本投稿は別ブログで2020/02/26に掲載された記事(全16回の6回目)の一部表現を修正して転載しています。
(つづき)
気にもしない人にはCO2って
吐く息や燃えカスなどの排出物のイメージで
役に立たないうえに、
これまでお伝えしてきているように
地球温暖化の原因物質として
ただの厄介者としか思っていないことが
多いのではないでしょうか?
このシリーズのその1でも少しだけ触れましたが
実はCO2は地球上の生物にとって
とても重要な物質なんです。
この点は、あとで「CO2悪者推進派」の真の意図を
検討するうえでもポイントになりますので
ここではCO2の変遷と役割について、
理解していきましょう。
まずは大気中のCO2の地球上での変遷を確認しましょう。
以下は地球誕生から現在までの大気組成のグラフになります。

縦軸が対数表記の片対数グラフで少し分かりづらいですが
これによれば初期の地球大気はほぼ全てCO2だったということで、
さすがにこの時のCO2は今の金星のように
温室効果ガスとして機能していました。
続けてグラフを見ていくと、
その後CO2濃度は一貫して減ってきています。
減ってきた理由は、
初期と、酸素(O)の増えだす後半で、
主要因が異なります。
初期のころは水(H2O)に溶けていくことで
大気からCO2が減っていきました。
こうしてCO2が水(海)に溶けることにより
炭素(C)を利用することが可能となりました。
そしてこの炭素(C)から生物に必要な
アミノ酸などの炭素化合物が合成されて
ついには生物が誕生し、
その生物自身がまたCO2や炭素(C)を
消費するようになっていったのです。
乱暴な表現になりますが
生物とは炭素化合物の集合体であるため、
地球に水(H2O)が存在したことは
生物を育むうえで極めて重要だったのです。
この生物の主流は当初は植物系でした。
ご存じのように植物は光合成により
炭素(C)を体内に取り込みます。
そして次第に植物系生物に続き、
これら植物を体内に取り込むことにより
炭素(C)を獲得する動物が登場し増えていきました。
このようにはじめは水中(海中)だけだった
これらのCO2消費活動は
大気のCO2が減ることにより、
生物が生活できるレベルまで地表温度が下がり
呼吸に必要な酸素(O)も存在するようになり
生物たちが陸上に進出できるようになりました。
こうして陸上生物が発生し、増えていくことで
CO2の消費はより一層増えていきました。
かつての地球はCO2が豊富だったため気温も高く、
CO2を栄養とする植物にとってはパラダイス。
さらに食物連鎖で植物が豊かになれば
動物にとっても食料が豊富で食べ放題のパラダイス。
結果CO2はどんどん消費されていきました。
消費されたCO2は生物の吐く息で大気にも戻りますが、
体を構成した炭素(C)は残ったままになります。
(厳密には新陳代謝で入れ替わってはいますけど)
そして生物が死んだ後も(焼かれない限り)
大気に還元されないまま体内に残ったままになります。
この動植物の体内(死骸)に残った炭素(C)が
石炭であり石油であり天然ガスになります。
つまり、いま我々が利用しているエネルギーの大半は
古代のCO2だったということです。
循環という視点でみれば
石炭、石油、天然ガスを燃焼して
CO2を大気に戻すべきとも言え、
本来の地球から見れば化石燃料を燃やすことの方が
リサイクルになるということです。
このように生物(動植物)の繁殖や活動により、
CO2はどんどん減り続け、
地球の初期にはほぼ100%だったものが
今では0.04%と1万分の4まで減ってしまいました。
(※絶対量ではなくあくまで大気の組成比率)
ではCO2がここまで減ってしまうと
何か支障がでるのでしょうか?
それはこれまでお伝えしたとおり
このまま減り続ければ
植物の食べ物であるCO2が枯渇してしまう
ということであり、
食物連鎖上位の動物にとっても
食べ物である植物が不足して、
食料問題を更に悪化させてしまう
ということになります。
例えば野菜や果物を栽培する農家のビニールハウスでは
炭酸ガス発生機(二酸化炭素発生機・光合成促進装置)を設置して
わざわざCO2を発生させる対策を打ったりしています。
そんなところで、今回のお話のポイントは
CO2は
自然環境保護にとっても
食料問題解決にとっても
欠かせない存在
ということを、
理解しておいてください。
(つづく)