こんばんは!幸子です。


昨日からついにVISIONのワンマンツアーが始まりました!






初日、千葉LOOK、尋常ないほどみんな熱々で、最高だったよ~、、
本当にありがとう!

二年ぶりの全国ツアーだったけど、楽しくて楽しくてあっという間でした。
改めてアルバムを鳴らせる喜びを身体中で噛み締めながら歌うことがてきて、ずっとずっと幸福でした。
みんなもそうだったらいいなあ。

まだまだ初日始まったばかり。
ここからあと15箇所、もりもり成長してゆくぞ~!
全国のみんな待っててね。






ルックの店長さいとうさん改め、
第二のメンバーひろこ。写真がさすが、激かわです。
お世話になりました!






そして今日はちょっとだけ、前回のブログに書いた通り、自分の視点でアルバム解説をしてみようかなと!
なにか面白い裏話がある曲のみにしようかなと思っていたけど、せっかくなので全曲触れていこうかなと思い直しました。
たくさんあるので、今回は前半編。


基本的にわたしは、曲はその人それぞれのイメージで聞いて欲しいと思っているのですが、
個人ブログでしか書けないこともあったら楽しんでもらえるのでは、と思い、書きました。
主には、歌詞についてかな。
インタビューでは話してないような、インスピレーションを受けた作品を書いてたり、
主観に偏ってる部分もあるので、そんな部分でも興味があるよっていう方は、読んでもらえたら幸いです。



そうそう、まず今回はクレジットを見てもらうと、どんな風に曲が作られたかわかるようになってます。
作詞は、書いた人の名前。
作曲は、みずきの名前が先の場合、みずきの作ったトラックが先にあり、そこにメロディが乗った曲。ということ。メロディを作った人の名前がそのあとに載っています。
わたしの名前が先の場合、その曲はメロディと歌詞が最初にあり、みずきがトラックをつけた曲、ということ。
いろいろな作り方をしてるアルバムなので、そこらへんも注目しながら聞くと面白いかもしれません。



それでは曲解説!




1.未来航路


この曲だけは、最初からメンバー全員で一曲目にしようと決めていた曲。
なぜか、そんな風に思えるパワーが宿っていた曲でした。
歌詞はメロディを作った時から、飛行船のイメージがあったので、最初は飛び立っていく情景を書けたらいいなあと思っていたんだけど、
それだけじゃないメッセージのようなものを込めたい気持ちが強くなって、あけすけに、強気に書きました。
あ、風向きが変わった、変われるかもって思うとき、あるよね。そんな瞬間を切り取りたいと思いました。
わたしの中では、風立ちぬのような、草原に強い風が吹いている景色なんです。空が眩しくて、手を翳しちゃうような。



2.黄昏のラプソディ


ねごとがそれまでやってきた、トラック(バンドの演奏のみの状態)を先に作る曲作りの仕方を変えて、メロディと歌詞から作りたいと、思った時に初めて自分で一から作っていった曲のうちの一曲。
ギターのコードからメロディを作っていきました。というのも、普段使わないギターで曲を作った方が、手癖じゃないコードで曲が作れたり、新しいきっかけを掴めたりするから。

ねごとの曲のメロディはだいたいかっちりと、Aメロ、Bメロ、サビと作っていくことが多かったので、
ちょっとムーディで口笛みたいにするする展開していくような、
柔らかく流れのあるメロディを作ろう、というのが最初のテーマでした。
あとは、ラブソング。

「Iしてる YOUしてる」なんて、出てきたときは自分でびっくりしたけれど、振り切ろう!と。自然とそう思えたから。
ひたすらに黄昏の情景を描いてく、というのも歌詞の大きなテーマだったので、推敲しながら書きました。
夏の夕映えの、空気が生ぬるくて、
まだアスファルトもじりじりと熱く、潮風が吹いてる海辺のイメージです。

