マリリン7日間の恋のご紹介です。 | カツオシ D の小説ブログ

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 右イラストはMECHAさんに書いて頂いた「餓鬼ども!」のキャラクター、餓鬼ちゃんズです。    ⇒

 今週は伝説のセクシー女優、マリリンモンローのイギリスにおける

7日間のアバンチュールを描いた映画「マリリン7日間の恋」のご紹介です。




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 マリリンといえば現在でも知らない人はいないほどの、伝説に彩られた

ハリウッドを代表するセクシー女優。


 1926年生まれで、1962年に謎の死を遂げていますが、残された映画の中では今も若々しい輝きを放っています。


 銀幕の中のマリリンは「ちょっとオツムの弱い、陽気なブロンド美人」というイメージではありますが、


 
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 実際の彼女はきわめてナイーブで、演技にも自信がなく、

有名になってからもアクターズ・スクールへの入学を申し出るなど、

努力家でした。


 また精神的にも不安定で、支えてくれる誰かがいないと、社会生活をまともに送れないほどで、ポーラという女性が公私にわたり、常に彼女を支えていました。


 
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 そんな彼女の素顔を描いた、「マリリン7日間の恋」という本(新潮文庫)を執筆したのが、この映画の主人公でもあるコリン・クラーク。これが映画の原作となっています。


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  お話は実話を元にしており、

 1956年にローレンス・オリビエ(ケネス・ブラナー)が監督と主演を務める「王子と踊り子」という映画の撮影の為に、夫アーサー・ミラー(ダグレイ・スコット)と共にロンドンに降り立ったマリリン・モンローの、イギリス滞在中の逸話を描いています。


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  ここではスクリーンで見せなかったマリリンのガラスのようなピュアさと、歓迎されながらも、しだいに監督との間で溝が生じ、さらには夫との確執もあって孤立したマリリンが、唯一気持ちを察してくれる、新米助監督のコリン・クラーク(エディ・レッドメイン)に心を許していく様子が描かれています。


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 ケネス・ブラナー、ドミニク・クーパー、ジュディ・デンチの他、

ハリーポッター・シリーズで有名なエマ・ワトソンといった、現代のイギリスを代表する俳優たちが脇を固めるイギリス映画、「マリリン7日間の恋」は只今全国でロードショー公開中です。


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 壁猫の正体と、混雑したトイレ


 今日も壁の中を見据えるクロちゃん。


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 表通りでも猫同士のケンカがあり、なかなか忙しいようです。


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 そんな中、ついに壁の中の猫の正体が判明!

 壁の中の声と同じ声がしたので、3Fのベランダに出てみると、


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  こちら↑↑の猫がいました。

 今まで見かけなかった若いオス猫です。

 外猫の世界では世代交代の波が押し寄せ得ているんでしょうか。


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 クロちゃんの真剣な戦いとは別の世界がこちら・・・。

 ゆる~い、めっちゃ君一家です。


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  めっちゃ君がいつものようにトイレ(人間用)を見張っていると・・・、




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 さっそくオジャマ虫(ウーちゃん)があらわれました。



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 賑やかなのでもんちゃんも覗きに来ました。


 もん「なにやってんの?」



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 めっちゃ「見張り!」


 ウー「悪い猫やネズミが来ないように見張ってましゅ!」


 もん「・・・・・・」

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  もん「あっそ・・・。がんばってね」


 めっちゃ君一家は今日も平和です。(^▽^)/


ペタしてね


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 というところで、またコマーシャル。


 今回の小説も記事とはなんの関係もありません。


 タイトルは「白道(びゃくどう)」といって、

 2分程度で読める小説です。

 少しお時間のあります方、ぜひ読んでいったくださいませ。


    【 白道(びゃくどう) 】



 子供の頃、ウチの家はいつも賑やかだった。
 知らない人がゾロゾロと、玄関から台所まで通り抜けて行く。
 
 手を振ってくれる人もいて、「どこへ行くの?」と聞いてみると「ちょっとあちらまで」と笑いかけてくれた。
 
 どうしてウチの家にはこんなにお客さんが多いのか・・・、それが不思議でお母さんに尋ねると、
「ウチには私とカズ君だけよ。夢でも見たんでしょう」と、取り合ってもらえない。

