JALの再生がニュースになってますね。
私は以前JALにやたら乗ってたので気にもなるところです。
その中で企業年金の負債が3,300億とかになってるそうですな。
企業年金減額で協力要請 : NHKニュース
企業年金の仕組みがわからないとなんの事かよくわからない方も多いと思うので、今日は簡単にその説明でもしましょう。
たまにはマジメな記事も読まないとボケるのでちゃんと読みましょう (=m=)
企業年金とは、国の国民年金や厚生年金とは違って、その企業の従業員のための私的な年金です。
色んな形態があるのですが、細かいことなので省略します。
この企業年金はJAL本体とは別組織の法人になります。
掛け金をもとにして、資金の運用をして増やし退職者への年金支給をするのが企業年金の役目です。
退職後に別の年金が増えるわけで、従業員側から見ればその企業で働いているメリットの一つでもあると思います。
企業によってはこうした企業年金を持たないところもあります。
掛け金は従業員から(給与や賞与から取り立てている)とJAL両方から支払われています。
それをもとに企業年金は株式や債券(国債等)などを買って運用して増やすのです。
ところがこの運用利回りをいまどき4.5%とかなり高率に設定してると聞いて、私はびっくりしました Σ(・ω・ノ)ノ!
掛け金を4.5%で運用した金額で年金がもらように計算されるのです。
もちろん利回りが高いほど多くもらえます。
しかし4.5%で運用できないと、その足りない分をJALが穴埋めして負担しないといけないので、経営状況を更に悪化させる要因となります。
実際の運用利回りがどれだけかわからないのですが、バブル崩壊後そうした高利回りで運用し続けるlことは、まあ不可能に近いわけです。
株式で大損したり、個人で出来る金融商品でもそんなの普通ないことからわかるでしょう。
この利回り保障が企業の負担となるために、多くの企業はその利回りを下げたり、最悪企業年金を解散したりということをしてきています。
それをいまだ4.5%なんてとこに設定してるのが信じられないです。
これを下げるには、企業年金加入者の2/3以上の同意(現加入者および退職している年金受給者)をもらわないといけなかったと思います。
利回りが下がるということは、つまりもらえる年金額が減るということです。
それとJALにはたしか労働組合が9つも存在するという特殊な環境も、この同意を困難とする一因となっているのではないでしょうか。
ともかく多くの企業では大変ですが生き残りのためにそうした努力を既にしてきているのですから、経営情況に対するJAL全体の認識の甘さを感じてしまいます。
JALの経営悪化には、もちろんやたらと国内に空港を作って、ムダに路線を拡大してきた国の責任もないとは言えないでしょう。
適当でない空港利用予測をもとにばんばん空港を作っちゃってきたからです。
作ってしまった後にどの路線でも儲かればいいんですが、全然そういうわけじゃないのです。
伊丹から福岡に飛ぶとすぐに、関空と神戸空港がすぐ左とか下に見えて、私なんかは「なんじゃこりゃ!」?と思うわけです。
はっきり言って、近すぎて飛行機がぶつかるんじゃないかと怖くなるぐらいです。
大阪知事はどう思ってるか知りませんが、利用者の立場としては私個人は伊丹が一番便利だと感じてました。
関空なんて地盤沈下で埋立地が沈んでるらしいし、強風が吹くと電車が橋を渡れなくて行けないし ( ̄_ ̄ i)
↑関空に行く南海ラピートは鉄人28号みたいでユニークでいいデザインですが。
このあたりは先日の羽田ハブ化の大臣の発言にも関係してくるところですが、横道にだいぶそれてきたのでこれぐらいで。
ともかく完全な私企業なら勝手につぶれてもいいんですけど、交通は公共性のある事業ですから、直接関係ない多くの国民も迷惑をこうむるわけです。
先ほどの赤字国内路線もどうするのかということを改めて考えないといけないですし。
経営再建には公的資金(つまり税金)が投入されることになるようですので、今後どういった処理が行われていくか気になるところですな。
ジェットストリーム 城達也
城達也さんはいい声ですね。
JAL提供のこのラジオ音楽番組は今でも続いてるようですが、このほっとするような長寿番組がなくならないように頑張って欲しいと思います。
おしまいです。