中国における家具工場の管理。 | とあるインテリア・家具デザイナーのブログ

中国における家具工場の管理。

昨日クライアントが検品に。

誰もが知っている大手インテリアショップの代理として。

いただいたオーダーは5コンテナ。

しかし検品の際、重要な間違いが見つかった。

パイピング3mmのところカバーリングのカバーのパイピングがすべて

4mmでつくっていた。これは初回サンプルの確認にて、

クライアント、工場、工場の縫製担当すべてが確認していたこと。

しかしこういう間違いが起こってしまった。

そして昨日の夜、私と社長でこの問題を長々と議論した。

一番の問題は工員の意識の低さにある。

間違いが判明した段階ですべての担当を呼んで状況を確認したが、

みんながいい訳をする、中国なんでこれは想定済み。

私が出した結論は縫製の主任が3mmと4mmのパイピングの芯も

クライアントは分からないだろうという安易な発想の結果。

しかし細かい形状のソファなので、見た目のイメージは顕著。

まず家具工場の行程においてはいまだアナログな行程が多い。

そしてそれは学を必要としないことから、工員のほとんどは中速である。

まあ小卒もいるだろう。そのため「約束事を守る」意識が格段に低い。

しかし社会人になった彼らに今から意識を教えても急には変われない。

となると管理方法を変えるしかない。

今後定例会議の内容を細かくし、初回出荷の商品については、生産前に

マネージャーや各部門の組長ですべての仕様を1つづつ確認するようにした。

今回はカバー210セットがすべて修正となった。

工場の利益の損失は大きい。

今回は罰則無しとしたが、今後は責任の所在を明確化し、会議の項目を増やし

情報の共有化をうながし、罰則も一部取り入れる予定である。

「教育」の程度が社会人になって及ぼす影響の大きさを感じる日であった。

社会生活や日常生活のマナーなどは世界的にも最低ランクの中国。

経済大国には確かになったが、欧米諸国から敬意を持ってみられる国に

なるにはまだまだ年月が必要だろう。