Ferrero フェッレーロ  | èVino-ゴリツィア支店

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出会った造り手たちの話やイベントなどなど、、、。

みなさんこんばんわ~!
台風が過ぎたと思いっきや、一気に冷え込んであっという間に秋ですね!みなさんいかがお過ごしでしょうか。

 僕の方はようやく準備もあらかた整い、徐々にではありますが活動開始~!といった具合です。とはいうものの、ワインの入荷はまだ少し先になります、、、汗。
 コンテナも無事に出航していて、日本に到着するのを待つばかり。そこから輸入に必要な手続きを済ませ、ようやく販売までたどり着ける。振り返ってみるとあっという間でしたが、いよいよここまで来たんだなぁ、、、とちょっと感慨深かったりもしてます。とは言いつつもあともう少し!期待と不安が半々という、何とも落ち着かない毎日ではございますが、、。

、、、と話はおいておきまして、今回も新しく付き合うこととなった造り手をご紹介させていただきます~!
今回はご紹介するのは、ピエモンテ、バローロの造り手Ferreroフェッレーロですー!

 アルバの町から車で20分程度、言わずと知れたワインの故郷バローロの町!町の中心から山を登り、ラ モッラに向かう途中、何の目印もない一軒の家とブドウ畑、そこにフェッレーロはあります。

 僕としてはこの土地に来るのはもう何度目になるんでしょう、、、。たくさんのものすごい造り手達と会えて、本当に数えきれないほどの事を学ばせてもらえた町でもあります。そして僕にとって、ワインとしてもそうですが人間的な部分としても素晴らしい魅力にあふれたジョバンニ(Pira Giovanni1952~2011)と出会え、そして別れを味わった場所でして、、、。思い出深い場所でもあります。ほんと、彼のような率直さと誠実さ、そして優しさを持ったバローロには、多分もう一生出会えないんだろうなぁ、、なんて思っていました。土地、ブドウ、技術、そういったものだけでは言い表せない、絶対に表現できない「人柄」や「個性」というようなものが感じられるワインといいますか、、、。同じ畑、同じカンティーナだとしても、彼以外には決してできないような雰囲気のあるワイン、ボトルを開けるだけで、彼を感じられるような、ジョバンニのバローロ。
 そんな気持ちでいっぱいだった僕に、目の覚める強烈な一発をかましてくれたブルーノ爺ちゃんの造り続けてきたワイン。潔さと揺るぎなさ、彼らしさをしっかりと持ったバローロでした。

 そんな、ブルーノ爺ちゃんの営んできたフェッレーロは、バローロの町の端っこ、ノヴェッロとの境目、少し山をあがった所にあります。ブルーノは現在80歳!彼のおじいさんが1922年にこのあたりの土地を手に入れ、当時からブドウの栽培を行ってきました。初めはブドウの栽培が主でしたが、家の増築に合わせてワイン、バローロの自家醸造を開始します。
 見た感じまったく80歳になんて見えないブルーノ爺ちゃんですが、さすがに今はプチリタイア。息子のジュゼッペが先頭に立って働いてるんですが、畑の手入れや収穫になると、お爺ちゃん血が騒ぐみたいで、、、(笑)、現役バリバリというんですから、、、。ただただ頭が下がってしまいます、、、。
 年間の生産量は全部で13000~14000本。少な~~!!多くは瓶詰めすることなく、地元でスフーゾ(量り売り)で販売。瓶詰めした中で、バローロはたった1500本程度、、、、。生産の多くがヨーロッパ近辺の古い顧客とカンティーナでの直売。地元のエノテカにさえおいてないんですから、ただただ驚くばかり。そしてこのブルーノ爺ちゃん、まだこんな人が残っていたのか、、、ってビックリするほどクラシックな醸造スタイルを守っているんですから、、、、。

収獲したブドウは大型のセメントタンクの中でマセレーション、野生酵母によってゆっくりと醗酵が始まります、期間はドルチェットでさえ25日以上、バローロになるネッビオーロに至っては40日以上!12月8日まで(この日までに圧搾をして絞りかすを計量・申請しなければいけないという法律があるため、これ以上の期間はできない)行うことも、、、、。
もちろん途中一切の温度管理は行いません(冬温度が下がってマロラクティック醗酵が止まってしまう場合のみ、ちょっとストーブを焚いてあげるくらい)。その後、大樽での長い熟成。なんとも王道というか、一切の揺らぎのないワイン造りを変わらず行っているんです。

