昨日20日は、さいたまスーパーアリーナへ避難してきた方々を支援するため、ボランティア活動に参加してきました。
19日の夜に、浦和で働く修習同期のT弁護士が「スーパーアリーナで無料法律相談や炊き出しをやるので行かないか」と誘ってくれたのです。法律相談といっても災害時の法制についてなんてほとんど知らないし、災害ボランティアの経験もないので少し迷いましたが、「炊き出し要員くらいにはなるだろう」と行くことにしました。
さいたまスーパーアリーナは行ったことがなかったのですが、着いてみると、施設の巨大さとボランティアの多さに驚きました。アリーナの2階から5階のロビー(廊下?)が避難所として解放されており、私が着いたときには、既に2階は避難者の方で埋まっていました。あとで調べてみると、アリーナは既に16日から避難者を受け入れていたとのことでした。
見たところ、毛布や暖かい飲み物、スペースを仕切るためのダンボール等は十分に行き渡っているようで、少し安心しました。ですがお年寄りはやはり疲れているのか、ほとんどの方が横になっていて、心配になりました。また、ダンボールである程度仕切れるとはいってもプライバシーは無いに等しく、女性や、自分の空間を大事にする性格の人にとっては相当ストレスになるのではと思いました。
私に振られた主な仕事は、その日の3時ころバス40台で到着することになっていた福島県双葉町からの避難者の方々に、避難所に入られるに際してのアンケートを渡して内容を説明すること、避難所内への荷物運びの手伝いでした。
前もってわかっていたはずではあるのですが、やはりバスが次々に乗り付けると、現場はかなり混乱。バスをどう誘導するかが事前に徹底されていなかったため、道路に大型バスがずらっと並び、その後のバスや一般車の交通の妨げになってしまいました。権限をもって現場を仕切る人がいないため、ボランティアのあいだにも苛立ちの雰囲気が。
また、理由はよくわかりませんが、避難者はエスカレーターやエレベーターを使わず建物外部の階段を歩いて4階のゲートまで行かなければならず(しかも避難生活の大きな荷物を持って!)、スーパーアリーナの建物が巨大なだけに歩く距離も相当でした。特に足の悪いお年寄りは疲労困憊といった感じで、本当に気の毒でした。
たぶん、既に他の避難者が入って狭くなっている屋内を歩くと事故が起こったり、大きな荷物を持って大人数でエスカレーターに乗ると将棋倒しになったりする危険があったからなのではないかと思いますが、もうちょっとなんとかならないのかと思いました。
ゲートに着いてからも、受付に時間がかかっているとのことで、たくさんの避難者の方々が建物の外で暗くなるまで待つことになってしまいました。昨日が暖かい日で本当によかった・・・。
一日やってみて感じたのは、ボランティア活動の難しさでした。指揮命令系統がはっきりしないので(それがボランティアのよいところなのかもしれませんが)大規模な活動をするには、あまりに混乱が多く、無駄になってしまう人員も多いように思いました。
スーパーアリーナの開放は今月末までらしいので、それまでに福島の原発事故が収束することを願うばかりです。