2日目はソロまで足を伸ばしました。
ソロはジョグジャカルタから~距離的にはどれくらいだろ?
・・・車で片道2時間くらいです。
ソロ=スラカルタとも呼ばれている、ジャワ中部の都市、
人口は50万人くらい、ジョグジャと同じように、王宮を中心に栄た古都です。
 
バリからジョグジャへのツアーへ申し込む人は多いだろうけど、
ソロまで足を伸ばす人は少ないと思います。
日本人にはあまり馴染みのない都市かもしれませんが、
ブンガワンソロっていう曲はご存知の人も多いはず。
他には代表的なバティックの産地でもあります。
 
ジョグジャのホテルを午前9時に出発。
バリはちょっと田舎に行くと、タイムスリップしたような風景に
変わってくるのだけど、中部ジャワは意外と日本のようで、驚きました。
小さい地方都市をいくつも横切りましたが、どの小規模都市も、
ちゃんと道路は整備され、ショッピングモールやいろんな施設が立派。
テレビでジャワの様子見たりして「え~こんな人いるの~?」
みたいに思う事あるんだけど(竈で料理したり、土間で寝てたりする貧しい人)、
表面的にはそんな光景は全く見ませんでした。
かなり田舎でも文化水準が高い雰囲気がしました。
 
ソロの写真が案外少なく、街の様子を感じていただくために、
YouTubeで見つけたソロのPRフィルムを貼っておきますね。
 
次の動画はソロの町の様子です。
ザ!ジャワ~!って感じの活気あふれる庶民生活が垣間見れます。
バリとはかなり様子が違います。
 
ソロに着いてまず行ったところはダナルハディ・バティック博物館です。
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コロニアル様式の綺麗な白亜の建物。
前がショップになっていて、奥がバティックの博物館になっています。
 
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博物館入場料は500円くらいだったかな(忘れた💦)。
布見るだけなのに、けっこういい値段取るな・・・と思ったんだけど、
展示を見て大納得。素晴らしかったです。
インドネシア各地から収集した、アンティークのバティック、
国宝級では?というようなバティックが数千点展示されており、
素晴らしい芸術品でした。
 
日本の友禅のようなものなのか、数百年の時を経ても、
上質なものは色褪せることなく、しかもこれら全部手描き?と思うと、
鳥肌立つくらい作り手の思いが布から放射されているように思いました。
迷えるオッサンに前記事で、共感していただいたんだけど、
無駄は文化を高める。
物凄い労力、時間、かけて作ってます。労力の無駄!と言って
しまえばそれまで。こんなエネルギーかけなくても、今は安くて楽ちんな
ユニクロ的な使い捨てバティックで儀式もできるのだけど、
これらのバティックを描いた数百年前の職人さんは、
今はもう生きてないけど、生きてるのと同じことだな、と感じました。
 
館内は撮影禁止でしたが、ネット検索して、
館内の写真見つけたので、貼り付けますね。
こんな感じ。
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煌びやかなシャンデリア、丁寧に作られた調度品。これらもアンティークです。
 
イメージ 5
 
全部手描き・ろうけつ染め。気が遠くなる作業です。
王様即位の時に身に付けたバティックや、お輿入れの時のバティックなど、
奇跡的にいい状態で保存されています。
ゆっくり見て回ったら何時間もかかります。
 
希望すれば学芸員の人が説明してくれます。インドネシア語か
英語ですが。(無料)ねえねはお断りし、気に入ったバティックの前で、
ずっと佇み、ピン!とこないものはスルーしたので、
比較的時間短縮できました。
 
バティック制作工房だけ撮影可です。
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ろうけつ染めの材料です。
 
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オバサンが黙々と作業してました。
工房はとにかく暑い!冷房してなくて、蝋を煮詰めたりしてるので、
じわ~っと汗がまとわりつく不快な暑さ。
部屋を冷やすと蝋が固まるからダメなんでしょうかね。
こんな中で1日中作業するなんて、大変です。
 
全部館内を見て回ると、最終ブースはショップになってます。
どれも高い!スカーフで万円単位!手が出ません。
でもプリントのバティックとは、全然違う!発するオーラが違う!
売り子も全然、買ってけろオーラを出してません、気に入ったら買えば?
くらいのあっさりした接客で客に媚てないので、買わなくても全然OK!
 
ソロはジョグジャと比べて、外国人観光客があまり来ないので、
特にこれといった目玉な見どころはありません。
でもここ、わたし的には良かった。伝統工芸がお好きな人は、感動します。
 
ソロ(スラカルタ)、典型的なジャワの中都市、観光的に魅力があるとは
言えないけど「こういうのがインドネシアなんだな~」
感覚で理解できる街です。短い日程で来られてる人には、
お勧めまではしませんが、本当のインドネシアを
知りたい人はどうぞ足を運んでみて~。
 
今回、ソロ川には行きませんでした。
(ブンガワンソロ=インドネシアの大衆音楽・クロンチョンの有名な曲)
写真見て泥色の川って知ってるからね。
綺麗な河川を日常的に目に出来る日本人が、
わざわざ汚いドブ川見に行く理由もないのだけど、
ブンガワンソロの意味や逸話を知ってたら、楽しめると思います。
ガルーダ機が墜落しそうになり、ソロ川に不時着して、
乗客が助かったという出来事もありました。
 
ソロは地名のソロ。ソロ川という曲名です。
インドネシア語の「川」は3種類あり、一般的に使われる川という
単語は「スンゲィ」、小川が「カリ」、ブンガワンは「大河」の
ニュアンスです。ソロ川に私の目から一滴の涙が滴り落ちて、
その涙はやがて大海に流れて、流してくれる~
みたいな大河の一滴のような歌詞です。
(五木寛之さんはそういうことが言いたいのではないことは知ってます)
皆さん、きっとメロディー聴いたら「これ聴いたことある!」って
思われると思います。日本ではダークダックスとか小林旭さんが
カバーしてたみたい。何種類か聴き比べて、インドネシアのラ
イトクラッシックみたいな、ムーディーなアレンジで演奏している
楽団のを見つけました。バイオイン弾いてるオヤジが野人のくせに、
ロマンチックな演奏するから、ギャップに笑えます。
どう見ても、バイオリン弾くキャラじゃないよ~(笑)。
 
バティック博物館の見学を終えて、次は王宮に向かいます。DASH!DASH!DASH!