だいぶ前なんだけど、職場に政府の関係者っぽい人がやって来て
「なんちゃら~催し物があるのでー、
招待券(しかし有料)を買ってください。
これは全企業の協力を求めるもので、強制です。
バリのPT(株式会社)には、
全て協力(強制購入)してもらってます」と言ったんだそうな。
言ったんだそうな・・・というのは、ねえねその時いなくて、
スタッフが対応したから。会社の規模に
よって、購入枚数振り分けられます。
 
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招待券(有料)
これを5枚買わされました。
1枚25万ルピア(約2500円)、トータル1万2500円ほど。
日本でいったら政治家のパーティー券みたいなもの?
パーティーという名目でお金集めて、経費はきっと2割くらい、
残りの8割くらいが、寄付となる・・・・そんな感じだと思います。

まぁしゃーないな、と思い、寄付したつもりで行くつもり
なかったのです。わざわざデンパサールくんだりまで、
忙しいのに、行けないし、どういう催しなのか、招待券には
書いてないし。「コンサートなの?バザーなの?」と周りに
訊いてみても、みんな「わからないなぁ」という返事。
 
バリは大きな家族のようなものです~みたいな文句を書いて
あるんだけど、いったいこれはなんの招待券なのだ?
場所はアートセンター。アートセンターとは、本来の目的は、
バリ舞踊やバリの文化のためのホールなので、
これバリ舞踊の鑑賞かもよ?ってことで、
この招待券5人分、しまい込んでたのですが、
ふと思い出してみてみると、開催日12月22日。
今日じゃん!ヒマやし行ってみるか!
ということで、5人で行ってきました。

 

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バリアートセンターのエントランス
すごく広いです。アートセンター、初めて来ました。
バリの民族文化の聖地?・・・かどうかは知らないけど、
毎年ここで芸術祭が行われています。
 

 

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ロビーに堂々の噴水
 
 

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会場に着くと、何やら箱が配られました。箱を開けてみると、
お菓子とジュース。コーヒーやミネラルウォーターも
無料で配られました。時間的にお弁当の方が良かったな。。。

だだっ広いロビーでお菓子をつまみながら、話してたら、
次々と人がやってきました。みんな
詐欺的パーティー券を買わされたお仲間笑い泣き

時間がきたので、ホール内に入ります。
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荘厳な雰囲気。こんな立派なホールがバリにあったんだ~。
 

 

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司会の女性があんちょこ見ながら進行。司会者の説明で
知ったんだけど、22日はインドネシアの母の日~らしい。

 

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続きましてバンド演奏。音符
下手やん!おやじバンドの予選会並み。
しかもPA(音響)の技術がダメダメで、
しばしばキーンという不快音・・・ねえね、鼓膜が限界えーん
 

 

続きましてカラオケのおねえちゃん風の歌手の登場!
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ポップス調アレンジのマイウェイ♪を熱唱。
この人はまだ前座っぽい歌手です、
素人だと上手いけど、プロの歌手としては歌唱力も見た目も
ビミョー。普段はきっとどこかのレストランとか
バーとかで歌ってるレベルだと思います。

他にもインドネシアンポップスを数曲披露。
ねえねインドネシアンポップス(てかインドネシア音楽全般的に)
嫌いなんですよ。いいメロディーのものはあるんですけどね、
歌詞が・・・。日本語のように心のひだを表現するような
美しい言葉があまりなく、
語彙が乏しすぎ。インドネシア人の精神性の
単純さがインドネシアンポップスから垣間見える。

1枚2500円も出して、このレベルのコンサートとは・・・。


続きまして濃すぎるキャラが登場!
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赤い➡のこいつ。体中で弾けっぱなしで、どぎついノリです!
横の女性と比べてみて、背がかなり低いと分かると思うけど~
背が低いのはさておき、この身長で、ここまでの
足の短さ!そしてキモい動き!
珍しい動物を見ているような気分になりました。

 

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ね?足の短さが異常でしょ?子供用のズボン履いてるのかな?
後ろでギター弾いてる🎸、左のオヤジも相当短足ですよね?
安室奈美恵ちゃんとか、身長155くらいしかないそうですよ?
それなのに8等身。インドネシア人て4等身率高し。
 
