商品の価値。 | とあるインテリア・家具デザイナーのブログ

商品の価値。

「商品の価値」これはビジネスを行う上で永遠のテーマである。

商品の価値とは双方の共通認識によって決まる。

その共通認識は双方がこれまでに蓄えた見識や経験、相手の挙動によって

判断されることがほとんどである。

そしてそこにはさまざまな心理的戦略がある。

心理的戦略とは消費者への啓蒙だが、そこに嘘があってはいけない。

だからこそ消費者はその商品を購入した後も、その商品を手放さない。

例えば我々の業界、家具でみてみよう。

日本のデフレが長期化してから、小売店のレベルは著しく下がった。

とにかく価格重視、他店の人気商品の模倣。

小売店のレベルが下がったというよりもバイヤーのレベルが下がったというべきか。

そして小売店のスタッフも商品の知識をほとんど得ないまま、

現場に出されるため、適切な接客ができない。

そのため消費者もレベルも下がる。そして通常商品自体の品質に関係無い

クレーム等もお店が対応してしまう。まさに負の循環である。

ただ最近は付加価値を備えた商品を自分達で出来る限りの勉強をして、

売り場、サイトを工夫し販売しようとするお客様もでてきた。

彼らは私がデザインした商品で他のお客様から見れば

「カッコいいけど、うちではちょっとね...」と尻込みする商品をオーダーする。

そしてそれを売るために、とにかく戦略を練って売り場を作り込む。

ただ安易に売り場に置かれただけの商品とは訳が違う。

そしてそこで商品1台単位で15000円の粗利の差が生まれる。

私はそういうお客様の対応に最近時間を割いている。

そしてそのお客様に出した商品は別のお客様には出さないし、

彼らには無償でデザインも提供する。

少し前からそれらの商品は売り場に並んでいるが、なかなか好評のようで。

ビジネスとは「規模の拡大」や「消耗戦」ではなく本来は「価値の創出」であるべきだ。

そして我々が属する家具業界はアイデアしだいで大を打ち砕くことができる。

考えていることはまだ色々ある。

そればどんな結果を生み出すかを期待しつつ...