オウ、よく来たナ!
今週の月曜日、ウォーキングの途中でとっても素敵な出来事がありました。
備忘録を兼ねて、自分のために書きます。
少し細かいかもしれませんが、備忘録なのでお許しください(笑)
この後出てくる写真は、後日再訪して撮ったものです。
その日すでに1時間くらい歩いていたのですが、昼食までのスケジュールを考えるとあと30分くらい余裕があって。
そこで帰り道にある公園の裏山ミニハイキングコースに寄っていくことにしたのです。
多分10年ぶりくらいで、確か30分くらいで1周できた記憶があって(後で調べたら、全長約1.5km。ゆっくり歩くと60分くらいのコースとのことでした)。でも、けっこうしっかりした山道なんですよ。
スタートは公園内の高台にある冒険広場。この冒険広場からスタートして、公園内にある古民家の裏手に出る「古民家口」(ゴール)を目指します。
この奥を上がるとハイキングコースが始まります。
このスタート地点の写真、上から4分の1くらいのところに小さな道しるべがあって分かれ道になってるのわかりますかね?
近づくとこんな感じ。
右に行くと「展望台」って書いてあります。この展望台が後でキーになります。
当日は展望台には行かず、左の道を。というより、以前の記憶よりも早く分岐があって、気づかず登って行った感じです。
この階段かなり続いていて結構息切れしました。
電信塔を通り過ぎて、2つ目の電信塔手前で分かれ道。
真っすぐ行くと元の公園奥の沼地へ。右側の北公園の方に進みます。
この北公園っていうのも厄介な表記で。このハイキングコースは複数の小さな公園につながっているのです。
北公園の方には向かうけど、古民家口に出るには途中でルート変更が必要になります。
しばらく進むと今度は下り。
人家とかはもう見えません。
足場が悪いのか一部やけに舗装された道が数十メートル。この後は上り。
結構もう高い場所。遠くにマンションが見えます。
さらに上っていくと!
休憩広場!だいたい中間点です。
ここまで二組くらいとすれ違ったかな。
ここで子どもが数人、前を行くのを見かけるのです。
わたしは、ここでちょっと一息ついてお茶を飲んで。
1~2分休んで、再スタート。
しばらく歩くとこの辺りで先ほどの子ども3人を見かけました。
歳は小学1年生くらい(違ったらごめんなさい!)の女の子3人。
ひとりがこの道しるべの右10メートルくらいの位置で紙を見ていて、他の2人はさらに数十メートル見晴台の方に上がった辺りにいて。
女の子3人だけなのかなぁ~と思いつつ、軽くお辞儀をして紙を見ていた女の子の脇を通り過ぎました。
このときチラッとこの女の子がわたしの方を見た気がしたのですが、警戒されているのかな、気のせいかなと思いつつ歩を進めました。
すると、離れたところにいた2人が「もお~、わかんないよ~!」「迷っちゃったんじゃない?」などと言う声が。
あ、迷ってるのか!
急いで戻って紙を持っていた女の子に声をかけました。
とても礼儀正しい子で。
持っていた紙を見せてくれながら、「展望台」と書かれたところを指さし「ここに行きたいんです」と伝えてくれました。
そこに他の2人も駆けつけてきて、それぞれ礼儀正しく自己紹介をしてくれました。
ごめんね、おじさん憶えきれなくて^^;ただ、大好きだった3人組の元リーダーと同じ名前は憶えてる(ご縁かな)。
3人が口々に話すことを集約すると、3人のうち2人は姉妹で、もうひとりはお友だち。冒険広場から出発してお母さんがつくってくれた地図をたよりに古民家口に向けて歩いているとのこと。地図を持って悩んでいたのは、お姉さんでした。
お母様お手製の地図、3人だけでの行動。
お母様の意図が分かった気がしました。
なので、展望台はスタート地点すぐにあり(初めの方にあった分かれ道のアレです)、戻るとかなり距離があること、もしかすると古民家口に着いてからもう一度上った方が早いかもしれないことをお伝えしました。
他にも「(地図上で)ここはどこですか?」「落とし穴ってどこにあるんですか?」などなど。
わかる範囲でお答えしました。
3人は自分たちで考えて、先に進むことを決めました。
※ここでわたしの反省点。
後で考えてみると、「江ノ島が見える」というキーワードも出ていました。お姉さんが指さした「展望台」を基準にお伝えしましたが、今日展望台に行ってみたら江ノ島見えるんですが、見づらい。↓展望台。
展望台正面は晴れると富士山が見えます。
展望台側面から見ると江ノ島が。中央右寄り、雲との境にもこっとあるのが江ノ島です。
ところが3人と会った「見晴台」(台のようなものは無い)から見ると江ノ島が大きく。これも中央右寄りのもこっとしたやつです。灯台が中央にあるでしょ?
「見晴台」探してたのなら、ごめんなさい!もうちょっと、情報整理すればよかった!