 私は、「だっているじゃない」となおも食い下がったが、無駄だった。
 
そのうち家を訪れる人は徐々に少なくなり、私が小学校に上がる頃にはもう誰も来なくなった。
為に、私はその事をすっかり忘れて去っていた。


それを思い出させてくれたのは、三十年も経った頃、

 ようやく言葉をしゃべり始めた息子が、いつも廊下を見てキャッキャと笑っているので、不思議に思った妻が「コウ君、誰かいるの?」と尋ねると・・・、
 息子は「ウン、おいちゃんがいっぱいいるの」と嬉しそうに答えたのだった。
 
 幼い時の記憶をおぼろげに思い出した私は恐怖を感じ、後日名高い霊能力者を尋ねた。
 
 帥行法禮(すいぎょうほうらい)とかいうその霊能力者は、遠視を試みた後、ニコリと笑い、
「障(さわ)りはないので、気にせずにおきましょう」と言ってくれた。

 なんでもウチの家の中には古い霊道が走っていて、我が町で亡くなった人は皆、そこを通ってあの世へと旅立って行くのだと言う。
 要するに成仏する人ばかりが通る霊道なので、生きている者に障りはないということらしい。

 正直、祈祷代と称してバカ高い金を要求されるのではと恐れていた私は、稲穂料の五千円のみで済んだ事を喜ぶと共に、お払いもされなかった事で、これからもまた気味の悪い家に住み続けねばならないのかと少し憂鬱にもなった。

 妻は「お医者さんの話では、小さい子が想像で誰かと話すのはよくあることらしいのよ」と気にもしないようなので、この事は伏せておく事にした。


 やがて息子も私の場合と同じように、小学校に入学する頃には壁を指さして笑ったり、誰かとしゃべったりすることはなくなった。

 霊道は今もあって、いつも誰かが我が家を通り抜けて行くのか・・・、時折、私は気になったが、見えないものは存在しないものと考え、無視することにした。

「正確には二河白道(にがびゃくどう)というらしいですよ」
 ある時、その手の話に詳しい部下がそう言った。
 酒のせいとはいえ、我が家の秘密を軽率にも話してしまった事を悔いたが、部下の話はそれなりに面白かった。

 こちらが霊を見る光景と、浄土に赴く霊達が見る光景とは全く違うのだと言う。
 私達には家の廊下でも、霊には二つの大きな河に挟まれた白い道で、居間に座っている我々はまるで河から首を出す河童のように見えるとか。
 
 そんなこともあるのかと部下の博識ぶりに、しきりと感心したものだが、事実はだいぶ違っていた。 

そのことが分かったのはさらに四十年後。
大病を患い長く病院で寝込んでいた私の前に、ふいに白い道が現れたのだ。

 試しに足を踏み入れると、それまで歩けなかったのが嘘の様にしっかりと前に進む事ができた。
 ふり返ると、ベッドの上にいる私に医者が大声で呼びかけている。

 道は病室を突っ切ってナースステーションに出た。
 大勢の看護士が忙しく働いているが誰も私に気付かない。

 ふと前を見ると、以前リクレーション・ルームで知り合った添野さんがゆっくりと歩いていたが、呼びかけても答えず、追いつく事も出来なかった。
 
 道はやがて病院を通り抜け、街に出た。風景は生前と変わらない。
「なんだ。普通に街の中じゃないか。どこに河があるっていうんだ?」
 私は苦笑しながら道を進んだ。

 と、いくつもの道がひとつに束ねられ一本のまっすぐな道になった。
 大勢の人に交じって歩いて行くと、ふいに見慣れた光景が・・・。

 そこは我が家の廊下だった。
 居間で遊んでいた孫が私を見つけ、近寄って来た。
「お爺ちゃん、治ったんだね。どこ行くの?」

 私は満面の笑みを浮かべ、台所の壁に光る黄泉への入り口を指さして答えた。

「ちょっとあちらまで」


   ( おしまい )



      

 どのような感想でも頂けると幸いです。


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