大晦日。 | とあるインテリア・家具デザイナーのブログ

大晦日。

今日は大晦日、今年も色々な事がありました。

仕事も成果が生まれつつあり、来年さらに良い方向に持っていけるのかと。

さて私が書きたかったのは首相の靖国参拝について、個人的な意見を書きたいと思う。

まず参拝の是非が議論されているが、これを外野がどうこう言うべきではないと思う。

中国と韓国に配慮して、という見方もされるが、これと参拝とは別問題である。

これは「他人の意見すら聞かず、自分達の利益しか考えず、自分の主張を他人に

押し付ける」両国であるからこそ、穏便な日本人から上記のように感じる

日本人がでてくるのも無理はないが、これは別問題である。

そもそも日中関係、日韓関係は相手の歴史認識や人種のメンタリティーを

理解していないと彼らと渡り合える外交はできない。

もちろん参拝時期やそれに対する根回しなどは議論されることもあるだろう...

だからこれは「あくまで日本国内の問題であって、外国には理解をしていただきたい」

という事なのである。

今回の靖国参拝において、中国は強烈な不満を表明しているが、だからといって

今回は中国国内で日本排斥運動は起きないと私は考える。

そしてその内情は「中国は安倍首相の考え方を理解した」のではなく、

「国内状勢でそれどころでななく、大気汚染等のいくつかの深刻な国内の問題に

おいて、日本の助けを必要としているから、実際にはそれができない」状況

なのではないかと。中国人にはメンツがある。そしてそのメンツとは

「体裁を保つ」ことに集約される。そのメンツは現代社会においては

「都合の良い保身のいい訳」にも解釈される。だから外国人にとってはやっかいな

物でしかない。これは私が中国で生活、仕事をしている時にさんざん経験した

ことである。そして本音と建前のある外交では、結果的に「強烈な不満」という

表明になる。今回さらに過激な言葉で抗議してきたのは「国内の問題で余力がなく

日本の対応にまで手が及ばないから外交表明だけでも」という風に私は感じる。

国内の問題は深刻である。各地で起こる暴動、大気や河川、土壌の汚染等国民の生活に

関わる事象、

一派に代表される汚職、そして汚職の摘発に関わる派閥、権力

争いなどである。暴動はアイデンティティーや社会不満に基づく。そして社会主義国家

では国民は政府を信用しなくなる。そのため自己の利益、保身しか考えず、

国土や自然を保護するという意識が希薄となってしまう。またそいうったインフラを

保護する国家官僚自体が汚職にまみれているため、社会自体が悪循環に陥ってしまう。

中国では「何が汚職で何が汚職でないか」は法が決めるのではなく、北京の

アンタッチャブルな人間達によって解釈が決定されるため、結果的にこれが

派閥争いとなり、社会混乱を引き起こし、国民の不満の原因となる。

周永康ほどの地位の人間が今まで逮捕されたことはなく、今後この現象が共産党内に

おいて、大きな派閥争いに発展していく可能性は高い。そして今後どういう流れに

なろうと(誰が結果として勝利をおさめようと)国民にとって有益になるような事は

何もないだろう。これは社会主義国家の宿命だといえる。

そしてもちろん彼らも勉強している。こいうった派閥争いや国内に山積した

大きな問題がゆくゆくは共産党自体と破滅させる結果になる恐れもいだいている。

「为人民服务」という言葉は皮肉な事に役人の養分になるはずだったのだが、

結果として表面的には「为人民服务」を断行しないと自分達の存在自体が否定される

恐れをも持つことになってしまったということである。

中国は世界の工場として経済発展してきた。だから民主主義国家とコネクトして

貿易経済が発展し、経済の自由化を行った時点でそうなることは必然であり、

それに気づくべきだったろだろうが。中国国内の問題はこれから確実にもっと

深刻になる。いくつかの大きな問題は解決の糸口すら見えない。

現在の日本は中国人特有のマインドに我慢を重ねている状態である。

ただ最終的には中国国内の問題に日本政府もしくは日本企業が助けを貸すことを

余儀なくされ、結果的に中国政府も日本を理解しようとするようになると思う。

大気汚染や水質汚染などは日本企業が積極的に参入してすこしでも改善を計るべきであり、

中国政府も今後それをやむなく受け入れざるを得ない状況となるであろう。

今は中国人特有の「メンツ」に翻弄されているだけである。

私も中国で彼らの「メンツ」にいかに面倒な思いをさせられたか。

外国人が中国人とビジネスをする際は一般的なチャイナリスクの中に

メンツに対するリスクも含んで考慮したほうが良いと思う。それほどやっかいである。

ただ面白い現象もある。私も仕事柄、中国で地方の共産党系列企業の人間と

食事することがあるが、彼らはほとんどが親日である。食事の席で私は日本人として

非難されたことなど一度もない。私は中国語を話せるのでより親近感を持ってくれる

こともあるのだろうが、中国人対日本人という構図で非難されたことなど一度も無い。

つまり「反日」は政策であり国家の意思を反映するものであり、それが国民の意思

ではないということである。テレビの反日ドラマなんか誰も見てないですからね。

さて、韓国に対してはなんとも言い様が無い。

まずは大統領の人格形成、思考に大きな原因がある。

そこには国益、国民感情を超越した執念を感じる。

韓国国内でも日本バッシングに異論がでてきている。

日本にとって韓国と付き合うメリットはマクロ規模で見るとそんなにないが、

韓国にとっては日本をバッシングすることのデメリットは大きい。

こちらは大統領が変わるまで日韓関係の改善は難しいのであろう。

そして彼女自体も「根に持ち続ける」性格であることは言うまでもない。

歴史問題と経済、政治をセットでしか考えることができない政治家は結果を残せるか?

というのは今後の試金石となるであろう。ただ韓国経済の現状がすでにウォン高や

その独特な生い立ちからなる財閥中心の経済構造の悪化で経済後退が顕著に

なってきている。完全に疲弊しつつあることは確かである。

現状だとそれを打開するのに中国と距離を縮めているが、それが吉とでるか凶とでるか。

私のような1国民としては、お互いを理解し関係を改善し、共存し共生していく

ことが望ましい。まあ皆さんがこう思っているのだろうが。

そんなわけで明日2014年を迎えます。

より一層の努力で良い年としたい...