話を戻します。
情報を提供したし、お母様たちの意図も考え、ここでお別れすることに。
すると3人から「ありがとうございました!」ととても元気で気持ちのいい挨拶が(じ~んときました)。
が、進行方向一緒なんですよね^^;
お別れをしたものの、近くを歩くカタチに。
お姉さんが先頭をきってぐんぐん歩いて、少し離れて2人。その後ろをわたしが歩く感じで。
すると、目の前に「クヌギ」と書かれた木が。
「クヌギ?」「タヌキ?」2人が笑いながら話します。
木札のひびで「ク」が「タ」に見えるでしょ?
「これはクヌギだね~、タヌキに見えるねぇ(笑)」とわたしも参加。
で、数十メートルほど一緒に行くと、地図に書かれた目印のひとつ「ふたつのベンチ」が。
3人がベンチに座る様子だったので、ここでほんとのお別れ。
「それじゃね」と言ってベンチ脇にあったこの道を進み始めました。
3人からはもう一度「ありがとうございました!」とさわやかな挨拶。
「うんうん」とじ~んとしながら、歩いていくわたし。
「わたしたちも行こう!」
3人の声が聞こえ、後ろをついてくる気配が・・・ない。
ベンチの奥の方に3人が消えていきました。
えええええ~!あんなとこ道あったっけ?
慌てて戻るわたし。
ベンチの奥を見ると、ぱっと見わからない道が確かにありました。
わかります?右下から左斜め上に入っていく道。
進んでみると・・・、
通せんぼされてますが確かに道は続いております。
倒木っぽいのが多くなってきてるけど、奥の方から3人の声が。
ぶっとい木が倒れておりますが、この木の向こう側に道が続いています。ここでわたしは3人に追いつきました。
お姉さんとお友だちは木の向こうで待っていて、妹さんがこの木を乗り越えているところ。
木の太さは身長170㎝のわたしがギリギリ跨げないくらい。
「大丈夫?」わたしは声はかけましたが、乗り越えられそうだったので手は貸しませんでした。
確かに道はあるけど、ちょっとこの道は怪しい。
で、結局わたしは黙って後ろをついていくことにしました。5~10mくらい離れて。
※おそらくこの道は、旧ハイキングコースだったんだと思います。倒木とかもあって、先ほどわたしが行きかけた道が整備されたんではないかと。
不思議な道中が始まりました。
わたしは同行を頼まれたわけでもなく、同行を宣言したわけでもなく。
10mくらい後ろをついていくだけ。
3人もわたしがいることはわかっているものの、特にわたしに話しかけず。わたしも話しかけず。
3人の話す内容から少しずつ様子がわかってきました。
どうも3人からお母様たちに「冒険がしてみたい」と言ったようなのです。
それでお母様たちが地図を用意して、「冒険」の準備をしてくれた。
お姉さんは先頭をぐんぐん進みます。ふたりはアレコレ話したり、弱気になったりしながら付いていきます。
途中、お姉さんが「落とし穴あったよ!」と2人に声をかけます。「落とし穴」は昔、獣を取るために掘られた穴。
あれ?こんなとこだったっけな?と思いましたが、お姉さんからは数十m離れているんでどこを指さしたのかわからず。
しばらく行くと、2mほどの楕円形の地面の周囲を、結んだような草で囲った場所が(何かの目印?こういうところの写真を撮るべきなのにね!3人がいないと気づかずに通り過ぎちゃうんですよね)。
お姉さんは気にせずに進んでいましたが、残る2人は「ワナかなぁ・・・もしかして熊をとるための・・・」。心配そうにわたしのほうをチラッと見ましたが、あえて答えず(後になって「この山に熊はいない」くらい言ってあげてもよかったかなぁと反省)。
道は本来のハイキングコースに合流したようでした。
それでも、道しるべやお母様の地図に無い分かれ道が度々あって。
わたしも10年ぶりくらいなんでうろ覚えだったこともありますが、道は原則3人が決めました。
ほとんどお姉さんが決めてたかなぁ。
迷うとチラッとわたしのほうを見ることはあったけど。
でも、一度も弱音を吐かず、お姉さん立派だったなぁ。
ちなみに今日、再訪した際、わたし1回道間違えて迷いました^^;
お姉さんについて行ってよかった!(笑)
また、子どもって大人が見過ごしてしまうようなものもたくさんキャッチするんだなぁと痛感しました。
大人の目線にある目印よりも、植林ボランティアさんかどなたかが草に結んだ小さなメモのようなものを見つけたり、低いところに目が行きがちなんですね。
そうそう、後で地図に書かれた本当の「落とし穴」がありました。
3人は気づきませんでした。
一瞬、伝えようかと思ったのですがやめました。
3人が見つけた「落とし穴」こそが、冒険の宝物。
ちなみに「本当」のはコレ。
目立つんだけど、3人は気にならなかった様子。
途中コースを外れたこともあってか、すれ違ったのは一組のみ。
この辺だったかな。しっかり整備されて。
最後の方は、2人かなり気弱になっていて。
そこで最後の分かれ道だけ、わたしが大きな声を出して教えました。
ここ。右に降りていく階段と奥の方で左に降りていく階段。なにも道しるべなし。
右に行っちゃうと、別の公園に行っちゃうのよ^^;
