道中、視力検査をされるニート。

いつものようマスク装備で買い物に行っている道中、

「ちょっとちょっと」

と、後ろから(推定)60代の男性がなかなか大きい声で話しかけてきた。
なんだろうと立ち止まると

「視力検査したるわ」

と、想定外の言葉が飛んできた。
反射的に「はぃ。。」と返事すると
おじさんは携帯を取り出し、
メール受信BOXの題名が一覧で表示されてる画面を普通に見せてきて

「見えるか？これ読んでみ」

と、どれのことを言っているのかわからなかったけど
とりあえず一番上の送信者の名前「敦」をマスクをした状態で読んだ。
が、私は通らない声かつ人より少し小さめの声なので聞きづらいかと思い
マスクを外してもう２、３度「敦！」とその男性に向かって言った。

すると
「見えたか？見えたか？じゃぁ視力いいわ！」

と、結局私の声が聞こえたのか分からない返答をしてその男性は去って行った。
正確には去り際、もう一度「視力いいわ！」と言って去って行った。

おじさんの声が妙にでかかったから
周囲にいた人は私が叱られてる、又は絡まれてるように見えてただろうな。
ふふふ、視力検査してたんですよ。

まぁ何はともあれ
私は視力がいいようだ。

そんな午後のひととき。