無限の人、悠久の想ひ(プロローグその1) | つれづれなるままに我がままな日記

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×イチ母とその相方と子ども達のゆかいな日々。

ボディートーク&子育て日記&食育劇食まるファイブの話。

息子と見続けている特撮・時代劇・アニメ等の感想も気紛れにあります。

   プロローグ

1

 その日、姉さんは「今日の夕食、何にしようか?」と同じ口調で僕に話しかけた。

「ねえ、良ちゃん。あって欲しい人がいるんだけど・・・・・・今日いいかな?」

「え・・・・・・・・だって、僕、今から冬期講習なんだけど。」

塾の用意を鞄につめて、僕は今しも出かける所だった。

「良ちゃん、まだ2年生なんだし、すぐにすむから。」

そう言いながら姉さんは顔の前で両手を合わせた。肩をすくめながら、片目を開けて上目遣いに僕を見る。いくら高校2年生と言ったって今はもう冬休みだし、少々高めの志望校だから早々暇な訳じゃない。でもまあ、ちょっと人と会うくらいの時間なら取れるかもしれない。ただ姉さんの「ちょっと」の用事は往々にして僕の予定をパーにしてしまう。僕は戸惑いながら姉さんを見た。

「お願い、良ちゃん」

その「お願い」に僕が叶わない事を姉さんはよく知っている。だってたった一人の姉で、たった一人の身内の「お願い」なのだから・・・・・・・・。

「冬期講習が終わってからでいい?」

「ありがとう。じゃ、終わったらこのお店にこれるかしら?」

差し出された紙片にはボールペンで地図が書かれ、その場所を斜線で塗りつぶし、矢印が引っ張ってある。矢印の根元には店の名前と携帯番号、番号の後には「櫻井」と記されていた。少し角ばったその文字は姉のそれとは違う、明らかに男性の文字だった。

「これ…誰?お店の番号わからないなら、姉さんにかけるのに・・・・・・。」

姉さんは少し首をかしげて紙片を覗き込んだ。

「書かなくていいって言ったのに・・・・・・。良ちゃんに会わせたい人ってこの人なのよ。」

そう言って姉さんはフフッと笑った。

「そのお店、電話はないのよ。」

僕は少々いぶかしみながらも、せっかく申し込んだ夏期講習の初日に遅れそうになっていると気付いて、あわてて家を飛び出した。

(続く)



これだけだと訳がわかりません。(苦笑)

制限文字数が気になったので、とりあえず冒頭だけアップしてみます。