そろそろ誰向けに書いているのか謎になってきた解説記事ですが、何はともあれ数学Ⅰ・Aの後半戦に入りましょう。
第3問
カードゲーマーの必須科目こと「確率」ですね。
当然ながら僕も得意です。
今回はサイコロを2つ振るという定番パターンですが、このパターンで迷わず解く方法が・・・
「書き出す」
です。
パターンが6×6=36通りしかないのですから、さっさと書き出して数えてしまうのが丸いですw
しょぼい図に見えますが、これで解ける位しょぼい問題だということです。
(1)A,B,Cはそれぞれ6,6,4通りなので、
P(A)=6/36=1/6
P(B)=6/36=1/6
P(C)=4/36=1/9
です。
(2)条件付き確率の問題ですが、これも計算不要で、数を数えるだけで解けます。
Cが起こるのは4通り、うち同時にAが起こるのは1通りなので1/4
Aが起こるのは6通り、うち同時にCが起こるのは1通りなので1/6
(3)大小比較?計算して2つを比べるだけです。
AかつBが成り立つのは1通りのみなので、P(AかつB)=1/36
P(A)*P(B)=1/6*1/6=1/36なので一致。つまりサは1です。
AかつCが成り立つのは1通りのみなのでP(AかつC)=1/36
P(A)*P(C)=1/6*1/9=1/54なので、P(AかつC)>P(A)*P(C)でシは2です。
(4)当然ながら、1回目と2回目の試行は互いに独立です。
「1回目に出た目は使えません!」とか謎ルールがあったら独立ではないですが、センターでそんな凝った仕掛けはないはず・・・
P(AかつB)=1/36、P(A以外かつC)=3/36=1/12(Cが起こり、かつAが起こらないのは3通り)なので、
「AかつB」→「A以外かつC」となる確率は1/36*1/12=1/432です。
最後の「A,B,Cがちょうど1回ずつ起こる」と言われると、少し悩むかもしれません。
ここで思考の方針となるのが、センター試験の出題順序には意味があり、前の問題で求めた数値を後で使うことが多いということです。
直前と言えば、「AかつB」→「A以外かつC」ですが、これだとA,B,Cがちょうど1回ずつ起こっています。
BとCは同時に起こらない(2つのダイスの和が7であり、かつ9であるというのは意味不明)ことに注意すると、A,B,Cがちょうど1回ずつ起こるのは以下の4通りです。
ⅰ「AかつB」→「A以外かつC」
ⅱ「A以外かつC」→「AかつB」
ⅲ「AかつC」→「A以外かつB」
ⅳ「A以外かつB」→「AかつC」
ⅱはⅰの順序を入れ替えたのみなので、こちらも1/432です。
次にⅲですが、P(AかつC)=1/36、A以外かつBは5通りなので、P(A以外かつB)=5/36で、1/36*5/36=5/1296で、順番を入れ替えただけのⅳも同確率です。
という訳で、求める確率は、1/432+1/432+5/1296+5/1296=16/1296=1/81です。
第4問
(1)素因数分解は基本事項なので省略します。
144=2^4*3^2です。
正の約数は2^m*3^n(m=0,1,2,3,4/n=0,1,2)と表せ、mは5通り、nは3通りあるため、正の約数は5*3=15個です。
(2)整数問題を解く方針として、「悩んだらとにかく具体的な数値を代入」、「解を1通り見つけて突破口にする」というものがあります。
とりあえず1通り見つけると、それをヒントに2つ目、3つ目・・・と広げていけるケースがありますが、今回もそのパターンです。
ⅰ雑に実力行使
センターならではのせこい解の絞り方ですが、「x」の絶対値が最小になるのは「x=カ」と書いてあるのですから、xの最小パターンは1桁の正の整数の僅か9通りに絞られます。
x=1,2,・・・9と代入して答えが見つかれば終了です。
y=(144x-1)/7のxに代入し続け、yが整数になればOKですが、
x=1→y=143/7
x=2→y=41
はい、終了w
ⅱ教科書的な解き方
ⅰだけだと、解説上テキトー過ぎるという批判を浴びかねないため、サブプランも用意しました。
modとか合同式とか言う話ですが、平たく言うと「割り算の余り」に関する話です。
7で割る場合に見やすくなるよう整理すると、
144=7*20+4・・・(*)と表せます。
144を7で割った余りは4ですが、これは小学生でも分かります。
「144の倍数を7で割った余りは?」というのが本題です。
いちいち144を19倍して、次に7で割って・・・とかやっていたら計算量が多すぎてやっていられません。
もう少し簡単にする方法はないのでしょうか?
一般化するために(*)の両辺をn倍してみます。
144n=7*20*n+4n
ここで7*20*nの部分は7の倍数なので、「7で割った余りは?」という話では無視できます。
結果として、「144nと7で割った余りと4nを7で割った余りは等しい」という結論が得られます。
問題に戻ると、例の不定方程式は、144x=7y+1と書き直せます。
これは、「144xを7で割った余りが1になるのはいつ?」と読み替えることができます。
更に上の結論を用いると、「4xを7で割った余りが1になるのはいつ?」と読み替えられます。
ここまで来れば簡単ですね。
4の倍数は、4(4),8(1),12(5),16(2),20(6),24(3),28(0),32(4),36(1),40(5)と並びます。(括弧内は7で割った余り)
よって、余りが最初に1になるのは8、つまりx=2の場合と分かります。
またお気づきかもしれませんが、4の倍数を7で割った余りは「4→1→5→2→6→3→0」でループします。
このループを使う問題もあるので、覚えておくと良いでしょう。
次にxの一般解を求めます。
解が一通り求まっているので、それを突破口にします。
今成立しているのが、
144*2-7*41=1という等式ですが、これは、
(144*2+144*7)-(7*41+7*144)=1と変形できます。
ここまで来ればゴールは近いです。更に一般化すると、
(144*2+144*7*k)-(7*41+7*144*k)=1となり、最終形は、
144*(7k+2)-7*(144k+41)=1となり、括弧内が一般解です。
(3)「144の倍数を7で割る」という、既に解説したお話が出てきました。
といっても、ここは前の問題で使った結果を活用するのが早いです。144*(7k+2)=7*(144k+41)+1という関係式から、144の倍数のうち、7で割ったら余りが1となる自然数は、
144*(7k+2)
と表せます。素因数分解すると、2^4*3^2*(7k+2)という形になります。
正の約数が何個になるかはランダムで、一般化は厳しそうなので、「最小のもの」という条件設定から、小さい方から代入していくのが分かりやすいです。
7k+2が2桁以下の整数で収まるのは、k=13の93までなので、最大13回代入すれば済む話です。
k=0→2^5*3^2→約数は(5+1)*(2+1)=18個
早速来た!!!これはk=0なので144*2ですね。
k=1→2^4*3^4→約数は(4+1)*(4+1)=25個
k=2→2^6*3^2→約数は(6+1)*(2+1)=21個
k=3→2^4*3^2*23→約数は(4+1)*(2+1)*(1+1)=30個
また来た!!!これはk=3なので144*23ですね。
第5問
一旦パス!!!
何故なら、選択問題だから、3と4を解けば済むからだw
(後日解きます)
僕に平面図形を解かせないでくれwww