この短足もイマイチ上手ではないな~と
思いながら聴いていたら・・・
次のコーナーからガラっとカラーが変わりました!
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シンガー達の生き生き度が増し、弾けんばかりにパワーアップ!
(左のグリーンのドレスの歌手はオカマです)
ダンドゥットじゃ~~~
 
ねえね、インドネシアは嫌いと公言している第一の理由は
ノリが合わない!のです。
お笑い番組、ギャグ、気持ちの表現の機微、服の趣味、美意識、等々・・・
とにかく違う人種って感じがして、交わることはない。
その最たるものがダンドゥット!


ダンドゥット(DANGDUT)
詳細は「ダンドゥット」を参
歌手のロマ・イラマがスタイルを確立し、1970年代初頭から、
おもに都市部の若者を中心にして人気を博すようになった大衆音楽である。
マレーシアのムラユー音楽や、インドアラブの音楽、ビートルズを始めとする
ロックンロールなどの影響を吸収し、演奏にはクンダン、竹笛、スリン、
タブラなどの伝統楽器とともにエレキ楽器が導入され、
強烈なビートを生んでいる。ダンス音楽として若者たちに愛好され、
初期においては反体制的な音楽と見られていたが、
徐々に市民権を得てポップミュージックの代表的な
スタイルとみなされるようになった。ダンドゥットがハウスミュージック
融合した、テンポが非常に速いダンスミュージックはファンコットと呼ばれる
 

(Wikipedia参照)
 

こんな音楽を聴きながら育ったら、情操教育がズレズレになるのも頷けます。
 
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そのうち歌手が会場に下り、観客にマイクを向けます。
インドネシア人て、観客だとしても、マイク向けられたら物怖じ
することなく、我は歌手!って雰囲気で歌うのね。
ねえねのところにやって来て、マイク向けられたらどうしよ~
とひやひやでした。ダンドゥットの歌なんて知らんし~。
 
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そのうち客が前まで出ていき、ウネウネした気持ち悪い
ダンドゥット音楽に合わせて、踊りだしました。
(グリーンのドレスの後ろ姿が歌手で、他の人は観客です)
恐るべしインドネシア人。日本で、NHKのど自慢で、
舞台まで上がって踊りだす一般客とか、見たことありますか?
 
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中央のピンクのTシャツ着た女性・・・多分脳に障がいお持ちの人で、
終始体を動かしてノリノリしてたのです。
そしたら後ろの歌手兼進行係の(白いパンタロンの)女性が
「Ibu kelihatannya senang sambil goyan goyan
(この女性、終始体を動かせながらノリノリで楽しそうです!)」
「もっとノッテ!」と。あせるあせるあせる
これいじったらアカンやつ(汗💦)。
 
収拾のつかない異様で不気味なダンドゥットステージが
ひと段落したら、真面目そうな男性が登場!
 
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演説!
この人、バリ警察麻薬取締課のお偉いさんです。
麻薬の危険性、昨年度の検挙率、麻薬撲滅について、
熱く熱く語り始めました。
始めは普通の熱弁だったんだけど~
そのうちヒートアップしてきて、
小芝居がかってきて~
観客シラーっ😒
この時から観客は一人・・・また一人・・・と帰る人続出。
 
日本で官庁系の偉い人の演説が芝居っぽいなんてありますか?
私達もこのお偉いさんの芝居がかった演説の途中で
たまらなくなり(時間がもったいない)、帰路につきました。
 
ここで初めて判明したんだけど、強制的に買わされた
コンサートチケットは、麻薬撲滅の為に使われる寄付金集め
だったんですね。どうぞ麻薬撲滅のためにお使いください。
こんなコンサートと警察庁偉いさんの猿芝居、
2500円×5人分・・・ありえないぼったくりです。
日本だと市民コンサートレベルでも1000円くらいで、
いい音楽聴けます。1万円以上出してこの内容(汗笑)、
1万円あったら、宝塚観えるし~。
しかしいいブログネタにはなりました。
 
最後に短足ダンドゥット歌手の弾けんばかりの表現力を!
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