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「娼年」を観ました。




大学での生活も退屈し、バイトに明け暮れ無気力な毎日を送っているリョウ。
ホストクラブで働く中学の同級生シンヤがリョウのバイト先のバーに連れてきたホストクラブの客、御堂静香。
彼女は秘密の会員制ボーイズクラブ「パッション」のオーナーで、恋愛や女性に興味がないというリョウに「情熱の試験」を受けさせ、リョウは静香の店で働くこととなる。
「娼夫」という仕事に最初は戸惑うリョウだったが、女性たちひとりひとりが秘めている欲望の奥深さに気づき、そこにやりがいを見つけていく。
リョウは彼を買った女性たちの欲望を引き出し、そして彼女たちは自分自身を解放していった。
(映画.comより引用)























下ネタばかりになってしまったので苦手な方がいましたらご注意くださいね

































想像を絶するほど内容のほとんどがセックスだった。

R18だものね。






4月にこの映画が公開されて、気にはなっていたけど評価がよく分からなくて鑑賞に踏み切れなかった

と思いきや、

前回と前々回の記事の「ファントム・スレッド」と「タクシー運転手 約束は海を越えて」が渋谷のアップリンクで上映されていて、この2作については観たかったのに逃し続けていて、もう観るならこれがラストチャンスって事でどうしても同じ日に観たかったのだけど、2作品の合間にとてつもなく時間が空いている…。

何かしてても良いけど外は暑くて動くのがしんどいなぁ…。
もう一本観ちゃおうかなぁ…。と、
2作品の合間にやっていたのが、「娼年」。
まあ何なら寝ても自分を許してやろうという事で暇潰しにでも観てみましょう…。






自身の考えがどれほど甘かったかに気付かされたのは予告編の終わった開始直後から主人公リョウこと松坂桃李大先生による激しいピストン行為から映画が開幕し女の喘ぎ声がスクリーン中に響いた時のこと。




「娼年」、完全に侮っていました…。






ただ私が言いたいのは、今作をエロ目的で観た方が大半かもしれないしそれはそれで正しいのだけれど、それ以上の奥深さが今作にはあってそれにじんときました。
だから激しいエロシーンを観ている時の私は極めて冷静でしたよ。
言い訳がましくなりましたよ。


三浦大輔監督も「エロスそのものに興味はなく、セックスを通したコミュニケーションを描きたかった」と述べています。









大学に通い、バーで働くリョウが、バカっぽい女の子とワンナイトしている場面から物語が始まります。
リョウは女性、特に同世代の女性のことを馬鹿だと思い、見下していたのです。

ある日、ホストの友人のシンヤが高級そうな身なりの女性をリョウの働いているバーに連れてきます。シンヤは女性の見ていないところで女性を金づる呼ばわりしていたのですが、女性はこっそりリョウに御堂静香という名前、仕事が終わったら会いましょうと書かれた名刺を渡していました。
夜中バーから出てきたリョウを静香の乗った車が出迎えます。

「女性のことを馬鹿にしていたけれど、自分は一体どれほどのセックスが出来るのか見せてごらんなさい」
とかなんとか言われて自宅のベッドへ連れていかれ、リョウがいざおっぱじめようとすると
背後から女の子が現れます。

「あなたの相手をするのはその子。私は見とくから」

えぇ…そうだったんですか…。

女の子の名前はサクラ。耳が聞こえません。

静香に見守られながらリョウとサクラのセックスが始まるのですが



松坂大先生の手さばきと腰さばきのあまりの激しさに観ている側がハラハラしてしまうよ。


えっこれ痛くないですか…?大丈夫ですか…?


セックスが終わると、静香が「リョウくんのセックスは5000円」と言って5000円を渡します。

その後、サクラがよろよろと歩いてきて、リョウにもう5000円渡します。

「サクラはよっぽどあなたのことが気に入ったみたい。サクラのおかげで合格よ」

静香は会員制ボーイズクラブ「クラブパッション」の経営者でした。主に性的なサービスを提供して金銭を得る仕事です。セックスはお店の入店試験だったのです。
最低10000円渡されないと不合格ですが、リョウはギリギリ合格し、働くことになりました。



初めてのお客さんはヒロミ。喫茶でのデートでは「年上の女性のことをどう思う?」という質問にリョウが「年上の女性との隔たりは感じないし、年齢が上がることを引け目に思う女性はどうしてだろうと思う」と答えます。それはリョウの本心の答えだったのですが、それを聞いた途端にヒロミは帰ってしまいます。

ところが翌日またヒロミに予約され、同じ喫茶で、今度はお茶ではなくアルコールを飲み、リョウの耳元で「私リョウくんと今すぐしたい…」とか囁いちゃいます。そんなこと言われたら、商売であっても冷静でなんていられないですよきっと。

