【映画あたしンち】はブランド崩壊のきっかけ?見てみてビックリ!とんでもない駄作映画だった | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

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原作も終わったはずの作品「あたしンち」ですが
今年の10月からアニメの新シリーズの放送が決定したよう。

新シリーズの公式サイト→http://www.animax.co.jp/special/atashinchi/


あたしンち新シリーズ


地上波ではなくアニマックスでの復活・・・ってところが
同じく国民的アニメになり損ねた某作品を思い起こさせます。
(なんなら中の人も一緒)

●ロロ










アニメ版の「あたしンち」を語るうえで
避けて通ることのできないのが劇場版の存在について。

映画あたしンち



まず根本的なアニメ「あたしンち」の歴史についてですが
2002年に今の「クレヨンしんちゃん」を放送している金曜7時半の枠に
突如として割り込んできて放送を開始したのがこの「あたしンち」
(その為、この時期はしんちゃんが土曜放送でした。)
放送当初は視聴率10%以上の高視聴率作品でした。


あたしンちのみかん
お姉さんのみかんちゃんはたまにすっごく可愛い。悲しいかな“たまに”。



ですが、

どうも劇場版公開あたりから
この上り調子にも陰りが見えてくるようになります。










劇場版第1作「映画あたしンち」の公開は2003年末。
この映画は興行収入30億を目指していたなんて話もあります。
そういう気持ちになるのはわからないでもない時代感を
当時私も感じておりました。
そもそも「しんちゃん」の枠を譲るってだけでも
かなりの大勝負の作品だったんだと思います。







そんな期待作だった「映画あたしンち」
蓋を開けてみれば興行収入9億という
目標30億に比べるとちょっと寂しい結果に終わりました。

母


正直9億ってアニメ映画界的には
ヒット作の部類に入れるぐらいの額ではあるのですが
実はこの作品テレビ朝日開局45周年記念作品でもありまして。
そんな記念作としてはちょっと物足りなさは感じる額です。








その結果、映画の興行結果が影響しているのか
TVアニメの「あたしンち」自体が映画公開翌年から
どんどん縮小気味になっていきます・・・。

2004年末からは全国ネットからローカル枠に降格

地域によってどんどん打ち切りも行われていくことになり・・・

最終的に2009年にTVアニメ放送終了。


全330回という長寿番組になったとはいえ、
これはあくまでも関東圏などの一部地域の話。
住んでるとこによってはこの時点で
とっくの昔に終わったアニメという認識の人も
割と居たのではないかと思います。かくいう私がその一人です。








こういった結果から見てもやっぱり
あの「映画あたしンち」の興収9億ってのは
「あたしンち」ブランドにとって
かなり大きなダメージだったように伺えます。









そ こ で

わたくし、まだ「映画あたしンち」を見たことがなかったので
改めて、この作品の出来の方を確認してみました。
果たして一体どんな作品なのかと!







・・・びっくりです。






これは間違いなく駄作だと思います。





これで飯食ってた人も居るのは間違いないので、ゴメンナサイと思いながらも
間違いなくこの映画は“良くない”と思ったので
ハッキリと明言させていただきたいです。





すっごく駄作です。






まず根本的にこの映画の題材は
母と娘のみかんの人格が入れ替わってしまう物語でして
“入れ替わり”ネタって数々のアニメや実写などで
使い古された題材のため、新鮮味はまったくありません。
題材として使うことに意味はなくはない物語だったけど
普段のあたしンちの世界観とは
かけ離れすぎていていまいち乗れませんでした。

入れ替わる二人


そして作品の全体のトーンもやけに感動推し。
良さ気なエピソードにしようとしてるけど
ストーリー自体の理不尽さが際立ってしまっていて
入れ替わり騒動で修学旅行や同窓会などの代えがたいイベントが
満足味わえなかった母とみかんちゃんが
不憫すぎて不憫すぎて制作陣に対して怒りの方が芽生えてきました。




そしてクライマックス・・・
お母さんの金歯に雷が落ちるって
ギャグと受け取っていいのかよくわかんない展開を挟んで
(しかもこの演出がセリフで説明されないとよくわからない!)
唐突に生きるか死ぬかみたいな展開に進んでいくので
演出の狙いと、こちらが感じる気持ちが全然合ってなくて
気持ち悪い映画体験となってしまいました。


そしてエンドロールの
意味のあるのかないのかわからないドラッギーな演出・・・
嫌でも「となりの山田くん」と比べてくれと言わんばかりの
矢野顕子さんのテーマ曲・・・(曲自体は素敵曲)
そして最後に踊るテレビ朝日開局45周年記念作品の文字。

もうここまで来ると本当に珍作です。





この映画の誕生はなかなかの事故だと感じてしまいました。
興行的に失敗してしまったというのも無理は無いよなぁ。





そしてなぜか後年、映画の第二作が3Dで公開されたのですが、
第2作目の予告編を見る限り、「1」でも雷に打たれといて、
「2」でもまた雷に打たれてるんですよね・・・
「1」「2」で早くもかぶっちゃうってどうなんだ。
やっぱりそもそもの題材に限界がある気がします。

あたしンち3D


この「2」に関しては「ロボとーちゃん」の高橋渉さんが監督なので
出来は「1」ほど悪くないんじゃないかな?とも予想してます。







残念ながら、「1」でお腹いっぱいすぎて。
今回は「2」まで見る元気はありませんでした。
また思い出したときにでもチェックして見ようと思います。
「あたしンち」ブランド、今年再起できるのでしょうか。
正直、あまりそういったビジョンは見えて来ないですね。








母のデザインもキャラクターもまったく可愛くないどころか
ガラモンみたいだもんな・・・。

ガラモン







  
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