日本語と英語の考え方 | リスニング・スピーキングの体験型英会話プログラム

リスニング・スピーキングの体験型英会話プログラム

英語の発音を基礎として、リスニングとスピーキングを中心に英語を学ぶ方法を提供

「英語力を伸ばすには、結論から言う、または自分の意見を最初に述べる習慣を身につけた方がいいですよ」

 

とネイティブの英語の先生に言われたことがあります。

 

ところが、日本人の場合、文章を書く時や話をする時は、「起承転結」に沿って書いたり話したりする傾向にあります。

 

日本人に手紙を書いたり、話をしたりする時はいいかもしれませんが、外国人、特に英語圏の人に書いたり話したりする時は、この方法は絶対に避けるべきです。

 

何故なら、外国人は、起承転結とは全く逆な順序で書いたり話したりします。

 

例えば、ある日、お母さんに買い物を頼まれてスーパーに買い物に行った時の出来事を描く時、日本流と西洋流で書いて、比較してみましょう。

 

日本流ですと、

 

  • いつもの通り、大通りを通って、近くのスーパーに買い物しに行きました。
  • いつもですと、通っている人の数もまばらで、スーパーまで10分も掛かりません。
  • ところが、その日は、近くで火事があり、大通りは、消防車ややじうまでいっぱいでした。
  • それで、買い物するのに30分も掛かり、夕食が出来上がる頃には、家族全員が不平をこぼしていました。

 

西洋流ですと、

 

結論

  • いつもの買い物が10分ではなく、30分も掛かり、夕食が出来上がる頃には、家族全員が不平をこぼしていました。

理由1

  • いつも通る大通りの近くで火事がありました。

理由2

  • その結果、消防車ややじうまで通りはいっぱいでした。

結論

  • だから、帰宅するのが遅れ、家族全員から文句を言われました。

 

如何ですか?

 

日本流ですと、「買い物に時間が掛かり夕食を作るのが遅くなって、全員が不満だった」との結論が最後に来ます。つまり、前置きが長いのです。

 

この日本流の文章を読んでみて、違和感がなければ、英語を話す時も、もしかすると、この様な調子で話しているかもしれません。

 

それとも、意識して、話し方を変えていますか?

 

西洋流では、結論が最初に来るので、話の内容が分かりやすいです。また、理由付けがキチンと述べられ、最後に、再び最初の結論を別の表現で再確認します。

 

ですから、西洋流ですと、話の展開が分かりやすく、納得しやすいです。

 

時々、理由を2つだけではなく3つ述べることもあります。これは、その主張したいことを支える理由が2つだけでは足りなく、3つぐらい付け加えなければ相手が納得しない時に用います。

 

この様に、日本流と西洋流ですと、全く違った話の展開が繰り広げられます。

 

どちらが良い悪いと言っている訳ではありません。

 

西洋人が日本流の話の展開で言われたとした時、まず混乱します。終いには、苛立ちを覚えるかもしれません。

 

特に、これがビジネスの場面だと考えますと、予想される結果に、大きなインパクトを及ぼすと考えられます。

 

実際に、国内を中心に業務を展開していた中小企業の部長が、初めて米国の見込み客を相手に英語でプレゼンをしたのですが、日本流でしたからたまりません。混乱だけでなく、不信感も生じてしまいました。

 

この日本企業は、「本当は売りたくないんだ」との印象を米国人に植え付けた様です。回りくどい前置きをしてから、最後に結論を述べたからです。

 

結果は、取引は失敗に終わり、その理由を後から日本の商社から聞かされました。

 

この話は何十年前の出来事なので、今はこんな出来事はないと思います。

 

しかし、日常会話でも、この様な話の展開で話を進めがちな日本人は今でも多いと思います。

 

ここで述べたいことは、英語を学ぶ時は、技術的なこともさることながら、相手の文化や習慣なども出来るだけ学ぶことをオススメします。

 

そのためには、やはり、西洋の生活そのものを描いたテレビ番組や映画なども普段から観ることを心がけてください。

 

しかも、英語を学んでいる方は、意識して観る様にしてください。そして、日本との違いを認識し、それをうまく取り入れて英語を話すようにしてくでさい。

 

最後に、下の文章を付け加えておきます。

 

(結論)英語は、世界で最も重要な言語のひとつです。

 

(理由1)英語は、世界中で使われています。

(理由2)英語は、人と人との輪を作ります。

(理由3)英語は、世界とあなたをつなげます。

 

(結論)私たちは、毎日の会話で英語を使います。