【劇場版ムーミン南の海で楽しいバカンス】の感想。キマっちゃってる家族の旅行記でした。 | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

見るとアニメ映画知識が
ちょっぴり増えるラブレター。
リブログ/リンクフリーですので
お気軽にどうぞ。

                

日本で見てきましたシリーズ。

南の島で楽しいバカンス


劇場版ムーミン
南の海で楽しいバカンス

を見てきました。






ワタクシ、「ムーミン」という作品については
小さい頃にビデオで「楽しいムーミン一家」
見ていたことがあったなぁ、というぼんやりとした記憶しかなく
それほど愛着がない程度の者でございます。




そんな私が、おそれ多くも見てきた感想を言わせてもらえば

なかなかクレイジーで楽しいゼ!
って感じでした。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。









●ムーミンに馴染みがない人こそ衝撃が大きい!
 これがムーミン一家の破壊力だ!


本作を見ていてすぐさま
2011年のディズニー映画「くまのプーさん」を思い出しました。

くまのプーさん


この「くまのプーさん」はツッコミのいないボケたおしの映画でして
我々大人達には理解できない発想でプーさんや仲間たちが
いろんな物事に取り組んでいきます。
その狂気っぷりに私は衝撃を受けました(これ褒めてます)。





そして今作、「ムーミン」もその路線をいく映画だったのです。

ムーミンパパとムーミンママ


ムーミン谷の人物たちがなかなかの狂気
どんな狂気っぷりかは、冒頭ですぐ分かるのですが
海賊船が座礁し沈没していくのを発見して早々、
船の荷物を一家総出で盗みにいきます
なんつー火事場泥棒。
もうここで観客たちは気付かされるのです。
あー、こいつらの感覚、普通じゃねーんだ、と。
その後も題材通り何の航海術もなしで
小舟でバカンスにでかけようとしたりと常軌を逸した行動に出続けます。
いやぁ、こういう頭いっちゃってる感じ、ワタクシ
大好物です。








●どういうフィクションラインで見ればいいんだよ!
 謎の世界観も狂気感を増す。


今回はタイトルにもあるように、ムーミン一家がリビエラを訪れ
自分たちとは、文化の違う世界があることを痛感するという物語。
これがなかなか楽しい。
ムーミン谷にはなかったお金や規則という文化に
翻弄される様は結構笑えます。
制作側もムーミン谷以外の世界と対比をした方が
ムーミン谷の魅力が伝わりやすいだろうという意図で、
今回の物語を選んだようです。
(参照:シネマトゥデイの特集記事
確かにそれがうまく効いているようにも思えます。

ムーミン一家


・・・その一方で、その対比される側の
リビエラも意外とまともじゃない部分が多い点も気になりました。
ムーミンたちが泊まった場所が高級ホテルなため
ムーミン一家が部屋を水浸しにしたり
突然土を要求してきたりしても
なんの驚きもせず淡々と対応してしまうって描写は
ムーミン一家のおもしろさ、というより
リビエラの高級ホテルという性質のおもしろさであって
どっちもまともじゃないところにアンバランスを
感じる瞬間もありました。



ピンプル

この子の声が木村カエラだって気づかなかったよ。


他にも、突然犬が喋り出して
「実はぼく猫が好きなんだ」とか打ち明けだす唐突さは
ここもムーミン谷ライクなカオス感を感じた瞬間でした。
舞台設定が成功していないところもあって
私にはどうしてもひっかかっちゃう部分はありましたね。









●どこか懐かしさも感じるような暖かさ。
 手書きアニメはまだ生きている。


狂気っぷりのせいでどうしても半分茶化したような
評価に偏っちゃっているのですが
真面目にアニメーション表現として好きなところもあります。
それは画のタッチ



今作は手書きアニメーションに意識的にしているそうで
まさにその手書きの雰囲気が、
ムーミン達のほんわかとした味を引き出していて
「いいな!」と思いました。

手書きムーミン
手書きにする意味のある題材とも思います。


ヨーロッパのアニメ映画は
手書きの2Dアニメが多く、技術も非常に高い
ので
同じく手書きアニメの多い日本人で育ってきた身としては
懐かしさも感じますし、仲間意識みたいなものも感じました。
年々3D映画が主流となってきているアニメ映画界ですが
手書きアニメは手書きアニメで、
代えがたい価値があるなぁと感じました。
手書きアニメ、頑張って欲しいです。









どうやら3月20日、本日が上映ラストとなる映画がほとんどのようなので
今日のブログで興味を持ったという方にはぜひとも時間を作って
映画館に足を運んでいただけたらと思います。
「ドラ泣きできます!」みたいな感じの作品ではないですが
狂気は感じられると思うので、おすすめです!





ムーミン童話限定カバー版 全9巻BOXセット (講談社文庫)
劇場版ムーミン ~南の海で楽しいバカンス~ 公式ストーリーブック ver.1 ムーミンやしき (角川SSCムック)
劇場版ムーミン ~南の海で楽しいバカンス~ 公式ストーリーブック ver.2 走るミイ (角川SSCムック)
Pen (ペン) 2015年 2/15号 [ムーミン完全読本。]
劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション 通常版 [DVD]
楽しいムーミン一家 ムーミン一家・セレクション [DVD]




◆関連記事◆

【劇場版ムーミン南の海で楽しいバカンス】際どい水着を着ちゃうフローレンへの萌え

2015年2月公開の新作アニメ映画リスト

怒濤の映像表現アニメ映画!狂気のアニメドラッグ10選