歌をみずきに渡して今のアレンジになって返ってきたときは、とってもわくわくしました。曲の輪郭が想像以上にすごくはっきりしたから。
バンドはおもしろい。


3.endless


この曲は「エンドレスキス、宇宙のキス」というワードからメロディを作った曲。
恋をしている時(対人に限らず)っていうのは、なんであんなにも、周りの景色が見えなくなるのか、切なくなるのか。
景色が消え去る瞬間は、宇宙に放り出されたようにあてもなく、頼りなく、心細いけど、眩しかったりするので、そんな瞬間を描いたつもりです。
「砂漠の中 枯れかけた明日を~」というところは、自分の中ではなんとなく、大好きな星の王子様と、サン=テグジュペリに想いを馳せながら、書いたところです。
それから、花みたいな人って本当にいるんだなあと、思えるような人が実際に周りにいたからです。
儚くて美しくて、強いなあと思う人。



4.エイリアンエステート


「エイリアン僕は初めから 火星に住む気はないのさ」という言葉がメロディを作るときに一緒に出てきたので、そういう曲にしよう!と思い、火星人の不動産の話というそのまんまのテーマに、、、笑
イメージは、星新一氏の「ショート・ショート」。特にどの話を参考にしたという訳ではなく、
会話文が多く、あるようでないような夢と生活感が同時に存在してる、あの”不思議な違和感”を目指して、書いていきました。
あとは映画を見てるように聞いてもらえるよう、とにかく設定に寄り添ってはっきり書く!も、挑戦でした。
理想の住居の土地条件、を考えるのは楽しかった。
結果的に、かなりお気に入りの一曲になりました。
なんだか人類火星移住計画は、本当にあるとか、ないとか。スーツきた火星人不動産がやってくる日も近い、、?



5.シンクロマニカ


「VISION」はここから始まった!という大事な一曲。この曲は何度もメロディや歌詞も作り直したし、
時間も精神も費やしながらみんなで作ったので、思い入れもひとしおです。
わりと抽象的な歌詞ですが、気持ちが通じ合う=シンクロする、
ということを欲してた時期だったし、そういう意味では聞いてくれてるみんなとのことを歌ってる部分が実は多い曲。
「ぼくの耳は誰かの夢だ」という部分とか。
バンドとして葛藤した時だったけど、やっぱり音楽諦めきれないよって思ったし、自信がなくなって消え去っても、まだまだ負けるもんかってカイワレみたいに(?)新しく生まれてくる自分というのも確かにいて、そんな現象を歌詞にしたいなと思った曲です。
そうそう、なかなか歌詞がまとまらなくて、心の奥から気持ちを取り出すために、「シンクロマニカ」の頭文字で、フラットな気持ちで短編の詩を作って、そこから歌詞に採用された部分も。ちょっと当時の詩が残ってた。例えば、「ロ」。

「路頭に迷って
ロマンに溺れる午前3時。
プラネタリウムは頭の上。
ろうそくの火は、
きみが吹き消して。」

ここから、「吹き消した予感」という歌詞を書きました。



6.コーラルブルー


記憶の博物館の話をテーマに書いた曲。この曲はトラックが先にあったので、青くてみずみずしい情景、というのが最初から浮かんでいました。
今まで歌詞を書いてきて気づいたことですが、どうやら記憶、というのはわたしの中で大きなテーマらしく、
自分の価値観にも繋がっているような気がします。
どれだけ眩しい思い出を持てるか。それが人生の大事な勝負な気がするから。
あとこれはインスピレーションを受けたものとして、小川洋子氏の「ミーナの行進」という本があって、その中でミーナという女の子が、マッチ箱に描かれた抽象的な絵から、独自に自分で物語を作って、主人公に読み聞かせる、というシーンがあるのですが、それがとても印象に残っていて、
一つの物にも計り知れない思い出や、ストーリーがその人それぞれにあるのでは、と思い、そんな風な歌詞を書こうと書いていきました。



コーラルブルー!は、まさに頭の中に浮かんでた色を連呼したという、、、笑

博物館って、ロマンがあるよね。
メトロポリタンミュージアム~。






ということで、アルバム曲解説前半はここまで。
長々と書いてしまった~。
いかがでしたでしょうか?
お付き合いくださり、ありがとう!



また後半も、書くね。
お楽しみに*