こんばんは、幸子です!


昨日はワンマンツアー、2日目、
宇都宮でした。来てくれたみんなありがとう~!


一曲目が始まった瞬間から、みんなの顔がきらきらしてるのが見えて、
嬉しくてたまらなかった~。


待っててくれてありがとうね。
VISIONをライブで鳴らすのはやっぱり全然気持ちが違うよ。格別です。
明日は神戸。太陽と虎!
来てくれる方は待っております*








集合写真。いい写真だ!



そして今日は、アルバムの曲解説後半!
またまたじっくり、書いていこうと思います。



7.GREAT CITY KIDS


この曲は久しぶりにスタジオセッションで、形にしていった曲。
イントロのギターリフから、ドラム、ベースを入れて、セッションしながら、そのままメロディもほぼ即興でつけていきました。
だから一番、ライブ感があるし、その場で体を鳴らしながら歌って作るメロディは、歌いやすい!ということに改めて気づいたり。
というか、この歌い方が一番今の自分のモードに合っていたのかなと。
アグレッシブながらも、少しクールでブラックな印象にもしたかったので、オクターブ下でユニゾン(同じ音程を歌う)コーラスが結構入ってます。「ニューフロンティア」の部分とか。こういうのはだいたい、低音の出るみずき先生が歌ってます。

歌詞は、この曲の場合、”フックになる言葉は使ったことのない単語を使う”というハードルを自分に課しながら作っていきました。
ノリも大事にしたかったので、「絞れ グレープフルーツ」「絞れ グレートデーン」とかは、語感を重視して書いたり。
ちなみに、グレートデーンというのは犬の種類の名前で、とってもたくましい大型犬です。余談ですが子供の頃、犬が大好きで読む本といえば、犬種図鑑だったりしたので、その頃の記憶から引き出されたのかも。
そんな感じで単に犬好きというのもあったし、迷わず愛に噛み付け!と書きたかった。笑


夢見てた場所に出てきた少年少女が、現実の厳しい風に愕然としながらも、
こんなところに染まるかと、野望を燃やして立ち向かう様子をテーマにしました。
よく知りもしないのに噂をしたり、
人の足を引っ張ろうとしたり、そんな世界に対する、ちょっとした怒りや疑問も、、、気づいたらかなり攻めてる曲になりました。



8.透明な魚


この曲はここに至るまでにいろいろと形を変えたけれど、出来上がってみてアルバムの中でとてもいいアクセントになったなあと思える曲。
さやこがメロディと歌詞を作ってきてくれたので、それも新鮮でした。
さやこがメロディを作るときはいつも、おそらく、自分が歌うことをイメージしながら作ってくれているので、肩の力を抜いて歌いやすいメロディ(メロディの上下する高低差や流れ方が考えられてる、ということ)が多かったり、歌っててとても心地よいです。
柔らかい声のトーンで歌えるメロディ&コーラスワークというのが、結果的にアルバムの中でこの曲が躍動感ありながら切なさもあり、すっと聴けて癖になる曲、となっている一つの理由かなと思います。

コーラスワークが、ここまである曲も今までなかったので、
新しい風を吹かせてくれたなあと!
声もひとつの楽器であり、武器。ねごとはみんなが歌うことをわりと好きなほうのバンドだと思うので、
これからはそんな曲も増やしたいと思えるきっかけになりました。

透明な魚、というタイトルもねごとらしく、さやこらしくて、好きなタイトルです。



9.真夜中のアンセム


いま、「真夜中のアンセム」と打とうとしたら間違えた予測変換が出てきて、「真夜中の温泉」になるところだった、、、
いきなりほっこりする。


この曲は、前回のミニアルバム「”Z”OOM」のリード曲だった曲。
シンクロマニカを出した後のリリース。
思い返せば、ここから歌詞もどんどん強気になっていったなあと思います。
「嵐とだって乾杯」とか。

「ワンダーライター」「ワンダーダイバー」という言葉がサビに出てくるのですが、場所によって同じ言葉でも微妙に意味が違います。
1.3番のワンダーライターは、物語を描く人、ということ。つまり、人生を紡いでゆく人、です。
そして、ワンダーダイバーは、悲しみを”泳ぐ”という意味のダイバーです。

一方2番のワンダーライター、は「忍び寄る 影だってさあ歓迎 最高の火をつけてあげよう」にかけて、あの火を付けるためのライターです。
そしてワンダーダイバーは、空を”潜る(くぐる)”という意味で、スカイダイバーのようなイメージで書いています。
自分でメロディを作ったものの、この曲、歌うのがけっこう難しい曲。
下りたり上がったりする中で、いろんな声の変化をつけたくて、レコーディングはいろいろと試しました。

