アルバム「Highlight」が、リリースになり、ちょうど1週間が経ちました🕊

長い時間かけて作ってきたので、晴れて世の中へ送り出せてほっとしている気持ちと同時に、ずっと一緒にいた片割れが巣立っていってしまったような、ぽかんとした不思議な気持ちになっています。

例えるならヴェノムが出ていってしまったエディとか、ミギーがいなくなった泉新一のような()、嬉しいような寂しいような気持ち。

ですが、いつでもどこでも現れたり消えたりする、儚いところが音楽の素敵さだと思っているので、わたしの分身のようなこの音楽がみなさんの日常をほんの少しでも彩るなにかになれたのなら、音楽家冥利に尽きるな、と心から思います。




普段から思うことをつらつらと書いているこのブログではありますが、今回長いです。

リリースしてから心に浮かんだことをとりとめなく書き溜めていたら、こうなってしまいました。暑苦しいから投稿するのはやめようかな、とも思ったけど、今の心境を伝えてみようかな、と思ったし、物好きな方は読んでくれるかもしれないので笑、素直にそのまま載せてみようと思います。🐕




気がついたらソロになってから、年半。

どうやってここまできたかなあと振り返ると、ただ淡々と音楽を作ろうということだけに、集中してきた2年半だったなあと思いました。

これは最初の音源、e.p「まぼろし」を作り、開催したそのツアーのライブでもお話したことなのですが、ひとりになっていざ作品を作ろうとした時、「ねごとを引き継いでいくようなものを作らねば」ということも、その逆の、「ソロになったから今までとは全く違う新しい音楽を作らねば」ということも特に思いませんでした。

これまでの自分とこれからの自分、どちらも自分であることには変わりないのだから、意識しなくとも、聴き手が思うであろうそのどちらの要素も、勝手に滲み出てくるものだろう、と思っていたし、無意識の部分でそれらが自然にブレンドされたものを素直に出すのが一番いい気がしました。

客観的に、理系な感じで(全然文系だったわたしが言うのはなんですが例えとして)、曲としてのキャッチーさや、強度をいろんな方向から見て組み立てていく感覚はもちろん必要だし、楽しいことなので妥協なく作業していくとして、本質的に、ハートの部分でこの音楽をどう受け取るかは、聴き手によって違うだろうし、委ねたいなと思いました。

今考えると、次の曲はどんどん生まれてきていたし、これからのことに対して静かに前向きに高鳴る気持ちでいっぱいだったけど、

10年以上ひとつのバンドを駆け抜けてきたことからの、走り疲れみたいなものも若干あったのかもしれない。

今がむしゃらになって、こうでなければ、と力んだらクリエイティブとしても、生きる上でもたぶん変なことになるな、と直感的に思ったし、進むためにちゃんと立ち止まるというような意味で、湧き出るものや目の前の流れにすっと身を任せて作ろう、そう思いました。

結果、まぼろしをはじめとするe.pの曲たちが生まれたのですが、

考えてみたらその感じは今もあまり変わっていない気がします。

変える必要がないと感じた、と言ったら、なんだかあまりよくないニュアンスに聞こえるかもしれないけどそういう訳でもなく、自分にとって一番自由に、集中して、音楽を生み出せる力具合はこれかもなあとしっくりきたというか。

そしてもっと言うとこの感じ、ただ本来の自分に戻ってきただけなのかもしれないなあとも思いました。

もともとの性格の、できることだけやろう精神(餅は餅屋的な意味で自分にできることをやっていこう、みたいな前向きとも、ぐうたらとも言える、のんきで気弱な思考)が良くも悪くも輪をかけて図太くなった()ような。

そのある種開き直った鎧のない状態になることを、どこかで怖いことだなとも思う、めんどくさく繊細な自分ももちろん心の中には同居していましたが(今もそうではありますが)そんないろいろも含めて、考えたところでソロになったからどうこう、というのはなくて、やれることやるしかないよね、とさっぱりと思ったのは確かです。



何かを目指そう、と目標を設定するのでなく、ただ湧き上がってくる目の前の一曲一曲に対して最適な世界を描き出す作業をする、、その繰り返しで、時間が過ぎて、気がついたらアルバムが出来上がってたみたいな感じ。

だから今回も聞く人によってはねごとの時みたいだな、と思う人がいたり、冒険したなと思う人がいたり、その中間だなと思う人がいたり、様々だろうなあと思ってます。実際リリースしてから、頂いたメッセージをどきどきしながら読んだり、こっそりエゴサしてみたりしながら、みなさんの様々な感想を目にしたりして、どれもにふむふむ、そうだよね、だったり、そうなんだね〜と思いながら、頷いています。そのどれもが自然なことだな、と思いながら。



リリースしてみてからわたしは、自分が思っていたより聞いてくれる人がいる、ということがほんとに大事なタイプだったのだな、ということにもより気付けました。書き方が難しいけど、今までももちろん、大事だと思っていたものの、分量として自分のために表現している節が多いとどこかで思っていたんです。

それは決して嘘ではないけど、そうだと思い込んでいたのかも?と、思うくらい、アルバムを聴いた反響を感じた時に、もらったパワーというのは言い表わせないものでした。

だから聞いてくださったみなさん、ほんとにありがとう。だし、この気持ちに気づいたからには、恥ずかしいけれど声を大にして、どうかいいアルバムになったから聞いて!と、言わなきゃなと思いました。

そうしたら、こんな長ったらしい文章になってしまいました。笑



この先また、今日書いたような気持ちが変わって、また違う音楽の作り方になっていくかもしれないし、蒼山幸子でどんな景色を描いてどんな活動をしていくのかは、まだまだ自分もわからないです。いつかこれを果たしますと、約束したりするハングリー精神のようなものは、正直今全然ないのだけれど、作り出す音楽をひとりでなく、みなさんと共有できることが大好きなことは確かです。

この気持ちに素直にこれからも、作ります。



読んでくれてありがと。

気が向くようなら蒼山の旅にこれからも付き合ってください。

ここまで読んで、アルバム聞いていない猛者の方(?)がもしいたら笑、こちらね。💐




https://lnk.to/sa_highlight



https://www.aoyamasachiko.com/discography/








2月は始まったばかりだけど、これからツアーのリハに明け暮れて、月末にはツアーが始まって、、と気が付いたらあっという間に時間が過ぎ去りそうでこわいですが、一瞬一瞬を幸せに思うと思うし、ツアーが今はすごく楽しみです。やり切りたいなと思います。

ご時世的にもいろんな事情があると思いますので、無理にとはもちろん言いませんが、よかったら遊びに来てくださいませ。ライブハウスで会えたら元気出ます!




https://www.aoyamasachiko.com/live/





やるしかないぜメンタルで駆け抜けますので、よろしく。

では😻