で、左の方に向かったんですが、見下ろすと地上が見えてきています。
「お墓が見える!」「もしかして地獄への道なんじゃないの?」
お墓は無いと思うけど、心理的にもう怖くなってたんだよね、きっと。
1人泣き出しちゃって。
「がんばったねぇ!もう、すぐ公園だよ!」
階段を下りればすぐに古民家。
もう声をかけるのをためらいませんでした。
しかし、3人にはまだ試練が。
古民家の裏口の門が閉まっているのです。
「大丈夫!左側から通り抜ければ公園だから!もうちょっと!」
左側を抜けて公園へ。
「よくがんばったねぇ~!すごいすごい!」
ですが、お母様たちの姿は無し。
ここから、妹さん座り込んだり寝転んだり。
ホッとしたんだろうねぇ。でも、わたしは手を出しませんでした。
お姉さんがその都度、説得して妹さん立ち上がって。
恐らくお母様方は、高台になっているスタート地点の冒険広場にいるんではないかとのこと。
この左側を上ったところね。
で、お姉さんを先頭に3人は階段を上っていきました。
「おかあさ~ん!」「ママ~!」
わたしは上らずに、直進。
お母様たちが公園内の別の場所にいる可能性も考えたのです。
子どもを探してそうな、待っていそうなお母様方がいないか。
もし冒険広場にいらっしゃるなら、このまま3人と合流できるはず。
そしたら、階段を上っていたお姉さん、わたしが離れていくことに気づき、「ありがとうございました!」と大きな声で。続けて二人も「ありがとうございました!」。
とても礼儀正しく。おじさん、ほとんどなんにもしてないのにね。じ~んときちゃいました。
公園の平地を一回りして、冒険広場へと階段を上がると、奥の方のテーブルに3人の子どもと2人のお母様らしき影が。
一瞬、ご挨拶しようかと思いましたが、冒険譚は3人から聞けばいい、と爽やかな気持ちで公園を後にしました。
めでたしめでたし!
・・・とはならず!
帰ってから心配になったのです。
あの姿、ほんとにあの3人とお母様たちだったのか。
お母様たち、途中から知らないおっさんが付いてきたと聞いて不安になっていないか。
いや、もしかするとそのおっさんが全て道案内したと思われたりしたらあの子たちのがんばりが!
昼食を食べ終わり、3人と別れて1時間以上過ぎていましたが、もう一度公園に行ってみることにしました。
あの日は、この辺でも今年初(だったかな?)の零下を記録したくらいの寒い日。
もう帰ってる可能性が高い。
公園に行き。冒険広場に行くもそれらしき家族連れは無し。
やっぱりな。と思いつつ、平地に移動し念のため沼の方にも行ってみました。
おや?
芝生の真ん中に5人の家族連れがいる。
お母様2人と娘さん3人。
ただ、着ているものがさっきと違うような。
他に芝生に人はおらず、確信が持てないまま遠くからちょっとウロウロ。完全に不審者。
わたしも着替えちゃっていて、さっきと服が違う。
そしたら、1人の女の子がわたしを指さして。
すぐにお母様2人が立ち上がってこっちを見て。
わたしも思わず駆け寄り、「あの・・・さっき裏山で」
お母様お2人が丁寧にお礼を言ってくださって。
わたしもいろいろ言おうと思ってたのに舞い上がっちゃって^^;
ただ3人がとても礼儀正しかったこと、とても頑張り屋さんだということ、自分は情報提供しただけで全部自分たちで判断したことをお伝えし、変なおっさんが付いて行ってご心配をおかけしたんじゃないかと後になって気づいたとお詫びを。
とにかく3人は素晴らしい頑張り屋さんでしたとお伝えしました。
お母様方のご様子から、3人はたぶんわたしのこと好意的に伝えてくれたのかな、とまたじ~ん。
不思議ですね、お母様のそばにいる3人は安心しきっているのか完全に子どもの顔になっていました。
だとすると、わたしは3人のとても貴重な表情を目撃させていただいたんだと改めて痛感しました。
もちろん、3人と歩いている時間、とてもキラキラとした瞬間をいくつも見させてもらって、こころが弾んでいました。同時に、なんとしても3人を無事に送り届けたいとも。貴重な貴重な時間でした。
そう、だからこそ、ひとつ大切なことを伝え忘れていたことに後から気づきました。
「ありがとうございました」
わたしこそが、それを言わなければならなかったんだ。
ほんと、自分ってポンコツだな。
あれ以来、道を歩く子どもを見ると、あの3人じゃないかと2度見しちゃったりして完全に不審者です(笑)
でも、道中もお互いマスクしてたし、正面から顔を見る機会も少なかったから、どこかで会ってもわからないかもな。
3人の頑張り屋の女の子、そして勇気ある素敵なお母様方。
本当にありがとうございました。
得難い、かけがえのない体験をさせていただきました。
皆さんがこれからも幸せであるよう、こころから祈っています。
小さな大冒険を見届けさせてもらったおっさんより
そしてこんなまとまりのない備忘録にお付き合いいただいた皆様、どうぞよいお年をお迎えください。
んじゃ、またナ!気をつけて帰れヨ!










