ライブでは、すごく燃えます。




10.ドリーミードライバー


この曲は、さやこがメロディを作り、ゆうが歌詞を書いた曲。
いい意味で王道の、素敵なバラードができたなあと思ってます。
アレンジ含めて、癖もありながらシンプルに、ゆったりと演奏できる曲って、あまりなかった気がするから。
ゆうから歌詞をもらった時は、
こんなにまっすぐ素直に書けるのは、本当にすごいなあと。
自分ではここまでストレートに書けないので、驚きましたし、同時にこれを歌えたらねごとの新しい一面が見せれるなあと思いました。

甘いのに切なくて、あったかくて、
わたしの中ではオレンジピールの入ったショコラみたいな感じがしている。

なので、歌の中では、主人公になりきった気持ちで、旅できました。
たとえ歌詞の中の人が自分と全く違う感じの人だったとしても、ボーカルのいいところっていうのは、そんな風に音楽の中では自由にいろんな人になれたり、いろんな場所に行けることだなあと、改めて感じたり。

ただ、この曲歌うのはとっても難しかった~。
メロディの流れ、の話ではなく、声色を変えてゆくことが、挑戦でした。
当たり前ですがバラードほど、神経を使います。


11.アンモナイト!

歌から曲を作ろう!期間に、ラプソディやエンドレスと共に作った一曲。
「アンモナイト きみに会いにいかないと」というBメロから作ったので、曲名もそのままアンモナイト!になりました。
あとはみんなと一緒に歌える箇所を多く作りたい、というのもテーマで、Bメロ以外にも「右往左往 oh~」の部分を作ったり。
ミドルテンポで、パワーコードっぽい感じで、ストレートに愛の歌で、それをシングルにするということ。すべてが挑戦でした。
でも同時にこういう曲、歌いたかった!やった!っていうのも、強かったなあ。
ナチュラルな自分が強く出てる曲だと思います。
最後のサビ前、「どうせならもっと 夢みてないと 生きてる限り」という歌詞を書けた時は、何かが振り切れた瞬間でした。



12.Time Machine


この曲は最初に歌詞があり、そこからメロディを作った曲。
黄昏のラプソディもそうだけど、海辺と夕暮れ、というのは、わたしの場合、いつも心にある心象風景のようです。
ほとんどギター弾き語りの状態でみずきに渡したので、こんなトラックで返ってきたか!というのは、意外だったけど、曲の印象が物凄く荘厳で圧倒的な景色に変わるバンドサウンドになっていたので、とてもいいなあと思いました。
ただただ溢れてくる気持ちを大事に書いた曲ですが、「ただ恐れずに 幸せでいようよ 今は」という歌詞を書いた時に、ああ、今これが言いたかったんだなあということがわかったり。
時々幸せになることがなんとなく許されないような、好きだと言い切ることが悪いような、窮屈な空気を感じてしまう時もある世の中だから。
それでも誰にも気を使わずにいつでもそう言えるようでありたいと、思って書きました。



13.憧憬


アルバムのラスト曲。
この曲も、歌から作っていった曲です。このサビのメロディに行き着くまでに、何度も練り直しましたが、
最終的には気持ちの赴くままに叫べるようなメロディにしよう!と、思い立ち、「ああ!」で始まるという、ねごと史上1番といっても過言ではないくらいアグレッシブでシンプルなサビに。
爽やかなものより、怪しくキャッチーなメロディラインを作りたい気持ちも強かった。
フックになるカウンターコーラスを入れたくて、「舞い散る」の部分を作りました。ちなみにここ、二声になってるのですが、いろいろと組み合わせを試して、相性のよかったゆうとみずきの声になってます。


「その愛を撃ち抜きたい」なんて、まるでゴルゴ!と思いつつ、燃えてたので、歌詞は振り切って書きました。笑
一難去ればまた一難。わかったと思ったことがわからなくなったり、完成したと思えたものが突然崩れたり。昔は、絶え間のないそんな戦いをいつまでやったらいいんだろう?と考えただけで目の前が暗くなってしまう自分もいたけど、今は、ずっと完成することのない、繰り返しが常で、すべてだと思えるようになりました。
その度に、悲しくなったり嬉しくなればいい、その時の自分に任せよう、と。
そしてねごとの音楽を、ずっと、どんなことがあっても、鳴らし続けていくんだと、本当の覚悟が決まったことも。「この旅はまだ続いてく」という言葉に託しました。

そうそう、あとサビによく聴くとギターの細かいリフレインのようなフレーズが入ってるのですが、それはレコーディング時にみずきが急遽入れたアイディアで。
そのフレーズが入ったことによって、一気に景色が鮮やかになったので、冬から花びらが舞う春への曲にしよう、とそれまで冬のみで描いてた情景を変更しました。レコーディング、音楽のマジック!





ふう。ということで、アルバム解説後半でした!
長くなってしまったけど、
一曲一曲丁寧に書きました。

これを読んでまたアルバムを楽しく、深く聞いてもらえたら嬉しいです!



さて、今夜はずっと楽しみにしてたライブ見に行きます。
どきどき、、、、


みんなもよい夜になりますように!