なんか最近ZARDをよく聴く。


“なんか”とか言うてるけどベストアルバムを買ったのである。ZARDは僕が高校生の頃むちゃくちゃ流行ったのだが、当時から今まで特に興味がなかった。圧倒的な歌唱力があるように思えなかったし、音も軽いなーくらいしか思わなかった。


ただ、当時に妹から「HOLD ME」というCDを借りたことがあって、その中の「好きなように踊りたいの」という歌のフレーズが妙に記憶に残っていた。最近、久しぶりにその歌を聴いてみたくなったのだ。ベストアルバムを買ったら当然入っているものと思って調べたけれど入っておらず、「HOLD ME」のアルバムを買うことにした。でもどうせならiPhoneのミュージックにちゃんとZARDのプレイリストをつくろうと思って、ついでに2枚組のベストアルバムも購入したのだ。


CDが届いた。さすがの僕でもベストアルバムを聴きゃ、「これ知ってる! この曲も知ってた!」の連発だと思っていた。しかし半分くらいしかわからなかった。アルバム「HOLD ME」は当時の思い入れもあってか、わりとすっと聴けた。やっぱり「好きなように踊りたいの」が聴いてて一番楽しい。


とはいえ、「やっぱりそんなにハマらないなぁ〜」と1周目は思った。ところが事務作業とかしながらずっと流していたら、知らん間に毎日聴くようになっていた。このちょっとクセになっている感覚はなんなんだろうと考えた。ちゃんとしたZARDファンの方々には怒られそうだけれど、僕にとっては、“真面目で大人しそうな女の人が一生懸命歌っている”からなのかもしれない。


例えば「負けないで」を聴いていると、「どんなに はっ・・・ナー! れーてても」という部分。“離れて”という言葉がほんまに離れているというセンス。そしてその「ナー!」の突き抜け感がクセになるのだ。


最初にハマった「好きなように踊りたいの」も歌詞のつくりがおもしろい。「もどるかもしれないし もどらないかもしれない」という部分があるのだが、“もどる”の3文字の後に同じリズムで“もどらない”と2文字増やしてぶっ込んである。その違和感が気持ちいい。


「永遠」という歌に至っては、恋人に真顔で「今の二人の間に永遠は見えるんかな? 見えると思う? え?」と言われている気がして、思わず「はい! すいません! ちゃんと定職に就きます! 貯金も毎月2万円ずつします!! パチンコも買い食いもやめます!!」と謝ってしまいそうになる。絶対そんな歌と違うやろけど・・・。


「揺れる想い」も、歌声がとても綺麗で好きだ。

ベストアルバムを数日聴いたくらいで気分はすっかりザーダー。