先週の出来事です。
こんな図書を手に入れました。
どこかの図書館で除籍処分されたものです。内容はタイトルの「天文アマチュアのための天体スケッチ入門」のとおり、天体をスケッチするための指南書です。現在はデジカメやCMOSカメラによる「撮影」が主流ですが、天体をじっくり肉眼で観測しながら「スケッチ」するのもなんとも優雅でいいなと思い、三連休が始まる金曜日の夜にいつもの公園に出動しました。
鏡筒は初公開、タカハシのP型です。口径65mm、焦点距離500mmのセミアポクロマート鏡筒です。三枚玉レンズなのですが、「セミ」が付くアポクロマートです。アポクロマートとの違いはよく分かりません。ずっと前にオークションで手に入れたものでレンズも綺麗な上物です。また、私のV-1鏡筒と同じ1978年製です。コンパクトなのでリュックに入れて運ぶことができます。いつもの公園に持ち運ぶには、ちょうどよいサイズです。
まずは木星から。低倍率のアイピースで導入し、6mmのアイピースに交換してじっくり観測を始めました。ところがこの日は、寒波が到来しており温度計は氷点下4度を指しています。たちまち体は凍りつき、手は悴み、つま先が寒さで痛くなり非常につらい状態に。撮影のときは、公園の園路を歩き回って体温を上昇させて寒さをしのいでいるのですが、眼視のときは、じっとアイピースをのぞき続けるわけですから体が冷え切ってしまい、スケッチどころではありません。結局、木星と最接近中の火星、そしてM45プレアデス星団を見た後、撤収しました。
昨年撮影した散開星団なんかもじっくり見てみたかったのですが、真冬の眼視は厳しすぎました。まずは、防寒対策を検討する必要がありそうです。
さて、その翌日は撮影に切り替え、いつもの公園ではなく、自宅アパートの駐車場で木星を撮影しました。鏡筒はP型、カメラは、キヤノンEOS60Dです。60Dには惑星撮影に適した動画撮影機能(640×480クロップ)があるそうなので、カメラのキタムラで安い中古を買いました。ついでに最接近している火星もと思いましたが、鏡筒のドローチューブが長いせいか赤道儀のバランスがうまく取れません。木星の導入にかなり苦労し寒さで体も冷え切ったので、切りあげました。
撮影した木星の動画は、ステライメージで画像処理しました。強調処理すると大赤斑も写っているのが分かり嬉しかったです。
撮影日:2025年1月11日(土)
カメラ:Canon Eos60D(無改造機)
鏡筒:タカハシP型(D65mm、f500mm)
補正レンズ:拡大撮影アダプターNCA、アイピース14mm
架台:タカハシV-1
モータードライブ:K-ASTEC AMD-1Z