「天と地と」
コレなんで、借りてきたのかわかんない。
放映当時、母上様が角川系のコミック雑誌を講読していたので、記事だけ読んだ記憶があります。
そして記事を読んでいて、わざわざハリウッドまで行って撮ってきた大勢の人が赤い鎧と黒い鎧でワーッと戦闘するシーンだけがスゴい映画なんだろうな・・・って思い、そのまま見ることもなく忘れ去っていた映画でした。
見た感想。
予想通りでした。
確かにアレだけの人数の人と馬がドドドッと広い平原を駆けていく様は圧巻です。
今なら100%CGで安く再現してしまうんでしょうが、スゴいお金と時間がかかっています。
でも良く見ると人の動きがモタモタしているトコもあり、絶対にモタモタしないCGの方がスピード感は出たかもしれないです。
戦闘シーン以外のストーリーは・・・・・ま、いいや。
人質の女性と子どもを殺さなきゃならなかったのが辛くて、部下を放り出してしまう上杉景虎(後の上杉謙信公)とか、色んな意味でありえないし。
しかもソレを追っかけてきた部下を武田の配下に切り殺されたから信玄倒すとか…ありえねぇ~

も、何をどうツッコんだらいいのか、わからんです。
訳のわからん女武将やら太鼓部隊やら出てくると、やたらに火縄銃でパンパンやっつけられているし・・・なんなんだろ?
この映画の謙信公はゴルゴ13もびっくりな、スナイパーらしいです。
命中精度が残念な筈の当時の火縄銃で、「タマが届くかよ」って距離から馬に乗った人を一発でしとめるとか凄過ぎる・・・・・色んな意味で奇怪。
つか、浅野温子さん、若けぇ~!
当たり前なんだけど。
やっぱ、キレイだなぁ。
ノッチャンが好きな女優さんなんですよね。
ま、そんな感じです。

平成になって、稲垣吾郎さんが殿様役で出演してリメイクした映画のコチラは大元の方です。
こっちはオイラには全く馴染みがないレベルで
里見浩太朗さんが若けぇ~!!
当たり前なんですけど、オイラ「水戸黄門」の格さんの時代からしか知らないので、ホントびっくりするぐらい若けぇ~!(年がバレますな)
平成リメイク版も半年程前に見ていますが、こちらはスゴいです。
モノクロが気にならないくらい役者さん達の演技に色を感じます。
スゴいなぁ・・・・・。
大まかなストーリーは、平成版と一緒です。
明石藩の殿様が現将軍の弟なのを良いことに我儘放題なので、「こっそり暗殺しろ」と命じられた主人公の元に主人公を合わせて13名の刺客が集い、参勤交代中の殿様が江戸に着く前に暗殺(?)してしまえ・・・・・って、話です。
こう書くと身もフタもありませんが・・・

この映画はプロセスの人間模様を辿っていく映画なのかなと・・・思います。
殿様の乱心ぶりは、吾郎ちゃんの狂気めいた演技の方がインパクトあって、私は好きです。
ただ、この映画で描きたいのは 島田新左衛門と仲間の刺客達の人間模様であったり、鬼頭半兵衛(明石藩の重臣で、忠臣で賢い苦労人)の武士としての生き様であったりが中心なので、バカ殿様はアレくらいあっさりな方が良いのかもしれません。
平成版はぶっちゃけ吾郎ちゃんの狂気の殿様ぶりが主役になっていて、島田新左衛門も鬼頭半兵衛もあまり印象に残りません。
オイラが一番印象に残っているのは、新左衛門が甥の新六郎(里見浩太朗)の元をたずねるシーン、一度別の仲間が刺客に誘っていますが、新六郎は芸者のヒモでいる方が大切と仲間になる事を断っています。
新左衛門は一言も「仲間になれ」とは言わず、
「お前もコレを引くのか」
と三味線を手に取ります。
「俺も昔、コレで身を立てようとしたが、中々に難しくてな。武士として死ぬ方が楽だと悟ったわ」
そう言いながら三味線を奏で始めます。
一曲弾き終わると、新左衛門は帰ってしまうのですが、そんなオジの姿に考えた末、新六郎は刺客となる決意をする・・・・・そんなシーンです。
特に多くを語るでもなく、静かなシーンですが、新左衛門の並々ならぬ決意とか、想いの重さが伝わってきます。
本来、日本人が持っていた情緒的な文化ってコレだよねぇ・・・と、感慨にふけっちゃいました。
その後、新六郎が出ていくシーンで
「ちょっと出かけてくる」
「いつお帰りになるの?」
「早ければ一月足らずで、遅ければ・・・・・次の盆には帰ってくる」
と芸者と新六郎が語るシーンがある。
平成版にもこの会話はあるのだが、描かれ方が大きく異なっています。
死を覚悟して出かけていこうとしている新六郎を引き止めたいけれど、「待って」とか「行かないで」とか一言も言わないのだ。
だけど、本心では引き止めたいけれど、新六郎の決意とか覚悟とか、想いの程もよくわかっているから女は何も言わずに黙って出て行かせてしまいます。
ただ、出ていった後で戸口まで新六郎を追いかけますが、既に新六郎の姿はありません。
前の新左衛門のシーンと合わせてこのシーンも大好きです。
言葉にして伝える事はとても大切だけれど、あえて言葉にしないが故により伝わる想いもあると思います。
その意味ではすごく色んなメッセージを受け取れる場面です。
日本映画の古きよき・・・・・って、原点の一つがここにあります。
すごく良かった~

や、こう言う軽い書き方してよいのかな?って気もしますが・・・
ホント映画っていいな・・・と、素直に思える一作でした。
も、こういう映画作れないのかなぁ?
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