皆さんこんばんわ!
約半年ぶりの更新となります、、、汗。皆様いかがお過ごしでしょうか?
エヴィーノはといいますと、先月のイタリア造り手訪問も無事に終わり、十分に情報収集してきました!
それで今回は、間を開けずにすぐにアップしようと心に誓ったのですが、、気が付いたら1か月もたってしまいました、、泣。
相変わらずのエヴィーノでございます(笑)。
ただ今年は違います!造り手のみんなの成長をしっかりとまとめていきたいと思います!
今回はフリウリのスケルリ、マテイの近況報告です~!
マテイと出会ったのは2011年、それからの付き合いなのでもう8年も時が経過していると思うと、ちょっと驚きです。
でもその間にマテイも結婚し、昨年2人目の子供が生まれて、今や立派な父親の顔になりました。(娘には溺愛ですが、、笑)
以前はちょっと頼りないけど、内に秘めた情熱と柔軟な思考をもっている、そんな印象だった彼ですが、今は静かでありながら、真に強い意志と、具体的な方向性を持った、立派な造り手になりつつあると思います!
今も高樹齢の畑を尊重しつつも、自分で開墾しアルベレッロ式で密植したブドウ畑の成長が著しいと話す彼。
マテイが植えてから、古いものは10~15年を年を重ね、砕いた地中の石灰岩の中を深く伸びる根によって、より複雑でいて洗練されたブドウが収穫できるようになった、そう話す彼。
9月上旬の畑、2019年は近年まれに見るバランス感を持ったヴィンテージ。収穫は早くても2~3週間は先になると話していました。
それにしてもこのキレイに整頓、除葉されたヴィトフスカ、、。マテイの仕事量の多さ、丁寧さがビシビシ伝わる光景、、圧巻です。
そして、昨年より新しい試みを始めたマテイ。写真にあるのはセメントタンクではありません!石灰岩に覆われたこのカルソだからこそ生まれた、カルソの岩盤(石灰岩)の塊を削り出し、中をくり抜いて手作業で作った石灰岩材質のタンク。昨年2018の収穫したヴィトフスカ、その一部を、この容器の中でマセレーション、果皮とともに12か月醗酵・熟成を行い始めました。
「これまでは大樽(オーク)でマセレーション、醗酵を行ってきたけれど、そこには少なからず木の影響が残るわけで、、。このカルソという土地で生まれたヴィトフスカには、やはりこの土地にある素材から作った容器で醗酵・熟成を行うことが、最も自然なことなんじゃないか?そう思ったんだ。」
これまでは開放式の大樽で、3週間程度の果皮とともに醗酵を行ってきたスケルリ、果皮との長い接触はヴィトフスカにとってあまりプラスにならないんじゃないか?酸化のリスクはもちろん、果皮の要素が全体に出すぎて、本来の果実そのものの姿を覆い隠してしまうんじゃないか?以前からそんな話を続けてきたのを覚えています。
でも、その中で実験的にリリースしてきたSukkusスックス(ヴィトフスカを木樽で果皮とともに24か月、ボトル詰めするときに初めて圧搾し、オリを残してボトル詰めしたワイン)での経験は本当に大きく、、、。マテイが考えていたこととは全く異なる結果を受け入れ、その積み重ねによって今回、新たな挑戦を始めたマテイ。彼の挑戦する姿勢に、改めて感動しました!
そして肝心の石樽で熟成している2018のヴィトフスカ、マテイもまだ試飲していないというのに、今回一緒に試飲させてもらいました!大樽で醗酵・熟成したヴィトフスカとの圧倒的すぎる違いは本当に衝撃的!!驚くほど柔らかく心地いい、、すべての鋭さを削り取ったかのような丸みと包み込まれるような大きな旨味、、、まだ1年しか熟成していないにもかかわらずすごい完成度!これまでのスケルリのワインとは一線を画す、素晴らしい状態でした。
そしてこれも毎年恒例(笑)、ボトル詰めしたばかりの2017を試飲しながら、マテイが仕込んだプロシュートクルードを食べ、マテイのお母さんの手料理、同じ土地で取れた肉に野菜、カルソのワインに合わないはずがありませんよね、、汗。
お恥ずかしながら、まだ日本は2014までしかリリースできていませんが、、、汗。(2015、2016とすでに素晴らしい味わいだというのに、、泣)
26歳でスタートしたマテイと出会って9年目、僕もマテイも来年は40歳を迎えます。
年を重ねるたびに積み上げてきたスケルリのフィロソフィ。昨年の変化を機に、ようやく定まりつつあることを実感しています。節目ともいえる2014の後、ここからのヴィンテージ着実に進化を感じられる素晴らしいワインになっています。
スケルリの進化、マテイの情熱を皆さんにしっかり伝えていけるよう、改めて気を引き締めて頑張らなければ、、汗。
そう再確認した一日でした!