日本人以外、核兵器のことを知らない | 今日も花曇り

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連日、プーチン大統領が核兵器の使用をほのめかすニュースが流れています。

私は、プーチン大統領と、彼を支持するロシアの人は、核兵器を使えば実際に何が起こるのかを知らないのだと思います。

戦略的な意味ではなく、核兵器がどのように人間を破壊するかという意味です。

知りながら核を使うというなら、本当に狂っているとしかいえません。

 

でも実は、プーチン大統領だけではなく、一部の日本人を除くほぼ全世界の人が、核兵器を使えば何が起こるのか、本当には知らないのだと思います。

広島と長崎以外では、核兵器は実験でしか使われたことはないからです。

核兵器がどのように人間を焼き、殺すのか、目のあたりにしたことのある人は、世界にもうわずかしかいません。

1945年当時は鮮明な画像や動画もありませんし、原爆を落とされたのが、西欧から遠く離れたアジアの、敗戦国となった日本であったことで、核兵器を使用された体験が共有されづらかったという事情もあったかもしれません。

仮に大戦中、原爆がドイツに落とされていたら、核兵器に対する西欧の認識は相当違ったものになったのではないかとも思います。

 

日本だけが核兵器の本当の恐怖を世界に訴えることができたはずなのに、それができなかったのは、アメリカの核の傘を借りてきた負い目からなのでしょうか。

 

人間の上に核兵器が落とされることがないことを願うしかできません。