手を繋いでラブホに入るやいなや、ベッドに入る前に服を脱ぎ捨て、廊下で素早く行為に及んでしまうのです。部屋のドアの外では清掃員が通り過ぎ、壁の向こうでは激しく行為が営まれている様子が対比されて描かれています。


ここでも松坂大先生によるセックスはあまりにも激しい、腰がマシンガンだ。


でも若すぎるサクラの悲痛な喘ぎ声とは違ってヒロミの喘ぎ声がとても甘美でどエロかったので今回は「痛そう…」と心配する事はありませんでした。私は何を言っているんでしょうか。





二人目のお客さんは眼鏡をかけた女性、イツキ。
レストランでは古代ギリシャ哲学の話で盛り上がり、その後イツキの自宅へ。

イツキはたくさんの水を飲みながら、幼少時代の体験について語りはじます。
小学生の頃、好きだった幼馴染の少年の前で尿意を我慢し切れず、漏らしてしまったという体験。その時、生まれて初めてエクスタシーを感じた彼女は、以来、その体験が忘れられず、普通のセックスでは満足できない体になってしまいました。

イツキは飲んでいる水に利尿薬を混ぜており「中年の女のおしっこなんて見たくなければ今すぐ帰っていい!構わないなら自分が放尿するところを見て欲しい」とリョウに懇願します。


リョウは「イツキさんのおしっこ、見たいです」と言います。



「イツキさんのおしっこ、見たいです」って…もう松坂大先生には勝てる気がしない。彼は一般人より遥か先を生きている。





我慢できないとトイレに入る前に恍惚とした表情を浮かべながら盛大に床に漏らして達してしまいます。
一体何を見せられているんですかね…。







三人目のお客さんユリは旦那とセックスレス。その悩みを涙ながらに打ち明けられたらそりゃ娼年、抱かずにはいられない。





ここまでくると松坂大先生の激しすぎるセックスは一周回って寧ろ安定感すらある。







四人目のお客さんは夫婦。旦那が車椅子に乗っていて、もう妻を抱くことが出来ないので、代わりに抱いているシーンを撮影させてくれとのこと。
妻はこっそりリョウに「旦那は私が酷い目にあっているところを見ると興奮するので酷くしてください」と言います。






この松坂大先生が一番獣だった。
「おらおら感じてんとこ旦那に見てもらえよ!」と怒鳴り妻を尻をひっぱたきまくり乱暴に犯しまくる大先生…。そしてその寝取られを見て自分を慰め始める旦那…。






この映画ほんとうに何なんだろうか。私は全然ふざけてないんですよこれでも。







五人目のお客さんは老女。リョウの手を握りながら、リョウに「なんでもいいからあなたの話をして」と言います。
リョウは、友人のシンヤ、大学でノートを見せてもらっているメグミに、自分が売春をしていることがバレて言い争いになったという話をします。しますが…。
老女は「手を握ると色々分かるの…」と言ってそのまま果ててしまいます。
もうなんかつっこむのやめような。





六人目のお客さんはなんと
言い争いになった、大学でノートを見せてもらっているメグミでした。
かなしいかな、メグミはリョウの事が好きなのです。
「おばさんに体売ってるんでしょ?すごいんでしょ?」
売春なんてと怒ったのはメグミお前だろ。そんなお前が金払って抱かれにきてどうする。

「あの後シンヤくんとしたんだよ。ホストのシンヤくんと、どっちがうまいんだろうね」

メグミお前は本当にそれでいいのか…。







松坂大先生、常人には及ばない圧倒的テクニックを見せつけ、最後まで無双した。
なんかもう保健所の教科書とかでみることはないだろうなかなかコアな体位をなんなくこなしていくそのさま












男性とのシーンもありまして、

クラブパッションのナンバーワン、アズマに
「僕に何が出来ないかな?」と言われてその後はあぁ…


あれだけスーパー攻め様だった松坂大先生が今度は太刀打ちできないほどやられてしまっているよ


しかもこのアズマ、セックスは別に気持ち良くなくて、痛みに快感を覚えるとの事。
リョウも何かお返しがしたいと言うと、指の骨を折ってほしいと…。
このシーンは見てるだけで本当に痛かった…。


























いろんなセックスをしたけれど、
セックスの話っていうよりは優しさの話なんですよ。
その人によって、してもらって嬉しい事というのは違って
ここに出てくる人たちは、自分が何をしてもらったら嬉しいのか、きちんと口頭で伝えることが出来ます。
察してちゃんがいないのですね。
だからリョウはそれにいろんな形で応える事が出来たし、人を喜ばせる(悦ばせる?)事に生きがいを見出していた。
この話では分かりやすくセックスだったけど、あらゆるコミュニケーションに関してこれが言えるのだと思います。
これだけいろんなセックスを描いたことも、それはそれとして評価できるのだけど、監督のこの作品の真意がとても伝わってきたので
感動したし真面目に良い映画だと思いました。
この記事は不真面目ですけどね。