちぐち
言うやつもそんなに居ないとは思いますが、
中国は基本的にエンドロール見ない派の方が多数なんで
尚更なのかもな・・・。
エンドロールの画像が載せられなくていつもより文面増し増し状態サーセンです。
またいつか追加します。
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西遊記～はじまりのはじまり～ [DVD]
西遊記 DVD-BOX 1
SR サイタマノラッパー [DVD]
劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ Blu-ray
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