こうしたバローロの造り方、、、最近よく考えるのですが、伝統っていう言葉で片付けてしまって本当にいいのかなぁ、、、と思うんです。ただ単に古い方法だから!とか、歴史があるから正しい!といった理由ではないわけで。しかもそれを言ってしまえば、単なる手段(醗酵の容器であったり、大樽を使うことなど、、、etc)だけ守っていればいい!みたいなことになってしまうわけで、、、。ってすいません、ちょっと何が言いたいのか?みたいになってきてしまいましたが、
要は、、、、
僕の思う伝統っていうのは、言い換えると「これまでの積み重ねによって生まれた最良の方法」っていうことなんじゃないかなぁ、と思うんですよね。バローロのに関して言えば、これまで150年以上の歴史、時代背景の中で、多くの造り手が造り続け、ネッビオーロでワインを造るうえで、一番シンプルで、なおかつ美味しいという単純な動機のもと、数々の試行錯誤の中で、少しずつ出来上がってきた方法だと思うわけです。
ですから、伝統っていうものは今までと、そしてこれからと現在進行形で変化しているはずですし、ただ単純に「手段」というものに固執するというよりも、その前段階ともいえるブドウ作りについてもそうですし、それを行っている「人」の確固たる意気込みがあってはじめて「伝統」を守る、引き継ぐということになるんじゃないかなぁ、、、と思うんですよね、、、。
すいません、ちょっと脱線しましたが、、、、(汗)

ブルーノのやっているワイン造り、これだけの長い時間のマセレーションは、武骨なほどの気合の入ったタンニンをもたらします、そのワインがやはりそれだけの長い時間がかかります。そしたらこのワイン、飲めるようになるまですごい長い時間かかるよね、ということになります。
そうなったときに、「だったら時間をかけよう!」とまったく迷うことなく決断できる彼の潔さ、心意気とでもいうんでしょうか。それだけの時間的、スペース的なコストを受け入れるだけでも、十分すぎるリスクだと思うんですよね、、。
現在販売しているバローロはなんと2004年!そして彼のカンティーナには樽にあるものを含めれば05から12まで、なんと8年分のストックがあるんですから、、、そしてドルチェットやバルベーラ、ネッビオーロなんかも十分すぎるストック、、、もう返す言葉もありません。

リリースまでに9年近くかける彼のバローロ、、、しかもそれでいて全く堅苦しくない彼の考え方に、正直驚かされっぱなしでした、、。「ネッビオーロには何をおいても時間をかけることが一番必要。収穫もそう、マセレーションもそう、そして絶対必要なのはゆっくりと熟成させてやること、、、。ネッビオーロは長い熟成のなかで、もう一つの顔、素晴らしい香りが生まれるんだよね。6年、7年経ってようやく本当の姿が見え始める。それが必然と思ってる。」

想像以上の彼の迫力に圧倒されちゃいましたが、気を取り直して畑を見に行きます。

畑はカンティーナの周囲に広がっています。標高は400~430mほど、壮観、、としか言いようがないほどものすごい真っ白な大地、、、汗。
土壌は強烈ぎる石灰質と強い粘土質、この二つが場所によって複雑に入り組んでいる、まさにお手本のような土地。やはりバローロという名前を持つ土地だけあって、本来十分すぎるほどのポテンシャルを持っているんだよなぁ、、、としみじみ感じるほどの畑です。

これはドルチェット、樹齢は60年ほど、ぜんぜん現役、、、、汗。ブルーノ曰く、樹の太さは、土地の豊かさで左右されるからあまり関係ないとのこと。40~50年になると、丁寧に剪定していても、ねじれたり、曲がったりしてくるという。


畑では農薬や化学肥料は当然、堆肥も使いません。十分すぎるほどの土地の力をそのまま生かし、毎年最低限の銅を所要する程度。十分すぎる日当たりと吹き止むことのない風、当然の事を行っていれば間違いのないブドウが収穫できる。70回近い収穫をここでしてきたブルーノ爺ちゃんの言葉の重み。半端じゃないです。

こっちはネッビオーロ、今年は全体的に雨が多くて、厳しい収獲を迎えたところがほとんどだこ言うのに、この健康すぎるブドウばかり、、、。これもすべて、土地の力とブルーノ爺ちゃんの知恵袋があってこそ、、。


最後は家に戻って、テイスティング。造ったワインのほとんどは瓶詰めせずにスフーゾで販売。わずかにボトリングしたワインも昔からの客やドイツ人、直接買いに来る人たちしか買うことのできない彼のワインをいよいよ飲ませてもらいます~!

試飲しているうちに、まだリリースしてないヴィンテージやら古いのやら、キナートやらバローロの垂直やら出てきて、、、かな~り飲み過ぎてしまいましたし、今回話に夢中で写真が本当に少ない、、、(泣)。

締めとばかりに娘さんが作ってくれたバローロ入りのザバイオーネ!贅沢すぎるザバイオーネ、、、美味しかったんですけど、、、ものっすごく甘かった。

揺るぎのない無骨さと、染み出してくるような奥行き、潔いにもほどがあるブルーノの造るバローロ。今回の度の中でも1,2番に衝撃的な一発をもらった彼のワイン、衝撃的なバローロ04からバルベーラ、ドルチェットと入荷する予定です!その時はぜひともよろしくお願いいたします~!