まどろむ猫というのは、しあわせをくれます。
猫の中にも社会はあるかもしれないけど、
この家のなかではひとりきりの猫であるきみには、職業も通貨も富も格差もないのだね、と思うと、不思議な気持ち。
いつ見ても樹木の年輪のような、メープルパンのような配置の美しい模様と茶色なので、
今日も美しいね、と声をかけたらこの顔であります。
相変わらずクールな男。
気がつけば12月!
この間まで紅葉や銀杏を見ていたのに、いつのまにか北風が吹くようになり、むくむくのコートを着出すようになっていることに、はっとします。
秋にさようならを言う暇もなかったような。
ずっと暖かかったり、かといえば、急に気温が急降下したり、今年は特に季節の境目があやふやな年だったような気がします。
先月見てきた銀杏たち。
銀杏の絨毯、目が覚めるような黄色で素敵だった。
そのまま貝を食べたり、牡蠣を食べたり。
しっかり日本酒も、摂取しています。
上野で開催されている岡本太郎展にも行きました。
いいなあと思える作品ばかり。
岡本太郎氏&岡本敏子氏の著作を、20代の頃いろいろと読みました。
きっと流れ星のような生き方と魂で、唯一無二の組み合わせだったのだろうなと思えるふたり。
はっきりとした、迷いのなさを感じる文体や言葉遣いも似ていて、よく知らない人たちのはずなのに、こうして作品を見たりすると、なぜかそのきらきらとしたふたつの情熱を勝手に思い浮かべてしまい、心が温かくなります。
その時は確かにそこに居た芸術家の時代がこうして過去の出来事になっていくように、
時代は流れるし、全てのことや人が地上を離れてしまう時が来る訳で、年を重ねていくたび生活の中でその現実味がふっと立ち昇ってくる瞬間というのが増えて、寂しいなとちゃんと思うのだけど、同時に時間ほど美しいものはないんだな、とも思うようになりました。
風に舞う砂埃のように、さりげなくてさらさらしていて、儚くて。
月並みだけど、家族も友人も大好きな芸術家も、同じ時代に居合わせられているということって、本当にすごい偶然だし。
だからどうする、という話ではないのですが、
そのきらきらとした時間の砂埃を綺麗だなあと眺めながら、ただ今の中に居れるということは、贅沢なことだなあと。
そんなことが毎日、ほんとうは溢れている、そのことにたまに気づくと、行き場のない感謝と人生の神秘にふわっと包まれたような気持ちになります。
さて、今年の前半はHighlightを出してツアーをしたり、弾き語りなどさせて頂きましたが、そのあとはずっと曲を作っていまして。
ライブはあまり出来なかったのですが、作詞のお仕事をいくつか頂いたこともあり、制作的なところはわりとコンスタントに動いていた一年でした。
だいぶコツコツと作り溜めた曲たちが並んできて、いろいろな目処がついてきたので、チーム蒼山、動き始めておりますよ。
お待たせした分、来年はたくさん曲を出して、たくさんライブをする年にすると決めたので、ぜひお付き合いして頂けたら嬉しいです。
残り少ない2022年も、駆け抜けるぞ。
ではね。