感動して泣くことと
自分に限界がきて泣くのは違うから。

感情は素直に表に出すけれど

傷だらけにもなっていないから
傷だらけになるほど走ってもいないから

だから私はまだ泣かない。

泣くなよ自分。
絶対泣くなよ。

泣くなよ。

まだまっさらな傷ひとつ知らない足で何に泣くの。
裸足になって、血だらけになって、それから泣くんでしょう。

顔を上げろ、前を向け。

血だらけになっても気づくなよ。
前だけ見てて足元は見るなよ。


泣かない。


甘ったれな私が唯一できること。
覚悟したこと。


「死にたい」と思うことがある。

そんな自分に嫌悪して
なんて弱い人間なんだと
どうしてそんなに甘ったれなのかと自分を責めてきたけれど。

理由もなく頭に浮かんでしまうことだから
そこに当たり前みたいにある感情だから。

もう、上手に付き合っていくしかないなって。

実際に死ぬわけじゃない。
ぽん、といつか向こう側へ行ってしまうかもしれないけど
それは別に特別なことじゃなくて人間誰しも死と隣り合わせ。

だったらどうせなら手と手をつないで。

死にたいと思いながら、死と手をつなぎながら。
そうして生きていく。

死にたいと思いながら、今までもらった愛を少しずつ返しながら。
そうして生きていく。

死にたいと思いながら、そんな気持ちを認めてあげながら。
大丈夫。まだ生きてる。




自分が今歩んでいる道と
歩むかもしれなかった道と。

選んだ道と選ばなかった道と。


いつか振り返る時がくるんだろう。
今はまだ少し早いけれど。

もっともっと大人になったとき
もっともっと自分を大事にできたとき
誰かを心底愛せたとき

そうできる自分になったとき、振り返るんだろう。

後悔するためじゃなくて
自分が選んだものを大事に想うために
選ばなかったものを想うために。

選んだものにきちんと向き合うために
選ばなかったものの重さを受け止めるために。


そのときまで生きて生きて走って。

きっとあっというまにそのときは訪れる。

辛かったこともどんな思い出もいつか振り返るときがくる。



早く年をとってみたいという思いはあるけれど
そのためには今を超えて生きないといけない。

今を乗り越えないといけない、生きることは難しい。

だからこそ
悩んだこともすべて愛しさに変えられるよう、精一杯生きる。