我々の業界と中国。 | とあるインテリア・家具デザイナーのブログ

我々の業界と中国。

私は家具業界にいて、中国にて2工場の顧問を務めている。

この業界は東南アジアに工場をシフトする者も多いが、まだまだ中国での生産は多い。

最近思うことは、中国という生産現場での関わり合い方によって、

その小売店の業績に差がでてきているのではということ。

さらに言えば、バイヤーの立ち位置なのかもしれない。

貿易会社に連れられて、もしくは年に数回しか中国に来ない、

さらに家具の知識の乏しく、工場では表面的な商談しかできないバイヤーの

小売店企業はあまりうまくいっていないように思える。

こういう企業は総じて企画力に乏しい。

だから競合店の商品を安易に模倣する。

また幹部と現場スタッフの思考の乖離が大きいのも特徴。

逆にそうでない小売店企業はスタンスが前向きで創造的な仕事をしようとする。

売り場から作り込んで、商品をきちんと魅せるということにも繋がる。

またトップも中国の現場を良く理解している。

つまり「中国での深度と距離」が直結するのではないかと。

最近とあるネット&小売店で名を馳せる企業の経営者さんと面識ができ、

中国で週に3回ほど顔を合せ、一緒にジムに行く程仲良くさせてもらっている。

彼は工場に張りついて、本質向上や新商品の企画に取り組んでいる。

だから業績が伸びるんだろうと。

私はここ3年、1年の2/3を中国の工場で過ごしている。

中国にいる(特に華南地区)家具業界に従事する日本人で工場管理やQC、オーダー業務に

関わる人間は多いが、私のようにデザイナーとして関わり、

CAD, CGソフト、ADOBE系などすべてのデザインソフトを扱え、

中国語を不足無く話し工場でコミュニケーションを取り、1人で現場(工場)と関わり、

工場を動かせる人間は日本人ではおそらく私1人しかいないのではないかと思う。

最近は日本の大手小売店企業の商品開発物件も増えてきている。

頼りにしてくれるのは素直に嬉しいことです。

上にも書いたが、はやり家具は企画力に尽きると思う。

価格は適正な価格が出せれば良いだけの話。

企画力があれば模倣商品を作って、消耗戦をすることもない。

最近は私が手掛けた商品を、名の知れた小売店、もしくはネットショップのWEB SITEで

見かけることが多くなった。それがここ一年の成果かな。

これからも面白い企画がいくつか控えているので、1つづつ注力していきます。